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友の名は
18 顔を出さなすぎた
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「二重流星群」
破壊範囲も倍。殲滅濃度も倍。
高位魔導士を限界突破して戦を収める者になった俺はそのスキルの中にある二重詠唱を並列思考で使ってゆく。
「うん、便利だな」
新しい知識の扉が開いて新しい魔法が使用可能になる。
レベルが上がれば体力も増える。魔法使いにはあまり必要とされない筋力も増える。勿論知力も器用度も全てのパラメータがアップする。
「……そろそろ出来るなぁ……」
ゲームでは課金装備があったから、もっと早くに実現していたが、流石に壊れ性能の課金アイテムは見かけたことがない。真理ローブくらい欲しいんだがなー。
「うん、いける」
ゲーム内ではディレイカット。クールタイムなしで魔法を連発できる。高レベル呪文の詠唱破棄。
「エレメンタルシールドも使えるし、フォースフィールドもいけるし。防御系も問題なしっと……」
そう言えば気がついたんだが。
「ゲームの時よりスキルが沢山使えている気がする……」
スキルレベルの上限が……うん、ゲームより上だねぇ……。
「使えない呪文は無いってことかぁ……チートかな?!」
呪文の組み合わせて色々な事が出来そうだ!ランスロットを助けたら、のんびり研究でもしようかな!
何となく一区切りついた気がして、俺は久々にクランハウスに顔を出す事にした。
その日は朝から暑く、アイスロックリザードを倒した時にでた氷冷の肩掛けをすっぽり被ってクランハウスまでやってくる。
「あれぇ……」
クランハウスの周りは人でごった返していた。近くにいた冒険者の男に声をかける。
「なあなあ、どうしたの?この騒ぎ。何かあったの?」
なんだ!お前も冒険者なのに知らねえのか!さては田舎モンだな?!と馬鹿にされた前置きをされてから言われる。
「「月の唄声」の薬花のファーナ様のポーション販売だよ。週に2回あるんだ。美味いし、安いし、効果抜群だし欲しい!一本でもいいから欲しい!」
「へ、へえ……」
ファーナ凄いんだなぁ……。
「なんか馬車とかも並んでないか?」
「ああ、あれはサラ様とナディア様に貴族達が依頼やらパーティーの出席やら……求婚やらで群がってる奴だ」
「へーーーー!結婚も申し込み!」
凄いじゃないか!玉の輿だよな!
「でも2人ともどんな貴族にも頷かないらしいぜ!好きな人がいるからとか!この間は王子の求婚を断ったとかで、もう話題になったんだせ!」
あの2人がねぇ……王子様なんて最高じゃないか!!それにしても、好きな人かぁ……俺が修行に明け暮れている時になんて羨ましい……ってほどでもないな。俺、意外と誰かと付き合いたいとかねーもん。
このゲームで姫のわがままとかクラン解散とか見過ぎて、なんかそんな気が起こんないんだよなぁ。
あと、レベリング結構楽しかったし!魔法使うのって楽しい!もっとやろう!
「そうなのかー!あと何かない?」
「アイーダ様の武器と防具は完全予約制だしなぁ。月の唄声は4人だろ?これで終わりだ」
「あ、あれ?そうだっけ?5人じゃなかった?」
俺、俺俺。クラン抜けた記憶がないんだけどなぁ?
「結構前に男が1人居たみたいだけど、脱退させたって聞いたぜ?だって美少女4人に男1人だろ?どんなエロい考えなんだよ!流石に危機感あるだろ!」
「っあー……まあ、そうだよなー。そりゃそうだよなぁ……」
「だろう?お前も男ならあんな可愛い子がいっぱいいたら襲っちゃうだろ!」
はは、それには答えず曖昧に流しておいた。だよなぁそれが普通の考えだよな。しかもサラとナディアには好きな奴がいるらしいし。誤解されたら大変だもんな。
俺は自分の冒険者カードをちらりと見る。まだカードには月の唄声所属にはなっているが、ギルドで更新していないからなんだろう。
まあしょうがない。おれもクランハウスに顔を出すと言いながら全くこなかった。脱退させるなら一言くらいと思うが、俺がいなかったんだからしょうがないよな?
「ありがとよ」
「おう!お互い頑張ろうぜ!」
男と別れて、ギルドへ向かう。カードを更新しよう。そして素材集めだ。封印の水晶を作らなきゃならん。
クランハウスにいけば色々素材がありそうだから、譲って貰おうと思ってたんだが、甘い考えだったぜ……!
