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39 そう言えばそうだ
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「も、駄目ぇ」
「リクトお前本当に体力ないな」
イスは開けた場所に着陸し、人の姿になった。俺はその背中にだる~んとぶら下がる形になってしまう。
「待ってよ、俺は人間だし……お前らと一緒にする方が間違っているだろ……」
「人間……か?」
もう少し人間だと言わせておいてくれ……察しろバーカ。俺は見たくない現実は見ない事にしたんだ!イスの背中で長くなっているとこの場所めがけて何かが近づいてくるのが見える。人間……?馬に乗った武装した人間のようだった。
「イス、なんか来る」
「そうだろうな。黒竜なんて珍しい物が空を飛び回っていたんだ。人間は驚いて何事かと様子を見に来るくらいするだろう」
「は!?」
そ、そういえば飛び回っていましたね。確かに街の上も飛んだな、頭上を巨大な竜が飛び回って恐怖しない奴はいないよな。昔赤竜が来た時も人間の調査隊が来たもんなぁ。
「イス、俺は面倒ごとは嫌だ」
「気にしなければいいだろう。人間なんて吹けば飛ぶような存在だ」
俺は背中から腕の中に抱きかかえられてしまった。いや、離してくださるかしら??イスとああだこうだ言いあっていると武装した兵士に取り囲まれてしまった……。ううーん対応が早い。
「貴様ら……ここに黒いドラゴンが……」
居丈高に言い放つ少し偉そうな兵士に、イスはギロリと鋭い視線を投げた。それだけでそいつの乗っていた馬は口から泡を吐きだして白目を剥いて倒れる。うわ……イスって結構怖い人?
「黙れ、人間の分際で……去ね」
「ひっ!」
短い悲鳴が上がって、馬も人もバタバタと倒れていく……こわぁ!
「街にでも行くのか?リクト」
「へ?あ、うん……いや、どうしようかな……」
俺が街に行ったらイスも付いてくるだろう。ついてきたら大混乱じゃねえか?かといってどこへ行けば……ああ、あの最初に住んでた家があればとりあえずそこに……。
「イス……見間違いじゃなかったらそこに俺んちがある」
確かに何にもなかったのに、少しだけ離れた場所にぽつーんとログハウス風の俺の家が建っている。
「私にも家があるように見える。まあ神の仕業だろう。あそこへ向かえばいいか?」
「うん、そうしてくれ」
俺はイスに抱きかかえられたまま、俺の家に向かった。この場に倒れた人達を放置したままね。だってどうしたらいいんだ?どうしようもないだろう!?
家はやっぱりあの俺の家で、鍵もかかってなくてそのまま入れた。ごみやほこりも何もない。出てきたときそのままで「普通じゃない状態」だったからきっとあの神様が持ってきたんだろうな……。
「割といいな」
「そうか?」
広くなく狭くなく。広くてゆったり寝れるベッドにイスが転がっている。なんでお前いるの?出てってちょうだい。
「私が外をうろうろすると色々騒がれると思うのだが、リクトはどう思う?」
「この家にいてくださって結構です」
こいつ、まじでどうしよう?
「リクトお前本当に体力ないな」
イスは開けた場所に着陸し、人の姿になった。俺はその背中にだる~んとぶら下がる形になってしまう。
「待ってよ、俺は人間だし……お前らと一緒にする方が間違っているだろ……」
「人間……か?」
もう少し人間だと言わせておいてくれ……察しろバーカ。俺は見たくない現実は見ない事にしたんだ!イスの背中で長くなっているとこの場所めがけて何かが近づいてくるのが見える。人間……?馬に乗った武装した人間のようだった。
「イス、なんか来る」
「そうだろうな。黒竜なんて珍しい物が空を飛び回っていたんだ。人間は驚いて何事かと様子を見に来るくらいするだろう」
「は!?」
そ、そういえば飛び回っていましたね。確かに街の上も飛んだな、頭上を巨大な竜が飛び回って恐怖しない奴はいないよな。昔赤竜が来た時も人間の調査隊が来たもんなぁ。
「イス、俺は面倒ごとは嫌だ」
「気にしなければいいだろう。人間なんて吹けば飛ぶような存在だ」
俺は背中から腕の中に抱きかかえられてしまった。いや、離してくださるかしら??イスとああだこうだ言いあっていると武装した兵士に取り囲まれてしまった……。ううーん対応が早い。
「貴様ら……ここに黒いドラゴンが……」
居丈高に言い放つ少し偉そうな兵士に、イスはギロリと鋭い視線を投げた。それだけでそいつの乗っていた馬は口から泡を吐きだして白目を剥いて倒れる。うわ……イスって結構怖い人?
「黙れ、人間の分際で……去ね」
「ひっ!」
短い悲鳴が上がって、馬も人もバタバタと倒れていく……こわぁ!
「街にでも行くのか?リクト」
「へ?あ、うん……いや、どうしようかな……」
俺が街に行ったらイスも付いてくるだろう。ついてきたら大混乱じゃねえか?かといってどこへ行けば……ああ、あの最初に住んでた家があればとりあえずそこに……。
「イス……見間違いじゃなかったらそこに俺んちがある」
確かに何にもなかったのに、少しだけ離れた場所にぽつーんとログハウス風の俺の家が建っている。
「私にも家があるように見える。まあ神の仕業だろう。あそこへ向かえばいいか?」
「うん、そうしてくれ」
俺はイスに抱きかかえられたまま、俺の家に向かった。この場に倒れた人達を放置したままね。だってどうしたらいいんだ?どうしようもないだろう!?
家はやっぱりあの俺の家で、鍵もかかってなくてそのまま入れた。ごみやほこりも何もない。出てきたときそのままで「普通じゃない状態」だったからきっとあの神様が持ってきたんだろうな……。
「割といいな」
「そうか?」
広くなく狭くなく。広くてゆったり寝れるベッドにイスが転がっている。なんでお前いるの?出てってちょうだい。
「私が外をうろうろすると色々騒がれると思うのだが、リクトはどう思う?」
「この家にいてくださって結構です」
こいつ、まじでどうしよう?
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