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2 エリーゼの父親と友人は味方についてくれた
「エリーゼ」
「あ、私がエリーゼだっけ? 誰?」
イケてるおじさんが一歩前に出てきた。知らん人だ。いや、全員知らん人だか!
「……本当に何も覚えていないのだな……お前の父親だ」
へえ、そうなんだ。じゃちょうど良いや。
「そうなんだ。じゃあ父親さん、婚約破棄だって。しても良い?」
父親さんは悲しそうに顔を歪めたが
「ああ、分かった」
そう言ってくれたので婚約破棄が決定した。わーい。
「やったぁ! あんな浮気男いらねーって。あ、向こうからの婚約破棄だから、慰謝料とか貰えるね! やった!エリーゼはどんくらい婚約者やってたの? 年数に応じてたくさんぶんどりたいな!」
「……生まれた時からだ」
「おーー! すげーいっぱい貰わないと! 後、婚約者としての業務やら経費も加算してねーやったー!」
ふふーんと嬉しそうにする私をヨハン王子はギリギリと歯を食いしばって見ていた。
「ヨハンさまぁ……」
「大丈夫だよ、ルシール」
二人の世界か? ま、いいけど。
「あ、ちなみに聞きますけど、どうしてエリーゼは婚約破棄されたんですか? エリーゼから、浮気男を振るならまだしも、逆っぽいですし?」
「しらばっくれるな! お前がルシールを虐めたからだろう!」
私はうーん、と考えるがわかるわけもない。だって自分の父親の顔さえおぼえてないんだぞ?
「えーと、どういうことか知っている方が居れば教えて欲しいんですけど?」
私を乱暴に起こした学生が声を荒げた。
「お前がルシールを突き飛ばしたり、教科書を投げ捨てたりしたんだろう! ルシールから聞いているぞ!」
「はあ? そうなんですか? えーと、ルシールさん?」
「怖いですぅ……またあのように睨まれて……」
「やめろエリーゼ! 嫉妬など醜いぞ!」
流石にため息が出る。
「嫉妬なんてこれっぽっちもしていませんし。睨んでもいません。あれで睨まれたなんて言ったら世の中全員に睨まれて過ごさねばならんじゃないですか! おっかしい!」
あはは! 笑ってしまった。あらやだはしたないわ。体に染み込んだ礼儀作法が顔を出した。エリーゼ凄い!
「あと、怖いってなにかな? 私は事実を確認したいだけなのに、言ってくれなきゃ困るわー」
「私にいやがらせ、いつもしてたじゃないですか! 取り巻きの方々と!」
「取り巻きぃ? エリーゼってそんな変なの引き連れてたの?? 誰よ取り巻きって」
「ジュディ様とカナン様ですわ」
「んー?」
私が誰だっけ? と思い出せない人たちを思い出そうとしていると、二人の美少女が一歩前に出た。
「取り巻きなどと……わたくしたちはエリーゼの友人ですわ」
「なんとはしたない事でしょうか」
「うわー! 可愛い! ルシールとか言う子より何倍も可愛い!」
思わず声をあげたら二人は照れて顔を赤くし、会場からくすくすと笑い声が漏れた。
「エリーゼ、大丈夫ですか?」
ジュディ様が声をかけてくれた。
「出てくるのが遅れてごめんなさい。私達友達なのに」
カナン様が涙ながらに言ってくれた。
「それを言ったら私なんて全部思い出せません! ごめんなさい……で、そんなくだらないイジメをエリーゼはしたんですか? 教科書捨てるとか下らない。突き飛ばしたからなんだって言うんでしょう? 訳が分からないわ」
「誓って私達はしていません! 全てルシールさんの一人芝居です」
え、マジで?
「あ、私がエリーゼだっけ? 誰?」
イケてるおじさんが一歩前に出てきた。知らん人だ。いや、全員知らん人だか!
「……本当に何も覚えていないのだな……お前の父親だ」
へえ、そうなんだ。じゃちょうど良いや。
「そうなんだ。じゃあ父親さん、婚約破棄だって。しても良い?」
父親さんは悲しそうに顔を歪めたが
「ああ、分かった」
そう言ってくれたので婚約破棄が決定した。わーい。
「やったぁ! あんな浮気男いらねーって。あ、向こうからの婚約破棄だから、慰謝料とか貰えるね! やった!エリーゼはどんくらい婚約者やってたの? 年数に応じてたくさんぶんどりたいな!」
「……生まれた時からだ」
「おーー! すげーいっぱい貰わないと! 後、婚約者としての業務やら経費も加算してねーやったー!」
ふふーんと嬉しそうにする私をヨハン王子はギリギリと歯を食いしばって見ていた。
「ヨハンさまぁ……」
「大丈夫だよ、ルシール」
二人の世界か? ま、いいけど。
「あ、ちなみに聞きますけど、どうしてエリーゼは婚約破棄されたんですか? エリーゼから、浮気男を振るならまだしも、逆っぽいですし?」
「しらばっくれるな! お前がルシールを虐めたからだろう!」
私はうーん、と考えるがわかるわけもない。だって自分の父親の顔さえおぼえてないんだぞ?
「えーと、どういうことか知っている方が居れば教えて欲しいんですけど?」
私を乱暴に起こした学生が声を荒げた。
「お前がルシールを突き飛ばしたり、教科書を投げ捨てたりしたんだろう! ルシールから聞いているぞ!」
「はあ? そうなんですか? えーと、ルシールさん?」
「怖いですぅ……またあのように睨まれて……」
「やめろエリーゼ! 嫉妬など醜いぞ!」
流石にため息が出る。
「嫉妬なんてこれっぽっちもしていませんし。睨んでもいません。あれで睨まれたなんて言ったら世の中全員に睨まれて過ごさねばならんじゃないですか! おっかしい!」
あはは! 笑ってしまった。あらやだはしたないわ。体に染み込んだ礼儀作法が顔を出した。エリーゼ凄い!
「あと、怖いってなにかな? 私は事実を確認したいだけなのに、言ってくれなきゃ困るわー」
「私にいやがらせ、いつもしてたじゃないですか! 取り巻きの方々と!」
「取り巻きぃ? エリーゼってそんな変なの引き連れてたの?? 誰よ取り巻きって」
「ジュディ様とカナン様ですわ」
「んー?」
私が誰だっけ? と思い出せない人たちを思い出そうとしていると、二人の美少女が一歩前に出た。
「取り巻きなどと……わたくしたちはエリーゼの友人ですわ」
「なんとはしたない事でしょうか」
「うわー! 可愛い! ルシールとか言う子より何倍も可愛い!」
思わず声をあげたら二人は照れて顔を赤くし、会場からくすくすと笑い声が漏れた。
「エリーゼ、大丈夫ですか?」
ジュディ様が声をかけてくれた。
「出てくるのが遅れてごめんなさい。私達友達なのに」
カナン様が涙ながらに言ってくれた。
「それを言ったら私なんて全部思い出せません! ごめんなさい……で、そんなくだらないイジメをエリーゼはしたんですか? 教科書捨てるとか下らない。突き飛ばしたからなんだって言うんでしょう? 訳が分からないわ」
「誓って私達はしていません! 全てルシールさんの一人芝居です」
え、マジで?
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