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俺がリンカの凄さを再確認していると、変な金髪ぬいぐるみは玄関の方を向いてニヤニヤしている。
「リンカ、お客さんだってば」
「赤青ならぶっ飛ばしたじゃん……って……あ、あれ、何?」
迷惑にも赤青が開けっぱなしにした扉のずっと先の方に何か白い物が見えている。それは動いていて鈴みたいないい音を規則正しく響かせながら近づいてきている……。白い……いや、白くない。キラキラ光っていて、おひさまの光を反射してる……凄くきれいだ。
「ちょ……黒竜山に来れるなんて……って、ちょっとほんとになんなの、アレ!神様ッあいつらなんなの、みたことないよ! あんな色の竜、この世界にいないでしょうっ」
竜? 竜なのか……? 確かに言われてみればなんとなく竜っぽい雰囲気がしている……気がする?良く目を凝らしてみると、そいつらは人間の形をしているけど、人間じゃない。ついでにいえば転移術みたいに、空間を割いて道を作り、こっちに歩いてきてるんだ。
ずるずる長い白銀の服を着た髪の毛も銀色の人の姿をした竜達が二人ならんで列を作り、それとおんなじ格好の奴らが何人も何人も繋がって列を作ってる。なんかの行列……だよな?
「えーっご褒美が欲しいって駄々を捏ねたのはリンカでしょ~? リンカが頑張ったからぁ世界を半分に分けてた壁を取っ払ってあげたのにぃ~怒られるなんて神様不本意ぃ~」
「えっ! ホント!? 神様結構好き!推し達の次くらいに好き!」
「あっ……嘘偽りないやーつ……やっぱり私じゃリンカの推しには勝てないのね」
「当たり前じゃん!」
リンカは金髪にそういい捨てると、恐れもなくその行列の先頭目指して走って行った。リンカが間近まで迫ると行列も歩みを止める。そうして微動だにしない先頭の二人とリンカが見つめ合っていると、列の真ん中を通ってこれまた銀色の髪の毛の少し年を食った奴が歩いて来た。
「お初にお目にかかります。黒竜公主とお見受け致す」
慇懃の頭を下げ、奉るかのように声を出す銀色の奴にリンカはきちんと返答した。
「こちらこそ、初めまして。私は名をリンカ、黒竜と共にある者。竜は今まだ眠っております、ご用件をお聞きしても宜しいでしょうか」
そうだ、リンカの後ろにはでっかい透明な水晶に閉じ込められたみたいな俺の姿が見える。その先頭のおじさんもリンカを見てから視線を上に上げ、俺の姿を確認している。
「共にある者、リンカ様。大変不躾な願いで申し訳ございません。我が一族の為、黒竜公主様に是非お聞きしたいことがあるのです。黒竜公主様は、お体のどこかに自分の色と違う鱗をお持ちではないでしょうか? お体のどこかに、たった一枚……銀色の鱗を」
俺は自分の腰の辺りをぱっと手で隠した。俺は今、実体がないフワフワ状態だから見えないんだろうけど……これはルシから貰った色がついてるんだ、絶対取り上げられたくないんだ!俺の苛立ちと不安感をリンカは敏感に察知してくれる。
「何故にそのようなことを問われるのか、理由をお聞きしても?」
「……お話しましょう。我が銀竜一族の命運にかかわる大事にてございます故」
「銀竜……!」
俺もリンカも素で驚いた。俺達の世界には大陸を守る竜がいるけど、銀色の竜なんていなかったんだ。初めて知った~……。そんで神様っつーやつがニヤニヤしながらリンカの肩の上に着陸したけど、コイツがなんかやらかしたっぽいな? 世界を半分に分けてた壁ェ? なんだそりゃ。俺に分かるように話してくれたらいいけど……ま、リンカが話を聞いてるから何の問題もねえだろう。
「リンカ、お客さんだってば」
「赤青ならぶっ飛ばしたじゃん……って……あ、あれ、何?」
迷惑にも赤青が開けっぱなしにした扉のずっと先の方に何か白い物が見えている。それは動いていて鈴みたいないい音を規則正しく響かせながら近づいてきている……。白い……いや、白くない。キラキラ光っていて、おひさまの光を反射してる……凄くきれいだ。
「ちょ……黒竜山に来れるなんて……って、ちょっとほんとになんなの、アレ!神様ッあいつらなんなの、みたことないよ! あんな色の竜、この世界にいないでしょうっ」
竜? 竜なのか……? 確かに言われてみればなんとなく竜っぽい雰囲気がしている……気がする?良く目を凝らしてみると、そいつらは人間の形をしているけど、人間じゃない。ついでにいえば転移術みたいに、空間を割いて道を作り、こっちに歩いてきてるんだ。
ずるずる長い白銀の服を着た髪の毛も銀色の人の姿をした竜達が二人ならんで列を作り、それとおんなじ格好の奴らが何人も何人も繋がって列を作ってる。なんかの行列……だよな?
「えーっご褒美が欲しいって駄々を捏ねたのはリンカでしょ~? リンカが頑張ったからぁ世界を半分に分けてた壁を取っ払ってあげたのにぃ~怒られるなんて神様不本意ぃ~」
「えっ! ホント!? 神様結構好き!推し達の次くらいに好き!」
「あっ……嘘偽りないやーつ……やっぱり私じゃリンカの推しには勝てないのね」
「当たり前じゃん!」
リンカは金髪にそういい捨てると、恐れもなくその行列の先頭目指して走って行った。リンカが間近まで迫ると行列も歩みを止める。そうして微動だにしない先頭の二人とリンカが見つめ合っていると、列の真ん中を通ってこれまた銀色の髪の毛の少し年を食った奴が歩いて来た。
「お初にお目にかかります。黒竜公主とお見受け致す」
慇懃の頭を下げ、奉るかのように声を出す銀色の奴にリンカはきちんと返答した。
「こちらこそ、初めまして。私は名をリンカ、黒竜と共にある者。竜は今まだ眠っております、ご用件をお聞きしても宜しいでしょうか」
そうだ、リンカの後ろにはでっかい透明な水晶に閉じ込められたみたいな俺の姿が見える。その先頭のおじさんもリンカを見てから視線を上に上げ、俺の姿を確認している。
「共にある者、リンカ様。大変不躾な願いで申し訳ございません。我が一族の為、黒竜公主様に是非お聞きしたいことがあるのです。黒竜公主様は、お体のどこかに自分の色と違う鱗をお持ちではないでしょうか? お体のどこかに、たった一枚……銀色の鱗を」
俺は自分の腰の辺りをぱっと手で隠した。俺は今、実体がないフワフワ状態だから見えないんだろうけど……これはルシから貰った色がついてるんだ、絶対取り上げられたくないんだ!俺の苛立ちと不安感をリンカは敏感に察知してくれる。
「何故にそのようなことを問われるのか、理由をお聞きしても?」
「……お話しましょう。我が銀竜一族の命運にかかわる大事にてございます故」
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俺もリンカも素で驚いた。俺達の世界には大陸を守る竜がいるけど、銀色の竜なんていなかったんだ。初めて知った~……。そんで神様っつーやつがニヤニヤしながらリンカの肩の上に着陸したけど、コイツがなんかやらかしたっぽいな? 世界を半分に分けてた壁ェ? なんだそりゃ。俺に分かるように話してくれたらいいけど……ま、リンカが話を聞いてるから何の問題もねえだろう。
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