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第1章
~ 舞い戻った伝説の女番長 ~
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―――『 広夜会 』・・・それはかつて、全国の不良たちから ” 伝説の女番長 ”と恐れられ、全国に名を轟かせた〈 広瀬 怜夜 〉という女総長が率いる、総勢5千名弱から成る暴走族……。
その支部は、次第に全国に広がり、北は北海道、南は沖縄までになり、不良たちが、いや、全国にいる中高生が憧れる最強の暴走族と言われるまでとなった。
しかし、《ある事件》をきっかけに、伝説と呼ばれた初代総長・ ” 広瀬 怜夜 ” は、広夜会を退会、総長の権限を2代目に託し、突然姿を消したのだった……。
それから、3年がたち ―――――。
ゴオォォォォーーーー ( 飛行機の離陸音 )
コツ コツ コツ コツ ・・・・・・
怜夜 「・・・戻ってきちゃった。」
?? 「・・・・・! 広瀬さん!こちらです!」
怜夜 「・・・大声出さなくても分かりますよ。」
?? 「すみません、逃げられるなと組長から、
言われておりますので。」
怜夜 「大事な ”お客様” なんですから、
逃げたりなんかしませんよ。
・・・本当は、会いたくもありませんけど。」
?? 「・・・行きましょう。
組長が首を長くしてお待ちになっています。」
怜夜 「・・・・・・。」
?? 「おい、車を入口まで回して来るように
連絡しろ。」
?? 「はい。」
コツ コツ コツ コツ・・・・・・・・・
ザワザワ・・・・・・・・・
ウィーーン (自動ドアの開く音)
怜夜 「! 出迎えに来るだけなのに、
何台で来てるんですか。」
?? 「入念に備えをしておけと指示されたもので。」
怜夜 「いくら私が大のヤクザ嫌いだからって、
やりすぎですよ。周りの方に迷惑です。」
ガチャ・・・ (ドアの開く音)
?? 「仕方ないだろう。
君は、脱走の名人だからね。」
怜夜 「! ・・・お久しぶりですね。
『如月組』若頭・塚本 竜司殿。」
塚本 「約4年ぶりだね。
随分と心配したが、元気そうだね。」
怜夜 「あなたも相変わらずのようで何よりです。
今回の帰国の事も内密にしてくれたんですね。」
塚本 「それが条件の一つだったからね。
まぁ、時間の問題だと思うがね。」
怜夜 「分かってますよ。
もう少しだけ、世間に知られたくないだけです。
まだ、私が出てくるには時期が早いので。」
?? 「どういう意味でしょう?」
怜夜 「先程から気になっていたんですが、
あなたは若頭補佐か何かで?」
塚本 「あぁ、俺の補佐役だ。
名前は”関 明良”、仲良くしてやってくれ。」
関 「関です。以後お見知り置きを。」
怜夜 「広瀬です。よろしくどうぞ。」
塚本 「他の部下の奴らについては、
本邸に着いてから紹介してやる。
長旅で疲れてるだろうしな。」
怜夜 「・・・お気遣い、痛み入ります。」
ブゥゥーーーーン・・・・・・・・ (車のエンジン音)
塚本 「それにしても、お前さんよ。」
怜夜 「はい?」
塚本 「今までどこにいたんだよ?
3年前の”あの日”から、
急にいなくなっちまってよ。
みんなで探しまくったんだぞ?」
怜夜 「・・・どこにいたかは、言えませんが、
突然いなくなってしまったことに関しては、
反省してますよ。広夜会の弟分達にも、
親しくしていた人達にも心配と迷惑を
たくさん、かけてしまいましたから。」
関 「ですが、驚きました。
世間では、死亡説が有力になっていたので、
まさか生きていたとは・・・。」
怜夜 「勝手に殺されても困りますけど・・・。
まぁ、死亡説が出てもおかしくはないですね。
誰とも連絡を取らない様にしていましたから。
でも、まさか居場所を突きとめて、しかも
アポ無しで来た時は驚きましたけどね。」
関 「居場所までは突きとめても、
常に動かれていたようですからね。
連絡の取りようがありませんでした。」
塚本 「ま、お前さんの顔を見りゃ、
おやっさんも安心するだろうよ。」
怜夜 「・・・あまり関わりたくない人なんですけどね。」
ブゥゥーーーーンーー.........
