報われない私は、窓から落ちて夢を見た。

シュノ

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夢の前には。

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「頼む…!!」

佐々木祐、23歳。職業 接客業。詳細は、今は省く。
家賃6万、1kの家に真っ暗闇の午前4時。
今日は、webサイトにて発表される新人小説家大賞の発表日。

パソコンを目の前に、リロードの最後のクリック。
パッと切り替わった画面いっぱいに広がる「結果発表」の文字。

大賞、副賞、審査員賞、どこにも自分の名前はない。
今回も、落選。もうこれで何度目だろう。
落胆を通りこし、パソコンを静かに閉じる。
もう何度目になるだろうか。3ヶ月に1度開催されるこの新人賞に応募して、
毎度毎度こんなにも頑張っているのに。いつだって入選を逃し続けてきて。

部屋に散らかる無数のカップ麺のゴミ、
お菓子のゴミ、タバコの吸い殻、丸めた原稿。
落胆して落ち込んでいれば、部屋はこんなにも汚く見えてきた。

どうせ、誰も見てくれやしない。

涙はポロポロ溢れるし、何もかもどうでもよくなってくるし、
今日も14時からのシフトなんてもう出たくないし。
どうせ私なんていてもいなくても変わらなくて。

気づいたら右手にはカッター。
跡になった左手の傷跡に刃をあてがっても痛みはなくて、
切る勇気もなく、カッターを放り出した。

どこにも逃げ場なんてない。
私なんて、生きていても仕方ない。
痛みのない世界へ行きたかった。
何も感じない世界へ行きたかった。

何かで期待して悲しむくらいなら、
何も期待せず、悲しむことなく過ごしていたかった。

そう思って、窓を開ける。
マンションの6階、朝というにもまだ早いこの時間で、
息は白くなり消えていく。
嗚咽に混じった悲鳴は、自分でもなんて言ったかわからない。
足を窓辺にかける。ひんやりした。
そのまま体重を前にかける、体は軽くなる。これで終われる、そんな境目。
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