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53 雪だるまをたくさん作った
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「雪だぁ~~~~!」
わんこ5匹が楽しそうに庭で走り回っている。雪山に鼻先をうずめたり、体ごと埋まったり。
「じいちゃん、もっと詰めて」
「キイちゃんや、コタツはこれ以上広くならんよう」
「もっと広いコタツ作って!」
「ルーチェちゃんが言うにはこたつは小さくきゃいかんらしいんじゃもん」
「せまーい」
ゼンド爺ちゃんとコニー爺ちゃんの為に作った炬燵にドラゴン達はぎゅっと詰まっている。やっぱり寒くて出てきたくないらしい。
「イーチィ!」
「うわ!離せ!」
「やだぁ~!鳥ってすごい暖かいんだもん~~!」
「うわーーー冷たい手を羽毛の下に突っ込むなああああ!」
冷え性の聖女たちにイーチィ達は代わりばんこに抱っこされている。ぽわぽわと暖かいから気持ちいんだよね。
ルベルトは雪で真っ白に覆われていた。すんごくきれい!
「今月の餓死者は……0!?」
「秋が長くて、食べ物がたくさん貯蔵出来ましたからね。森の恵みも多く、狩りもかなり順調だったようですし」
レイシャル様とレニーちゃんが紙を見ながらウンウンと相談している。
「様子見も兼ねて神官様と子供達が大人の狩りについて回ったのも良かったようです。怪我をしたらすぐに回復してもらえる事、自分達で食料を手に入れる事、狩りすぎは自然を壊す事など……中には養子となった子供もいるようですし」
「足りない住居の建築は進んでるんだっけ?」
「ええ、少し森を拓きまして。魔獣が減ったのは幸いです」
でもそんな二人に俺はツッコミを入れる。
「なんで神殿でやってんの?お城で仕事してよ!」
俺は子供達と中庭で雪だるまを作って遊んでるのに!
「ルーチェ様を見ながらの方が捗るので」「我々の事は気にせずに!ささ、続きをどうぞ!」
「やだなぁ~もー!」
遊びづらいじゃないか!!子供達が急かすから雪だるまを作って遊んでいたのに!
「るーちゃん……な、なんか雪だるまちゃんのお顔が……」
「ん?」
俺がさっき作った雪だるまのゆっきーの顔が……
「じゃ、邪悪に歪んでいる……う、うわあああやっちゃったあああ!セラフィスさん!セラフィスさーーーん!」
「どうしました!ルーチェ様ッ!」
「雪だるまのゆっきーが!邪悪なスノーゴーレムになっちゃったあああ!」
ガパァ!と大きく口を開けて「ゴガアアアア!」と変な声をあげた!あわわわ!
「邪気撲滅ッ!」
「ギャッ」
セラフィスさんの箒の一振りで、頭の部分が吹っ飛んで、邪悪なゆっきーは一瞬で排除された……。流石俺の保護者!強い!かっこいい!きれいなスイング!
「お、俺は雪だるまも作れない……くっ」
セラフィスさんに頭をなでなでして慰めてもらったが。
「しゅ、しゅごい!るーちゃんが作ると雪だるまちゃんは動くのよ!」
「るーちぇちゃん!もっと!もっと作って!!」
怖い物知らずの子供達におねだりされてしまった!駄目だったら!と、思ったんだけど、スノーゴーレムはとても弱くて怖いのは顔と声だけった。
「きゃっきゃっ!ゆっきーめ!えーい!」
「ボギャアアア!」
それにここに居る子供達はただの子供達じゃなかった……一緒にうぞうぞ君を踏んだ、神官以上の実力の持ち主だたんだった。
俺の作ったユッキー38号がパンチでバラバラにされるのを暖かい目で見守っている。
「るーちゃん!もっと作って!」
「俺、何個雪だるま作んなきゃなんないの……?」
いや待て、スノーゴーレムはそんなに弱くないのかもしれない、ここに居る子供達が強すぎるのかも……?
