当て馬ヒロイン幸福理論

美沙

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私の愛する人

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「流星~、1年の女の子が用があるってよ~」

クラスの男子の声に誘われて廊下をちらりと見てみる

俯いた可愛らしい女の子

夢菜の男勝りな性格や短い髪と違って

ふんわりとした雰囲気を醸し出す



女の子


今月でもう3回目


流星はモテる

とても、モテる

本人はあまり興味が無いらしく

いつもと同じように面倒くさそうに

ノロノロと立ち上がった

「俺の数学………」

今日は課題が終わっていないからか

あからさまに機嫌が悪い

こんな動作に少し呆れつつも

「ほら、早く行ってきなよ告白かもしれないじゃん!」

そう言って笑顔で見送った

「俺、彼女とか作る気ないし、興味無いし」

ブスっとした不機嫌な顔のまま

そう言った流星の言葉がいつまでも

いつまでも

夢菜の耳にこびりついていた

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