2度目のニューゲーム 合法チートで貴族も魔王も恋愛もぶっ飛ばす!

鏑木 うりこ

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旧知からの連絡

6 これが普通、これが異常

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「たあ!」

 サラが敵を最初に攻撃する。

「ヒール!」

 ナディアが回復する。

「えいえい!」「えいえい!」

 ファーナとアイーダがサラが最初に攻撃した敵を殴る。

「良いぞーその調子だー」

 本当はそこに俺が入っていれば完璧なのだが、レベルがみんなより高すぎる。

「ほ、本当に良いんでしょうか?私達ただの足手まといです」

 ファーナが、何度目か分からない言葉を口にする。それに何度目か分からない答えを俺は返す。

「良いんだ。それに今は、ただの足手まといなだけだ。必ず必要だから声をかけたんだから」

「本来なら、こうやってレベル上げるのよねぇ。ファルと狩ってたのが異常なだけで」

「本当ですよ。ちょっとほっとしている自分がいます」

 サラとナディアの言い草!

「俺が非常識みたいなこと言わないでくれる?」

「非常識だよ、ファルは……使えない生産職、2人も連れて歩くなんて!」

 アイーダもぶつくさ言っている。大事なんだよ!生産職は!あと適正もいる。

「ごちゃごちゃうるさいぞー!次、依頼であげちまうから、ファーナとアイーダは終わったらさっさと転職行ってきて!」

「ファルセットさんが何を言っているよく分かりません」

「大丈夫。私達にも分からないわ」

 ファーナの呟きに、サラとナディアも首を振る。ホントうるさいよ!そこ!


「転職できた……」

「わ、私も……絶対になれないと思ってたのに…ううっ……嬉しい!ありがとうございます!ファルセットさん!!!」

 呆然とするアイーダと嬉し泣きするファーナ。まあ生産職は大変だよな。

「んじゃ2人は俺と来て。サラとナディアは好きな事してていいよ」

「?ファルセットさん?」

 俺とパーティーを組めるレベルに上がったからね。ハイ、行こうか。


「アイーダさんとファーナさんは大丈夫でしょうか……」

「ナディア!人の事より、私達の貴重な休憩時間よ!無駄にしてはいけないわ!!」

 サラは必死だった。



「何か……見えちゃ行けないものが見えます……」

「いや、何にも見えんぞ……真っ暗だ……」

 失礼な奴らだ!

「じゃ、早速転生して来てよ?」

「ひえ?!」

 サラとナディアを振り返って見たが、2人とも馬鹿みたいに良い笑顔だったので、アイーダとファーナは悟った。

 指示に従っとこう……。

 地獄のキャンプは始まったばかりだった。
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