─────── 『如月組』本邸 ───────
コンコンッ
?? 「失礼します、組長。」
?? 「おぅ。」
サーーー... (ふすまの開く音)
?? 「”如月”組長。
若から今、連絡が入りまして、
あと10分程で到着されるそうです。」
如月 「おぉ、そうか。
・・・やっと、会えるんだな・・・・・。」
?? 「我々も楽しみです。
ですが、組長と”伝説の番長”が身内だったとは
驚きました。姪にあたるんでしたよね?」
如月 「あぁ。
俺の死んだ兄貴の忘れ形見なんだが、
後見人になったのはいいが、あの娘が
姿を消すまで懐いてくれなくてよ・・・。
そういや、桜田君にも弟君がいるんだったな?」
桜田 「えぇ、今高校2年です。」
如月 「思春期真っ只中か?」
桜田 「そうなんですよ。
困った事に、口も利いてくれませんね。」
ギ…ギギィーーー…… (大門の開く音)
如月・桜田 『!』
バタバタ……
部下 「参謀長! 若が到着されました!」
桜田 「参りましょうか、組長。」
如月 「おぅ。 感動の再会・・・だな。」
─────── ・・・・・ ────────
ガチャッ (車のドアが開く音)
コツ コツッ
怜夜 「・・・・・変わってないですね。」
塚本 「懐かしいだろ?」
怜夜 「・・・私、思い出は振り返らない主義なので。
それと、人をジロジロ見るのは失礼ですよ?」
如月 「仕方ねぇだろう。
《生きる伝説》が目の前にいるんだからよ。」
全員 『!!』
組員 『お勤めご苦労様です!!』
如月 「おぅ。」
怜夜 「・・・相変わらず、無駄にお元気そうですね?
叔父様。」
如月 「お前さんも元気そうだな。
無事でよかったよ。
長旅で疲れたろ? 入りな。」
怜夜 「いいえ、まだ入る訳にはいきません。」
関 「! 何故です?」
怜夜 「先に、会っておかなければならない
人達がいるので。
夕方には戻ってこれると思いますので、
大人しく待っていてください。
お供はいりません。」
塚本 「・・・まぁ、昔っから大人気だったもんな。
お前さん。」
桜田 「しかし、お供はいらないって言っても、
移動手段はどうなさるおつもりですか?」
怜夜 「ご心配なく。
そろそろ、愛車が着く頃なので。」
如月 「愛車? 車買ったのか?」
怜夜 「車は幅が大きいでしょう?
細い道を通れないじゃないですか。」
宅配業者 「すいませーん!お届けものでーす!」
怜夜 「ありがとうございます。
門の前に置いてください!」
業者 「分かりましたー!」
コツコツコツ.........
業者A「慎重にやれよー!」
業者B「あいよー。」
ガシャッ ガシャン…
怜夜 「ご苦労様です。」
業者A「では失礼します!」
タタタ…… バタンッ ブロロローー………
塚本 「バイクかよ。・・・ハーレーか?」
怜夜 「えぇ。
知り合いに関係者がいるので、
超特注をお願いしたんです。
まぁ、それなりにしましたけど。
では、また後ほど。」
バッ カチッ ブルルゥゥンッ!(エンジン音)
如月 「ゆっくりしていきゃあ、いいのに。」
怜夜 「仕方ないでしょう?
帰国したら、すぐに顔を出しに来いって
言われてるんですから。」
関 「誰にお会いになるんですか?」
怜夜 「それは…、知らないほうが
いいと思いますよ?
知ると多分、不機嫌になりますから。」
関 「? ・・・それは一体」
如月 「関。」
関 「! はい。」
如月 「まぁ、怜夜と馴染みのある奴は、
わかってるだろうが、怜夜の交友関係や
仕事に関しては、口出さんでやってくれ。」
全員 『!』
関 「・・・ですが・・・。」
塚本 「そういう “ 契約 ” なんだよ。
今回の件はな。」
桜田 「! “ 契約 ” ですか?」
怜夜 「えぇ、そういう “ 契約内容 ” で今回、
わざわざ大嫌いなヤクザである、
叔父様の所に来たという訳なんです。
ですが、その訳を全く知らず、
私が帰国する事しか知らない人達に、
挨拶を兼ねて、説明をしに行くんです。」
関 「・・・なるほど。」
桜田 「そういう事だったんですね。」
怜夜 「叔父様。」
如月 「ん?」
怜夜 「私が出掛けている間に、
契約内容を知らない皆さんに
事細かに契約内容を教えてあげて下さい。
今回の仕事をスムーズに進める為にも。」
如月 「・・・分かったよ。」
怜夜 「大雑把に説明しないで下さいよ?」
如月 「わぁったよ。」
怜夜「じゃあ、戻る時にまた連絡入れます。」
スッ… カチッ(ヘルメット装置)
塚本「気をつけてな」
ブルルルゥン… ブゥゥーーン!!!
