大魔王の娘に転生したのはいいが、何故か幼なじみたちが勇者として現れた

弥刀咲 夕子

文字の大きさ
80 / 84

どういうことでしょうか?

しおりを挟む




「グレンさん、これはどういうことでしょうか?」



私は目の前にいる二人についてグレンさんに聞いた。

「君を守りたいと思っているのは僕だけじゃないってことだよ。」

今私の目の前にいるのは、魔王城を警護していた魔族。

「でも、二人ともお仕事は···?」

「やめましたよ。
だって、大魔王様より姫様の方が大事ですから。」

濃い緑色の髪で碧の目の魔族が言った。

「ここで見殺しにしたらファンクラブの名折れですから。」

赤い髪でオレンジの目のチャラそうな魔族は笑った。

てか、ファンクラブって何!?

「いいんですか?お仕事を辞めてしまって。
ご家族の方が···」

「いえ、私達に家族はいません。
王城に使える魔族は大体が家族を持っていません。」

「俺達は自分の家族やら居場所やらを無くしているとこがないから兵としているだけですから。
まあ、最近は戦争が長続きしているせいで強い魔族や若い魔族も兵にするために集められているみたいですけど。」

やれやれ、とチャラそうな魔族が首を振る。


「さて、話はそれまでにしてそろそろ自己紹介をしたらどうかな。」


グレンさんが話を続けようとする私達に言った。

「かしこまりました。
クルア様、私はエイルンと申します。」

「俺は、ハルレスです。
こいつはエル、俺のことはハルと呼んでください。」

すると、エルさんはこいつじゃないだろ、とハルさんを小突いた。


どうやら、エルさんは真面目さんらしい。


「えっと、クルア・メーガンです。
よろしくお願いします、エルさんにハルさん。」

とりあえず、自己紹介なので名乗って頭を下げる。

「クルア様、『さん』はいりません。」

「そうそう、俺達のことは呼び捨て呼んでください。」

「あの、私としては『様』をやめていただきたいのですが···。
それと、いくら地位があっても大人の人を呼び捨てにする気はないです。」

私は地位より年功序列を大切にしてるからね!

···と言いたいところだけど、前世のお父さんのしつけの為か自然と思考がそっち行っちゃうんだよね。
それに、今は城から追われている身だから地位は無いのと同じだし。

「しかし···」



「いやエル、そのほうがいいだろう。」



エルさんの言葉を遮ったのはグレンさんだった。

「今、クルア姫は追われている身だからな。
お前たちが畏まっていれば、変に思われるかもしれない。」

「···かしこまりました。」

「それを止めてほしいんだけどな···。」

グレンさんが苦笑いした。

「でも、そしたら名前とかも変えた方が良くないですか?
俺達が来る途中、名前と見た目が書かれた紙があちこちに配られてましたよ。」

ハルさんが思い出したように言った。

···私は指名手配されてるのか···。

「それもそうだな。
クルア姫、姿を変える魔法とかできる?」

「えっと、できなくはない、とは思います。」

「よし、じゃあやってみて。」

「···今すぐですか?」

私の問いにグレンさんがニコニコと頷く。

···あー、そういえばグレンさんは私が魔法うまくできないの知ってるんだった。







しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

収納魔法を極めた魔術師ですが、勇者パーティを追放されました。ところで俺の追放理由って “どれ” ですか?

木塚麻弥
ファンタジー
収納魔法を活かして勇者パーティーの荷物持ちをしていたケイトはある日、パーティーを追放されてしまった。 追放される理由はよく分からなかった。 彼はパーティーを追放されても文句の言えない理由を無数に抱えていたからだ。 結局どれが本当の追放理由なのかはよく分からなかったが、勇者から追放すると強く言われたのでケイトはそれに従う。 しかし彼は、追放されてもなお仲間たちのことが好きだった。 たった四人で強大な魔王軍に立ち向かおうとするかつての仲間たち。 ケイトは彼らを失いたくなかった。 勇者たちとまた一緒に食事がしたかった。 しばらくひとりで悩んでいたケイトは気づいてしまう。 「追放されたってことは、俺の行動を制限する奴もいないってことだよな?」 これは収納魔法しか使えない魔術師が、仲間のために陰で奮闘する物語。

ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる

街風
ファンタジー
「お前を追放する!」 ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。 しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

娘を返せ〜誘拐された娘を取り返すため、父は異世界に渡る

ほりとくち
ファンタジー
突然現れた魔法陣が、あの日娘を連れ去った。 異世界に誘拐されてしまったらしい娘を取り戻すため、父は自ら異世界へ渡ることを決意する。 一体誰が、何の目的で娘を連れ去ったのか。 娘とともに再び日本へ戻ることはできるのか。 そもそも父は、異世界へ足を運ぶことができるのか。 異世界召喚の秘密を知る謎多き少年。 娘を失ったショックで、精神が幼児化してしまった妻。 そして父にまったく懐かず、娘と母にだけ甘えるペットの黒猫。 3人と1匹の冒険が、今始まる。 ※小説家になろうでも投稿しています ※フォロー・感想・いいね等頂けると歓喜します!  よろしくお願いします!

異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します

桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる

処理中です...