大魔王の娘に転生したのはいいが、何故か幼なじみたちが勇者として現れた

弥刀咲 夕子

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先生とファンクラブ

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「今日はここまでにしようか。」
ナルサさんに言われて空を見ると赤く染まっていた。
もう、夕方か。
魔法の練習をしているといつも時間を忘れてしまう。
「はい、ありがとうございました。」
「次は二日後だったよね。」
私は頷く。
ナルサさんは見た目はロr···
「なんか余計なこと考えてる?」
ゴホン。かわいい姿だが、魔界屈指の魔法研究者なので、そんなに私の魔法の練習には付き合えない。
一度、しっかり先生を雇ってもらい勉強をしたが、なんせ大魔王の娘なものでどの先生も誉めてばかりで出来ていない部分を指摘してはくれない。
結果、正式にナルサさんが私の先生をしてくれることになったのだった。

「それでは、私はここで。」
「ああ、気を付けて。」
城の前でナルサさんと分かれ、私は中に入った。
「姫様、お帰りなさいませ。」
入口を警護している魔族に声をかけられる。
「うん、ただいま。」
「大魔王様が戻り次第部屋に来るようにとのことでした。」
「えぇ、父様が···?」
···なぜだろうか?
なんだか嫌な予感がする。
「はぁ、わかった。伝えてくれてありがとう。」
私はとりあえず、伝えてくれた魔族に笑顔でお礼を言う。
「···!!いっいえ、もったいないお言葉です!」
魔族が顔を赤くして言った。
たまにこんなことがあるんだよね。
普通に感謝を述べているだけなのにそんなにおかしいだろうか。
私は首をかしげながらその場を去った。

クルアが去ったあと···
「おい、今の姫様じゃないか?」
警護室からもう一人の魔族が出てきた。
「あ、ああ。俺、連絡事項伝えただけなのにありがとうって言われた!!!
どうしよう、あの笑顔は反則だ。」
「あー、お前も虜になっちまったか。
あの顔で性格も良いって本当、罪だよな。」
そう言いながら、あとから来た魔族が懐をがさがさしてカードのようなものを取り出した。
「お前も入るか?」
「は、入るか?ってなにに···?」
「なにって、ファンクラブだよ。
ファ·ン·ク·ラ·ブ!!」
「ファンクラブ!?
まさか、お前その金のカードは!!!」
警護している魔族がカードを指差す。
「そうさ、これは会員番号10番までにしか与えられないゴールドカードだ!」
「まっ、まぶしい!!」
「お前はどうする?入るか?入らないか?」
「くっ、あの笑顔を見たときから答えは決まっている!!」
こうして、クルアが知らないところでファンクラブ会員が増えていくのだった。
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