ま、時間をかければ1人で集められるだろう。
久しぶりの冒険者ギルドの扉をあけた。
破壊範囲も倍。殲滅濃度も倍。
高位魔導士を限界突破して戦を収める者になった俺はそのスキルの中にある二重詠唱を並列思考で使ってゆく。
「うん、便利だな」
新しい知識の扉が開いて新しい魔法が使用可能になる。
レベルが上がれば体力も増える。魔法使いにはあまり必要とされない筋力も増える。勿論知力も器用度も全てのパラメータがアップする。
「……そろそろ出来るなぁ……」
ゲームでは課金装備があったから、もっと早くに実現していたが、流石に壊れ性能の課金アイテムは見かけたことがない。真理ローブくらい欲しいんだがなー。
「うん、いける」
ゲーム内ではディレイカット。クールタイムなしで魔法を連発できる。高レベル呪文の詠唱破棄。
「エレメンタルシールドも使えるし、フォースフィールドもいけるし。防御系も問題なしっと……」
そう言えば気がついたんだが。
「ゲームの時よりスキルが沢山使えている気がする……」
スキルレベルの上限が……うん、ゲームより上だねぇ……。
「使えない呪文は無いってことかぁ……チートかな?!」
呪文の組み合わせて色々な事が出来そうだ!ランスロットを助けたら、のんびり研究でもしようかな!
何となく一区切りついた気がして、俺は久々にクランハウスに顔を出す事にした。
その日は朝から暑く、アイスロックリザードを倒した時にでた氷冷の肩掛けをすっぽり被ってクランハウスまでやってくる。
「あれぇ……」
クランハウスの周りは人でごった返していた。近くにいた冒険者の男に声をかける。
「なあなあ、どうしたの?この騒ぎ。何かあったの?」
なんだ!お前も冒険者なのに知らねえのか!さては田舎モンだな?!と馬鹿にされた前置きをされてから言われる。
「「月の唄声」の薬花のファーナ様のポーション販売だよ。週に2回あるんだ。美味いし、安いし、効果抜群だし欲しい!一本でもいいから欲しい!」
「へ、へえ……」
ファーナ凄いんだなぁ……。
「なんか馬車とかも並んでないか?」
「ああ、あれはサラ様とナディア様に貴族達が依頼やらパーティーの出席やら……求婚やらで群がってる奴だ」
「へーーーー!結婚も申し込み!」
凄いじゃないか!玉の輿だよな!
「でも2人ともどんな貴族にも頷かないらしいぜ!好きな人がいるからとか!この間は王子の求婚を断ったとかで、もう話題になったんだせ!」
あの2人がねぇ……王子様なんて最高じゃないか!!それにしても、好きな人かぁ……俺が修行に明け暮れている時になんて羨ましい……ってほどでもないな。俺、意外と誰かと付き合いたいとかねーもん。
このゲームで姫のわがままとかクラン解散とか見過ぎて、なんかそんな気が起こんないんだよなぁ。
あと、レベリング結構楽しかったし!魔法使うのって楽しい!もっとやろう!
「そうなのかー!あと何かない?」
「アイーダ様の武器と防具は完全予約制だしなぁ。月の唄声は4人だろ?これで終わりだ」
「あ、あれ?そうだっけ?5人じゃなかった?」
俺、俺俺。クラン抜けた記憶がないんだけどなぁ?
「結構前に男が1人居たみたいだけど、脱退させたって聞いたぜ?だって美少女4人に男1人だろ?どんなエロい考えなんだよ!流石に危機感あるだろ!」
「っあー……まあ、そうだよなー。そりゃそうだよなぁ……」
「だろう?お前も男ならあんな可愛い子がいっぱいいたら襲っちゃうだろ!」
はは、それには答えず曖昧に流しておいた。だよなぁそれが普通の考えだよな。しかもサラとナディアには好きな奴がいるらしいし。誤解されたら大変だもんな。
俺は自分の冒険者カードをちらりと見る。まだカードには月の唄声所属にはなっているが、ギルドで更新していないからなんだろう。
まあしょうがない。おれもクランハウスに顔を出すと言いながら全くこなかった。脱退させるなら一言くらいと思うが、俺がいなかったんだからしょうがないよな?
「ありがとよ」
「おう!お互い頑張ろうぜ!」
男と別れて、ギルドへ向かう。カードを更新しよう。そして素材集めだ。封印の水晶を作らなきゃならん。
クランハウスにいけば色々素材がありそうだから、譲って貰おうと思ってたんだが、甘い考えだったぜ……!
ま、時間をかければ1人で集められるだろう。
久しぶりの冒険者ギルドの扉をあけた。
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