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「クルア様、大魔王様がお呼びです。」
城に戻るとワートンさんが言った。
「はい、ありがとうございます。」
言伝てを伝えたワートンさんはそそくさと去っていく。
そういえば、ワートンさんは最近なんだか冷たい感じがするなぁ。
宰相って忙しいのかな。
なんて思いながら、父様が待つ執務室に向かう。
「父様、クルアです。」
とりあえず、ノックして名前を名乗ってみる。
「失礼します。······え。」
部屋の中には父様と、
「···いつぞやのおっかないおば···お姉さん···。」
「今、おばさんって言いかけなかった?」
そう、いつぞやの押し掛けお姉さんが二人がけのソファーに隣同士で座っていた。
確か名前は···
「ステラよ。
これからよろしくね、クルアちゃん。」
満面の笑みで自己紹介ありがとうございます···。
彼女の笑みに寒気が走る。
···どういうことでしょうか、父様。
私は話についていけずに困惑の表情を父様に向けた。
「今日から、一緒に暮らすお前の新しいお母様になる。」
淡々と簡単な説明ありがとうございます···
──じゃないよぉっ!!!
「父様、どういうことでしょうか。」
「今、説明した通りだ。」
なんだか、抑揚なく淡々と言う父様にカチンときてしまった。
「こんな簡単な説明で納得出来るほど私の頭は良くできていません。
第一、どうして何も言っては下さらなかったのですか。
いくらなんでも急すぎます。
きちんとした説明もなしに私は嫌です。」
「クルアちゃん、父様に反論はいけないわ?
それに、もう決まったことだから。」
──あんたは黙ってろ!!!!──
という言葉は飲み込んだ。
「ステラ様は黙っていてください。
私は父様に聞いているのです。」
「あら、照れているのかしら?
私のことは『お母様』でいいわ。」
ふふっ、とステラさんは笑うがなぜそう言う解釈になったのかは知らない。
分かりたくもない。
「遠慮させていただきます。
私にとって『お母様』は『クシャーナ・メーガンただ一人』ですから。」
そう、あの少し天然で変だけど誰よりも綺麗で優しいお母様意外に私のお母様はいない。
私は、父様もそうだと思っていたのに···。
それなのに···
「クルア、クシャーナのことはもう忘れるんだ。
彼女は殺されたのだから、もういないのだから。」
こんな、こんなこという人はもう私の知ってる父様じゃない。
「私の知ってる父様はお母様のこと忘れろなんて言わない、貴方は、誰なの?!!」
城に戻るとワートンさんが言った。
「はい、ありがとうございます。」
言伝てを伝えたワートンさんはそそくさと去っていく。
そういえば、ワートンさんは最近なんだか冷たい感じがするなぁ。
宰相って忙しいのかな。
なんて思いながら、父様が待つ執務室に向かう。
「父様、クルアです。」
とりあえず、ノックして名前を名乗ってみる。
「失礼します。······え。」
部屋の中には父様と、
「···いつぞやのおっかないおば···お姉さん···。」
「今、おばさんって言いかけなかった?」
そう、いつぞやの押し掛けお姉さんが二人がけのソファーに隣同士で座っていた。
確か名前は···
「ステラよ。
これからよろしくね、クルアちゃん。」
満面の笑みで自己紹介ありがとうございます···。
彼女の笑みに寒気が走る。
···どういうことでしょうか、父様。
私は話についていけずに困惑の表情を父様に向けた。
「今日から、一緒に暮らすお前の新しいお母様になる。」
淡々と簡単な説明ありがとうございます···
──じゃないよぉっ!!!
「父様、どういうことでしょうか。」
「今、説明した通りだ。」
なんだか、抑揚なく淡々と言う父様にカチンときてしまった。
「こんな簡単な説明で納得出来るほど私の頭は良くできていません。
第一、どうして何も言っては下さらなかったのですか。
いくらなんでも急すぎます。
きちんとした説明もなしに私は嫌です。」
「クルアちゃん、父様に反論はいけないわ?
それに、もう決まったことだから。」
──あんたは黙ってろ!!!!──
という言葉は飲み込んだ。
「ステラ様は黙っていてください。
私は父様に聞いているのです。」
「あら、照れているのかしら?
私のことは『お母様』でいいわ。」
ふふっ、とステラさんは笑うがなぜそう言う解釈になったのかは知らない。
分かりたくもない。
「遠慮させていただきます。
私にとって『お母様』は『クシャーナ・メーガンただ一人』ですから。」
そう、あの少し天然で変だけど誰よりも綺麗で優しいお母様意外に私のお母様はいない。
私は、父様もそうだと思っていたのに···。
それなのに···
「クルア、クシャーナのことはもう忘れるんだ。
彼女は殺されたのだから、もういないのだから。」
こんな、こんなこという人はもう私の知ってる父様じゃない。
「私の知ってる父様はお母様のこと忘れろなんて言わない、貴方は、誰なの?!!」
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