カダ子2

クロム

文字の大きさ
上 下
4 / 4

ネット調査

しおりを挟む
 次の日の放課後。
「なあ、タケ。これは明らかにおかしい。お前の言ってたカダ子の話って本当にお前の作り話なのか?」
「そうよ、あの晩学校にいたうちの二人が死んだなんて。」
「そうですね。実は、あの話はこの学校の裏サイトで見つけたものなんです。と言っても不確かな情報ですし、本当に自殺なんてあったのかも分かりません。こういう類は基本的にデマであることが多いです。」
「裏サイトか、ちょっと待って。この学校の自殺者を調べてみる。」
「じゃあ私そのカダ子って話をより深く調べてみるわ。」
「お、おい嘘だろ。いたよ、自殺者。えっと、28年前に一人死んでる。8年じゃないな。名前は篠岡加田子。屋上から飛び降りて死んだらしいが学校側は事故と判断したそうだ。いじめが本当にあったかはわからないな。何より昔の話だからな。」
「へー本当に自殺者がいたんですか。」
「ねえ、ちょっとこれ見てくれない?カダ子について詳しく説明しているサイトがあったのよ。」
「わかった、見せてくれ。」
「カダ子は学校に潜んでいる。自分をいじめた奴らに復讐するため。カダ子は午後11時に放送室に現れる。そして、オルゴールを流す。そしてそれを聞いたものはある変化が訪れる。それは、まずその場にいた人たちの中でいじめてた人の一人の魂が奪われる。そして、いじめられていた人、その人にはカダ子が寄生する。そして、寄生された人は無意識にいじめてた人を殺していく、そう書いてあるわ。」
「んなこと信じられるか。じゃあお前がウマ子とレオを殺したっていうのか!」
「そんなこと一言も言ってないわよ。あ、ちょっと待って、カダ子を成仏させる方法があるわ。え。」
「どうしたんだ、ちょっと見せれくれ。」
「寄生された人を寄生された場所と時間帯で殺す。って書いてありますね。」
「冗談じゃない。沢子を殺せっていうことかよ。もう何が何だかわからねー。」
「実は私、気になってたことがあるの。その、毎朝起きたら、足に土が付いているのよ。おかしいの。だって私風呂入った後外なんか出てないのよ、変だわ。それに最近気分が悪いの。よく寝たはずなのに眠くって。もしかしたら、私。」
「そんなことありえんのかよ。くそ、カダ子め!」
「ねえ今夜またここに集まらない?そうね、11時ごろ。」
「俺は構わない。もし今日放送室に行けば何かわかるかもしれない。」
「そうですね、このままでは私たちは呪い殺されます。何か手をうちませんと。」
「それじゃあ、まったねー!」
「じゃあな。11時な。」
「お会いしましょう。」
しおりを挟む

この作品の感想を投稿する


処理中です...