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対面
しおりを挟む「なっ、なによ突然。」
「いや、いくら他人に対してあまり好き嫌いを表に出さないクルア姫でも自分の母親をないがしろにする女の元へはそりゃ帰りたがらないよなって思っただけですよ。」
ナルサさんの笑っている顔が見える気がする。
なんか、とんでもないことになりそうな···
「クルア姫、でておいでよ。
大丈夫、君は自由に選んでいいから。」
···なりましたね。
「え?クルアちゃんは眠っているんじゃ···」
わたしが出ていくと、ステラ様が目を見開いた。
私は、彼女の顔を見て心のどこかで何か鉛のようなものが動いた気がした。
「すいません、話は全部聞いていました。」
「なっ、全部って···」
「全部は全部です。」
うろたえるステラ様に私は言った。
「私の師匠やお母様をないがしろにするステラ様と大魔王の元へは戻りたくありません。
お引き取り願います。」
「···だそうです。」
ナルサさん、だそうです、じゃないよぉっ!
うまくやってくれるんじゃなかったの?
どーして笑顔なのさ!!
彼女をうらめしく見るが、気にしていないみたい···。
······そんな気はしてましたっ!
ステラ様は私を信じられないという顔で見ていた。
むしろ、なんでそんな顔できるんだよ···、とイラッとしてしまった。
「どうして、だって旦那様と私はあなたの為を思って言っているのよ。
そのためにわざわざ私が来てあげてるのよ?
ないがしろにしているのはあなたの方じゃない。」
何が不満だとばかりにステラ様が言った。
「お母様を忘れることがどうして私のためになるんですか?
私のためを思うのならば放っておいてください。」
なんとなく、イライラしてきたせいか熱く感じる。
「わがままばかり言わないで。
あなたは私と旦那様のいうことを聞いて、私の娘としていればいいのよ。」
「ふざけないでください!
十年も仕事の間に魔法を教えてくれた師匠と自分の産みの親を好き勝手言っといて、そんな人の元へは行きたくありません!!」
···なんだか、体が火照ってる気がする。
ステラ様が何か言ってるけれど、うまく聞こえない。
甲高い声がうるさい。
頭がガンガン叩かれてるみたいで···。
···やめて、やめてよ、うるさい、うるさい、声がうるさい。
わかる、今この人は私の大切な人の悪口言ってる。
黙ってよ、あんたなんか大嫌い。
消えて、消えてしまいなさいよ。
お前なんか、消えてしまえ──
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