【完結】尻神様が降臨なされた。BL世界を何周もする俺の尻はミラクル!

鏑木 うりこ

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10周目 「何も持たない」魔王

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 話してみるとジェリフは結構面白い奴だった。

「そうですねー次に戻るならやはりアレですかね!」

「……どこから生やすつもりよ?」

 今でもモザイクかけた方がいいくらいのビジュアルなのに、更に18禁化を進めるのか?

「左手に!そして、こうこのままぶっ込んで……アンアンと」

「あーなるほど、大人のおもちゃみたいにねー……ってするか!阿呆!」

 握ったり開いたりする手をパチン!と叩いてやった。

「痛いですー家庭内暴力はんたーい」

 銀の砂に両手を埋めてやったら、少し静かになった。ざまーみろ!

「アルトゥス、貴方って夫の扱いが酷いですよ。もう少し愛を持って接して下さい」

 手だけに、掘って出てきやがる。ちっ!

「誰が夫か!歴代の旦那の中でも手だけっつー奴なんかいなかったぞ!」

「おお、アルトゥス史上初ですね。ふふ、照れます」

「お前なぁ……」

 俺達は銀の砂漠を歩き回って、疲れたら適当に座り込み、また歩く。

「ここの時は特殊です。夢と現実の狭間。人間界と精霊界、神界との隙間かもしれない。ま、不思議空間なので昼も夜もない」

「へー」

 俺はジェリフと沢山の話をした。他の奴には言えないこともたくさん。だってジェリフは神の干渉も知っているから、妹の愚痴っだって言いたい放題だ。

「でな?だからってなんで俺が毎回嫁なのよ?逆でも良くない?!」

「逆はない……って呟きが聞こえてきそうですけどね。その割にそんなにいやじゃないんですか?何度も生まれ変わる事は」

「……多分だけど、なんかあるんだよ。俺には分からないけど。なんかしなきゃいけない事なんだろう、あいつはなんだかんだで俺の妹なんだ」

「信頼しているんですね」

「妹だからな」

 気がつくと、そこに手はなく銀髪のきれいなお兄ちゃんが座り込んでいた。

「流石に左手から生やすのはやめました」

 成程、妹が神託の如く言っていた意味が分かった。俺は一瞬ぽかんと口を開けて、ジェリフを見つめてしまった。

 きらきらと輝く銀の長い髪に、少し濃い目の青い瞳が良く映える。整っている顔のパーツが、きちんとあるべき場所に収まり、少しだけ笑みを浮かべた顔がこちらを見ていた。

「……顔が良い……」

「ありがとう、よく言われます」

 ははっ!いい性格だ。その言葉で少し我に帰った。
 座ったまま、ジェリフはにじり寄ってきた。なんだ?なんだ??

「さて、そんな神様達のご期待に添いましょうか。今こそ合体の時です」

「ロボットみたいに言わないで?!?!」

「良いからその可愛いお尻を出しなさいー!」

「う、嘘だろ?!ここ外だぞ?!」

 俺達以外誰もいないけどね?!

「良いじゃないですか!外!開放的な気分になれます!」

 こいつ、本気で喜んでる!まじで顔だけだな!!ていうかよ?

「ここって砂の上だろ……砂まみれって嫌なんだけど?」

「一理ありますね」

 微妙に常識的なんだよな、ジェリフって。

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