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31 ワシ、断固お断りをする。
「お願いしますーーーー!」
「いや、お断りします」
ぐぬぬぬ……と、しばし殿下と睨み合ってしもうたが、嫌な物は嫌だ。何故ワシが殿下の嫁にならねばならないのだ?
はっきり言えば意味が分からない。
「バンドール家に王家との繋がりは要らぬと仰るですか!」
「欲していた事もありますが、今は特に」
醜聞が広がってしまったので、ウチは静かに暮らすんだってば。
「そ、そういえば!どうやら現当主殿は不正を働いていたとか?」
「先だっての殿下の起こした事件の事で手打ちにした筈ですぞ?これ以上蒸し返すので有れば……」
「うっ!」
陛下に言い付けるよ?殿下が全面的に悪いからね?!全く!
「カナン殿が賭博場に最近出入りしているとか?」
「あんの馬鹿息子何をやっとるかーーーー!!」
それは知らなんだ!!つい大声を出してしまった!
「ではこの書類にサインを」
「それとこれとは話が別ですな!」
殿下は引かない、当然ワシも引く気はない。
「あ、あの、セブスト殿下……大旦那様も拒否しておいでですし」
「黙れ!私は絶対にダグラス様と結婚するっ!」
「ひっ?!」
何とか話しかけたリドリーが縮み上がった。殿下の気迫に押されたのだ。こ、これは本当に殿下はかなりの高レベルになっている!
かなり鍛えたはずのリドリーが真っ青になっているくらいだ。本当に3,000や4,000レベルはありそうだ!ワシ?荒事が苦手はワシのレベルは96じゃ。年齢プラス20と言った所じゃの!
「最後の手段ですが力づくでも良いですし、バンドール家に無実の罪でも着せましょうか……サディーアがそう言う事は得意ですから……」
「殿下!殿下!お気を確かにっ!」
フフフフと陰鬱とした笑い声を出しながら、目に狂気が走っている気がする。
「さあ……大人しくこの書類にサインしてください……あなたのご自慢の護衛はどうやら私よりも弱いらしい。貴方を守る者はいないのですよ……今ならメイド達の箒で叩かれても出て行きませんからね!私は……さあ!さあ!」
「ひ、ひいいいいい!誰か……誰かー!!」
「セブスト殿下……それでは誰も、はい、などとは言いませんよ……?殿下はお爺様のどこをお好きになったのですか?」
何と廊下にカレリオが立って呆れ顔でこちらを見ていた。
「か、カレリオ!危ないから離れて!この殿下は頭のご病気だ!」
「病気ではない!私は本当にダグラス様の事を愛しているんだ!」
「だからどこが好きになったんですか?いきなり婚約しろはちょっと乱暴じゃないですか?親同士が結んだ婚約ならまだしも、我がバンドール家になんの利益もない婚約では私もちょっと賛成しかねます」
いや、やけに冷静なカレリオだが、思いっきり反対してくれていいのだぞ!?しかもお前の長年の婚約者だぞ!殿下は。それでもカレリオの後ろにはぴったりアルフォンスがくっ付いている。……そうだよな、会いたいはずがない。自分を無下に扱って神子についた癖に。そしてあろうことか祖父に懸想する元婚約者。すまん、カレリオにこんな所を見せるつもりはなかったのだが、取り乱してしまった。
「カレリオ……最初は……お前だと思ったんだ。お前がいなくなったから私は王太子の座を追われた。だからお前が戻ってこれば王太子も私に戻ると思って……」
「聞き及んでおります」
ああ、カレリオは強い。王太子の座を取り戻すためだけに、襲われそうになったという事実をただ、事実として受け止める。多分あの時、このセブスト殿下はカレリオの事など何も考えていなかった。自分がそうしたかったから、そうした。散々傷つけたカレリオの心を更にぐちゃぐちゃにえぐるような事をしようとした。その事実を本人の口から聞かせることになろうとは……。
「もういい、やめよカレリオ。殿下もです。ワシは孫が可愛い。可愛い孫がこれ以上傷つくのは見たくないんじゃ。頼むから分かっていただけまいか」
「いや、お断りします」
ぐぬぬぬ……と、しばし殿下と睨み合ってしもうたが、嫌な物は嫌だ。何故ワシが殿下の嫁にならねばならないのだ?