その支部は、次第に全国に広がり、北は北海道、南は沖縄までになり、不良たちが、いや、全国にいる中高生が憧れる最強の暴走族と言われるまでとなった。
しかし、《ある事件》をきっかけに、伝説と呼ばれた初代総長・ ” 広瀬 怜夜 ” は、広夜会を退会、総長の権限を2代目に託し、突然姿を消したのだった……。
それから、3年がたち ―――――。
ゴオォォォォーーーー ( 飛行機の離陸音 )
コツ コツ コツ コツ ・・・・・・
怜夜 「・・・戻ってきちゃった。」
?? 「・・・・・! 広瀬さん!こちらです!」
怜夜 「・・・大声出さなくても分かりますよ。」
?? 「すみません、逃げられるなと組長から、
言われておりますので。」
怜夜 「大事な ”お客様” なんですから、
逃げたりなんかしませんよ。
・・・本当は、会いたくもありませんけど。」
?? 「・・・行きましょう。
組長が首を長くしてお待ちになっています。」
怜夜 「・・・・・・。」
?? 「おい、車を入口まで回して来るように
連絡しろ。」
?? 「はい。」
コツ コツ コツ コツ・・・・・・・・・
ザワザワ・・・・・・・・・
ウィーーン (自動ドアの開く音)
怜夜 「! 出迎えに来るだけなのに、
何台で来てるんですか。」
?? 「入念に備えをしておけと指示されたもので。」
怜夜 「いくら私が大のヤクザ嫌いだからって、
やりすぎですよ。周りの方に迷惑です。」
ガチャ・・・ (ドアの開く音)
?? 「仕方ないだろう。
君は、脱走の名人だからね。」
怜夜 「! ・・・お久しぶりですね。
『如月組』若頭・塚本 竜司殿。」
塚本 「約4年ぶりだね。
随分と心配したが、元気そうだね。」
怜夜 「あなたも相変わらずのようで何よりです。
今回の帰国の事も内密にしてくれたんですね。」
塚本 「それが条件の一つだったからね。
まぁ、時間の問題だと思うがね。」
怜夜 「分かってますよ。
もう少しだけ、世間に知られたくないだけです。
まだ、私が出てくるには時期が早いので。」
?? 「どういう意味でしょう?」
怜夜 「先程から気になっていたんですが、
あなたは若頭補佐か何かで?」
塚本 「あぁ、俺の補佐役だ。
名前は”関 明良”、仲良くしてやってくれ。」
関 「関です。以後お見知り置きを。」
怜夜 「広瀬です。よろしくどうぞ。」
塚本 「他の部下の奴らについては、
本邸に着いてから紹介してやる。
長旅で疲れてるだろうしな。」
怜夜 「・・・お気遣い、痛み入ります。」
ブゥゥーーーーン・・・・・・・・ (車のエンジン音)
塚本 「それにしても、お前さんよ。」
怜夜 「はい?」
塚本 「今までどこにいたんだよ?
3年前の”あの日”から、
急にいなくなっちまってよ。
みんなで探しまくったんだぞ?」
怜夜 「・・・どこにいたかは、言えませんが、
突然いなくなってしまったことに関しては、
反省してますよ。広夜会の弟分達にも、
親しくしていた人達にも心配と迷惑を
たくさん、かけてしまいましたから。」
関 「ですが、驚きました。
世間では、死亡説が有力になっていたので、
まさか生きていたとは・・・。」
怜夜 「勝手に殺されても困りますけど・・・。
まぁ、死亡説が出てもおかしくはないですね。
誰とも連絡を取らない様にしていましたから。
でも、まさか居場所を突きとめて、しかも
アポ無しで来た時は驚きましたけどね。」
関 「居場所までは突きとめても、
常に動かれていたようですからね。
連絡の取りようがありませんでした。」
塚本 「ま、お前さんの顔を見りゃ、
おやっさんも安心するだろうよ。」
怜夜 「・・・あまり関わりたくない人なんですけどね。」
ブゥゥーーーーンーー.........