「るーちゃん!早く次ーーー!」
「うひい……」
俺、邪神。子供達に顎で使われてるけど。
わんこ5匹が楽しそうに庭で走り回っている。雪山に鼻先をうずめたり、体ごと埋まったり。
「じいちゃん、もっと詰めて」
「キイちゃんや、コタツはこれ以上広くならんよう」
「もっと広いコタツ作って!」
「ルーチェちゃんが言うにはこたつは小さくきゃいかんらしいんじゃもん」
「せまーい」
ゼンド爺ちゃんとコニー爺ちゃんの為に作った炬燵にドラゴン達はぎゅっと詰まっている。やっぱり寒くて出てきたくないらしい。
「イーチィ!」
「うわ!離せ!」
「やだぁ~!鳥ってすごい暖かいんだもん~~!」
「うわーーー冷たい手を羽毛の下に突っ込むなああああ!」
冷え性の聖女たちにイーチィ達は代わりばんこに抱っこされている。ぽわぽわと暖かいから気持ちいんだよね。
ルベルトは雪で真っ白に覆われていた。すんごくきれい!
「今月の餓死者は……0!?」
「秋が長くて、食べ物がたくさん貯蔵出来ましたからね。森の恵みも多く、狩りもかなり順調だったようですし」
レイシャル様とレニーちゃんが紙を見ながらウンウンと相談している。
「様子見も兼ねて神官様と子供達が大人の狩りについて回ったのも良かったようです。怪我をしたらすぐに回復してもらえる事、自分達で食料を手に入れる事、狩りすぎは自然を壊す事など……中には養子となった子供もいるようですし」
「足りない住居の建築は進んでるんだっけ?」
「ええ、少し森を拓きまして。魔獣が減ったのは幸いです」
でもそんな二人に俺はツッコミを入れる。
「なんで神殿でやってんの?お城で仕事してよ!」
俺は子供達と中庭で雪だるまを作って遊んでるのに!
「ルーチェ様を見ながらの方が捗るので」「我々の事は気にせずに!ささ、続きをどうぞ!」
「やだなぁ~もー!」
遊びづらいじゃないか!!子供達が急かすから雪だるまを作って遊んでいたのに!
「るーちゃん……な、なんか雪だるまちゃんのお顔が……」
「ん?」
俺がさっき作った雪だるまのゆっきーの顔が……
「じゃ、邪悪に歪んでいる……う、うわあああやっちゃったあああ!セラフィスさん!セラフィスさーーーん!」
「どうしました!ルーチェ様ッ!」
「雪だるまのゆっきーが!邪悪なスノーゴーレムになっちゃったあああ!」
ガパァ!と大きく口を開けて「ゴガアアアア!」と変な声をあげた!あわわわ!
「邪気撲滅ッ!」
「ギャッ」
セラフィスさんの箒の一振りで、頭の部分が吹っ飛んで、邪悪なゆっきーは一瞬で排除された……。流石俺の保護者!強い!かっこいい!きれいなスイング!
「お、俺は雪だるまも作れない……くっ」
セラフィスさんに頭をなでなでして慰めてもらったが。
「しゅ、しゅごい!るーちゃんが作ると雪だるまちゃんは動くのよ!」
「るーちぇちゃん!もっと!もっと作って!!」
怖い物知らずの子供達におねだりされてしまった!駄目だったら!と、思ったんだけど、スノーゴーレムはとても弱くて怖いのは顔と声だけった。
「きゃっきゃっ!ゆっきーめ!えーい!」
「ボギャアアア!」
それにここに居る子供達はただの子供達じゃなかった……一緒にうぞうぞ君を踏んだ、神官以上の実力の持ち主だたんだった。
俺の作ったユッキー38号がパンチでバラバラにされるのを暖かい目で見守っている。
「るーちゃん!もっと作って!」
「俺、何個雪だるま作んなきゃなんないの……?」
いや待て、スノーゴーレムはそんなに弱くないのかもしれない、ここに居る子供達が強すぎるのかも……?
「るーちゃん!早く次ーーー!」
「うひい……」
俺、邪神。子供達に顎で使われてるけど。
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