はっきり言えば意味が分からない。
「バンドール家に王家との繋がりは要らぬと仰るですか!」
「欲していた事もありますが、今は特に」
醜聞が広がってしまったので、ウチは静かに暮らすんだってば。
「そ、そういえば!どうやら現当主殿は不正を働いていたとか?」
「先だっての殿下の起こした事件の事で手打ちにした筈ですぞ?これ以上蒸し返すので有れば……」
「うっ!」
陛下に言い付けるよ?殿下が全面的に悪いからね?!全く!
「カナン殿が賭博場に最近出入りしているとか?」
「あんの馬鹿息子何をやっとるかーーーー!!」
それは知らなんだ!!つい大声を出してしまった!
「ではこの書類にサインを」
「それとこれとは話が別ですな!」
殿下は引かない、当然ワシも引く気はない。
「あ、あの、セブスト殿下……大旦那様も拒否しておいでですし」
「黙れ!私は絶対にダグラス様と結婚するっ!」
「ひっ?!」
何とか話しかけたリドリーが縮み上がった。殿下の気迫に押されたのだ。こ、これは本当に殿下はかなりの高レベルになっている!
かなり鍛えたはずのリドリーが真っ青になっているくらいだ。本当に3,000や4,000レベルはありそうだ!ワシ?荒事が苦手はワシのレベルは96じゃ。年齢プラス20と言った所じゃの!
「最後の手段ですが力づくでも良いですし、バンドール家に無実の罪でも着せましょうか……サディーアがそう言う事は得意ですから……」
「殿下!殿下!お気を確かにっ!」
フフフフと陰鬱とした笑い声を出しながら、目に狂気が走っている気がする。
「さあ……大人しくこの書類にサインしてください……あなたのご自慢の護衛はどうやら私よりも弱いらしい。貴方を守る者はいないのですよ……今ならメイド達の箒で叩かれても出て行きませんからね!私は……さあ!さあ!」
「ひ、ひいいいいい!誰か……誰かー!!」
「セブスト殿下……それでは誰も、はい、などとは言いませんよ……?殿下はお爺様のどこをお好きになったのですか?」
何と廊下にカレリオが立って呆れ顔でこちらを見ていた。
「か、カレリオ!危ないから離れて!この殿下は頭のご病気だ!」
「病気ではない!私は本当にダグラス様の事を愛しているんだ!」
「だからどこが好きになったんですか?いきなり婚約しろはちょっと乱暴じゃないですか?親同士が結んだ婚約ならまだしも、我がバンドール家になんの利益もない婚約では私もちょっと賛成しかねます」
いや、やけに冷静なカレリオだが、思いっきり反対してくれていいのだぞ!?しかもお前の長年の婚約者だぞ!殿下は。それでもカレリオの後ろにはぴったりアルフォンスがくっ付いている。……そうだよな、会いたいはずがない。自分を無下に扱って神子についた癖に。そしてあろうことか祖父に懸想する元婚約者。すまん、カレリオにこんな所を見せるつもりはなかったのだが、取り乱してしまった。
「カレリオ……最初は……お前だと思ったんだ。お前がいなくなったから私は王太子の座を追われた。だからお前が戻ってこれば王太子も私に戻ると思って……」
「聞き及んでおります」
ああ、カレリオは強い。王太子の座を取り戻すためだけに、襲われそうになったという事実をただ、事実として受け止める。多分あの時、このセブスト殿下はカレリオの事など何も考えていなかった。自分がそうしたかったから、そうした。散々傷つけたカレリオの心を更にぐちゃぐちゃにえぐるような事をしようとした。その事実を本人の口から聞かせることになろうとは……。
「もういい、やめよカレリオ。殿下もです。ワシは孫が可愛い。可愛い孫がこれ以上傷つくのは見たくないんじゃ。頼むから分かっていただけまいか」
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