─────── 『如月組』本邸 ───────
コンコンッ
?? 「失礼します、組長。」
?? 「おぅ。」
サーーー... (ふすまの開く音)
?? 「”如月”組長。
若から今、連絡が入りまして、
あと10分程で到着されるそうです。」
如月 「おぉ、そうか。
・・・やっと、会えるんだな・・・・・。」
?? 「我々も楽しみです。
ですが、組長と”伝説の番長”が身内だったとは
驚きました。姪にあたるんでしたよね?」
如月 「あぁ。
俺の死んだ兄貴の忘れ形見なんだが、
後見人になったのはいいが、あの娘が
姿を消すまで懐いてくれなくてよ・・・。
そういや、桜田君にも弟君がいるんだったな?」
桜田 「えぇ、今高校2年です。」
如月 「思春期真っ只中か?」
桜田 「そうなんですよ。
困った事に、口も利いてくれませんね。」
ギ…ギギィーーー…… (大門の開く音)
如月・桜田 『!』
バタバタ……
部下 「参謀長! 若が到着されました!」
桜田 「参りましょうか、組長。」
如月 「おぅ。 感動の再会・・・だな。」
─────── ・・・・・ ────────
ガチャッ (車のドアが開く音)
コツ コツッ
怜夜 「・・・・・変わってないですね。」
塚本 「懐かしいだろ?」
怜夜 「・・・私、思い出は振り返らない主義なので。
それと、人をジロジロ見るのは失礼ですよ?」
如月 「仕方ねぇだろう。
《生きる伝説》が目の前にいるんだからよ。」
全員 『!!』
組員 『お勤めご苦労様です!!』
如月 「おぅ。」
怜夜 「・・・相変わらず、無駄にお元気そうですね?
叔父様。」
如月 「お前さんも元気そうだな。
無事でよかったよ。
長旅で疲れたろ? 入りな。」
怜夜 「いいえ、まだ入る訳にはいきません。」
関 「! 何故です?」
怜夜 「先に、会っておかなければならない
人達がいるので。
夕方には戻ってこれると思いますので、
大人しく待っていてください。
お供はいりません。」
塚本 「・・・まぁ、昔っから大人気だったもんな。
お前さん。」
桜田 「しかし、お供はいらないって言っても、
移動手段はどうなさるおつもりですか?」
怜夜 「ご心配なく。
そろそろ、愛車が着く頃なので。」
如月 「愛車? 車買ったのか?」
怜夜 「車は幅が大きいでしょう?
細い道を通れないじゃないですか。」
宅配業者 「すいませーん!お届けものでーす!」
怜夜 「ありがとうございます。
門の前に置いてください!」
業者 「分かりましたー!」
コツコツコツ.........
業者A「慎重にやれよー!」
業者B「あいよー。」
ガシャッ ガシャン…
怜夜 「ご苦労様です。」
業者A「では失礼します!」
タタタ…… バタンッ ブロロローー………
塚本 「バイクかよ。・・・ハーレーか?」
怜夜 「えぇ。
知り合いに関係者がいるので、
超特注をお願いしたんです。
まぁ、それなりにしましたけど。
では、また後ほど。」
バッ カチッ ブルルゥゥンッ!(エンジン音)
如月 「ゆっくりしていきゃあ、いいのに。」
怜夜 「仕方ないでしょう?
帰国したら、すぐに顔を出しに来いって
言われてるんですから。」
関 「誰にお会いになるんですか?」
怜夜 「それは…、知らないほうが
いいと思いますよ?
知ると多分、不機嫌になりますから。」
関 「? ・・・それは一体」
如月 「関。」
関 「! はい。」
如月 「まぁ、怜夜と馴染みのある奴は、
わかってるだろうが、怜夜の交友関係や
仕事に関しては、口出さんでやってくれ。」
全員 『!』
関 「・・・ですが・・・。」
塚本 「そういう “ 契約 ” なんだよ。
今回の件はな。」
桜田 「! “ 契約 ” ですか?」
怜夜 「えぇ、そういう “ 契約内容 ” で今回、
わざわざ大嫌いなヤクザである、
叔父様の所に来たという訳なんです。
ですが、その訳を全く知らず、
私が帰国する事しか知らない人達に、
挨拶を兼ねて、説明をしに行くんです。」
関 「・・・なるほど。」
桜田 「そういう事だったんですね。」
怜夜 「叔父様。」
如月 「ん?」
怜夜 「私が出掛けている間に、
契約内容を知らない皆さんに
事細かに契約内容を教えてあげて下さい。
今回の仕事をスムーズに進める為にも。」
如月 「・・・分かったよ。」
怜夜 「大雑把に説明しないで下さいよ?」
如月 「わぁったよ。」
怜夜「じゃあ、戻る時にまた連絡入れます。」
スッ… カチッ(ヘルメット装置)
塚本「気をつけてな」
ブルルルゥン… ブゥゥーーン!!!
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