【完結済】25億で極道に売られた女。姐になります!

satomi

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第41話 vs.赤川のオッサン

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「白虎の。わざわざ来てやったぞ?」
 本当に来た。飛んで火にいるってやつじゃないの?弱い連中引き連れて何やってるの?
「よくおいでなすった、赤川の。これは丁重におもてなしをしないといけませんね」
 本当に来たよ…。大丈夫?頭撃ったから、半身マヒなんだよね?ただでさえ良くない頭がさらに悪化?
「姐さん、どうしたんで?っ、赤川!死んだんじゃ?」
 私からもこういうリアクションが欲しかったんだろうなぁ。
「赤川が大勢引き連れてうちに殴り込みだよ。みんなに伝えておくれ。それから蘭さんにケガ人の手当ての準備もお願いしておくといいよ」
「わかりやしたぁっ」

 若い衆は組の奥の部屋の方へと向かっていった。そのまま大雄さんや大志に伝わるだろう。
「若いのは血の気が多いからねぇ。おやおや、組員全員メリケンサックを装備しているのかい?相変わらずの卑怯っぷりだね。素手じゃ敵わないって思っているのかい?装備を増やしても当たらなきゃ話にならないんだよ?」
 これだけ話を長引かせてるんだから、大雄さんと大志の耳にも入るだろう。あと新橋と蘭さん。あ、茜ちゃんも。茜ちゃん…前回鉄扇楽しそうだったからなぁ。

「あ、三代目に四代目と、若頭!あれ?若姐は?」
 大志が照れたように言う。
「あいつ、妊娠してるみたいで今は安静にしてる方がいいだろう?前みたいに極端に動きまくるのは妊婦さんとして悪いから止めた。ドクターストップもかかってる」
 あー、蘭さんにも止められたのか。前回大暴れだったからね。
「ん?大志の子供?やだよ、あたしがおばあちゃんかい?三代目はおじいちゃんだね」
「やめろよ、ムズ痒い!」

「なんだ!そのほんわか朗らかな空気は!」
「お前の周りの空気が濁ってるだけだ。他に言う事は?遺言だ。聞いておいてやる。銀行の貸金庫に金は残ってるのか?」
「何で銀行の貸金庫の事を…!リコも知らないのに」
 そう言っても大輝がハッキングした情報からわかったから仕方ないじゃん。
「残ってるのかよ?」
「おかげさまで使い果たしたよ」
「よし、思い残すことはないな。さて、キッチリとしっかりとあの世に行ってもらう」

 組員が装備していたのはメリケンサックだけじゃなく、銃も装備していた。
「なるほど、銃を買うのに結構お金かかるから。あと銃弾。装備だけで金庫の金は尽きたのか…」
 拳銃は練習してないと反作用でバランスを崩しがち。おもちゃの拳銃とは違う。カッコつけて片手うちしようとしたやつ、打ったとともに、拳銃を持ったメリケンサック付きの自分の手が顔面に直撃。顔面から血を流し、失神している。両手打ちをしてもバランスを崩し、日本庭園となっている庭の池にドボンと落下。
 思うようにはいかない。
 銃弾も無限ではないので、銃弾が切れるのを物陰から見ている。正直、自滅していく様を見るのは面白い。
 
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