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30 ワシ、そういうの要らない
「……とうとうきおった……」
セブスト殿下からの使いの者である。
「いかが致します?大旦那様」
取り次いだのはリドリーで、現当主のカナンの所に話は持って行かずワシの所に持ってくるあたり、冴えているとしか言いようがない。
「王子様自ら我が家へお越しになるとおっしゃられるのだ、断る理由もあるまい。お待ちしておりますとセブスト殿下にお伝えください」
無理難題を押し付けて来なければ良いが……。
「カレリオにも伝えておいてくれ、近々セブスト殿下が我が家を訪問なさると。何の御用かは分からぬがなあ」
「大旦那様に婚約の申し込みではないのですかぁ?」
リドリーがにやりと笑うがまあ、そんなことはないじゃろうよ!
「減給して欲しいと見た」
「カレリオ様に伝えてまいりまーす!」
バタバタと走って行くリドリー。全く暇だとリドリーはろくなことをせん。
「ダグラス・バンドール殿、貴方に結婚の申し込みをしたい。先だって、私の婚約者となっていただきたい」
「謹んでお断りさせていただきます」
「何故っ!?」
殿下の頭は治っていなかった、誰か腕のいい医者を呼んでくれ。国王の署名が入ってもうワシの名前を書き込めば完成する婚約者証明書をバン!と机の上に叩きつけて殿下が声を荒くする。勘弁してほしい。
「殿下、ワシはもう引退した身」
「良いではないですか、私など王太子を追われた身。政治から離れた場所で仲良く暮らしましょう」
「いやいや、バンドールの家を見守っていかなければ」
「私も一緒に見守りましょう。安心してください、カレリオには手を出しませんから。私は貴方一筋ですので」
力強く言われても困る……。国王もなんでこんな書類にサインするんだろうか……殿下の突撃に耐えられなかったのか?自分の息子だろうに!まあワシはこれ以上ない札を切らせてもらおう。
「ワシは今年71になるジジィですから、もうすぐお迎えもこようものですよ」
「それでしたらご心配なく!取って参りました!」
コトン、目の前に小さな小瓶が差し出される。う、うそ……だろ?これ、ゲーム画面を撮ったムーチューブで見た事がある奴じゃないか!?勿論自分のゲームで出した事なんてないからね!
「わ……若返りの……秘薬……!?」
「おお、良くお分かりで!これで年齢など問題になりませんから!」
う、嘘だろう!?だって神子はまだダンジョンを攻略しようなんて言うはずがないし、言い出したとしても殿下にこの秘薬を渡すはずがない。秘薬と殿下を交互に見る……にこにこととても嬉しそうに笑っているセブスト殿下だが、顔は良く引き締まり、甘さが減っている。体つきも細いながらしっかりしていて、これは相当に鍛えたように見える。
レベル、高そうじゃの……それこそ、1,000も軽々超えていそうなほど。
「これで、ぜひ!」
しなやかで剣など授業でしか握っていない手をしていたのに、ごつごつと荒事を繰り返したのかタコができているじゃないか。相当戦った証拠が見て取れる。間違いない、殿下は神子抜きでダンジョンに挑んだんだ。そして9階のボスを倒しまくって手に入れたに違いないが……。
「嫌ですけど」
飲んでやる理由はないよな?ワシ別に殿下の嫁になりたくないもん。
セブスト殿下からの使いの者である。
「いかが致します?大旦那様」
取り次いだのはリドリーで、現当主のカナンの所に話は持って行かずワシの所に持ってくるあたり、冴えているとしか言いようがない。
「王子様自ら我が家へお越しになるとおっしゃられるのだ、断る理由もあるまい。お待ちしておりますとセブスト殿下にお伝えください」
無理難題を押し付けて来なければ良いが……。
「カレリオにも伝えておいてくれ、近々セブスト殿下が我が家を訪問なさると。何の御用かは分からぬがなあ」
「大旦那様に婚約の申し込みではないのですかぁ?」
リドリーがにやりと笑うがまあ、そんなことはないじゃろうよ!
「減給して欲しいと見た」
「カレリオ様に伝えてまいりまーす!」
バタバタと走って行くリドリー。全く暇だとリドリーはろくなことをせん。
「ダグラス・バンドール殿、貴方に結婚の申し込みをしたい。先だって、私の婚約者となっていただきたい」
「謹んでお断りさせていただきます」
「何故っ!?」
殿下の頭は治っていなかった、誰か腕のいい医者を呼んでくれ。国王の署名が入ってもうワシの名前を書き込めば完成する婚約者証明書をバン!と机の上に叩きつけて殿下が声を荒くする。勘弁してほしい。
「殿下、ワシはもう引退した身」
「良いではないですか、私など王太子を追われた身。政治から離れた場所で仲良く暮らしましょう」
「いやいや、バンドールの家を見守っていかなければ」
「私も一緒に見守りましょう。安心してください、カレリオには手を出しませんから。私は貴方一筋ですので」
力強く言われても困る……。国王もなんでこんな書類にサインするんだろうか……殿下の突撃に耐えられなかったのか?自分の息子だろうに!まあワシはこれ以上ない札を切らせてもらおう。
「ワシは今年71になるジジィですから、もうすぐお迎えもこようものですよ」
「それでしたらご心配なく!取って参りました!」
コトン、目の前に小さな小瓶が差し出される。う、うそ……だろ?これ、ゲーム画面を撮ったムーチューブで見た事がある奴じゃないか!?勿論自分のゲームで出した事なんてないからね!
「わ……若返りの……秘薬……!?」
「おお、良くお分かりで!これで年齢など問題になりませんから!」
う、嘘だろう!?だって神子はまだダンジョンを攻略しようなんて言うはずがないし、言い出したとしても殿下にこの秘薬を渡すはずがない。秘薬と殿下を交互に見る……にこにこととても嬉しそうに笑っているセブスト殿下だが、顔は良く引き締まり、甘さが減っている。体つきも細いながらしっかりしていて、これは相当に鍛えたように見える。
レベル、高そうじゃの……それこそ、1,000も軽々超えていそうなほど。
「これで、ぜひ!」
しなやかで剣など授業でしか握っていない手をしていたのに、ごつごつと荒事を繰り返したのかタコができているじゃないか。相当戦った証拠が見て取れる。間違いない、殿下は神子抜きでダンジョンに挑んだんだ。そして9階のボスを倒しまくって手に入れたに違いないが……。
「嫌ですけど」
飲んでやる理由はないよな?ワシ別に殿下の嫁になりたくないもん。
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