【完結済】25億で極道に売られた女。姐になります!

satomi

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第108話 外伝㉔ 最初で最後(?)の夫婦喧嘩

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 それは大志さんと大海さんが小学校に入学という時でした。

「え?大志と大海にボディガードをつける?学校にも承諾済み?何を考えてるのよ!」
「なんか俺はオカシイか?」
「おかしいことだらけよ!ボディガードなんかいたんじゃ普通の学生生活なんか送れないじゃない!」
「大志は腐ってもこの白虎組の四代目だし、譲れないな」
「大雄さんはボディガード付きの学生生活を送ったの?お友達の一人もできなかったんじゃないんですか?」
「そんなものは必要ない!」
「この屋敷に連れてきて遊べって言ってるわけじゃないのよ?せめて学校にいるときくらい…って思うのが親心でしょ?」
「命が大事だ!」
「そうだけど、大体今の小学生は親が送迎してるのよ?送迎くらいはいいけど、学校の中でまで行動を監視するのはどうかと思います!」

 三代目と姐さんがこんなに喧嘩をするのは初めてじゃないか?

「「大志!大海!どう思うの?」」
「うーん、学校の中でまで監視されてるのはちょっと生活しにくいな」
「私は嫌よ。小学校ではお友達作るんだ!って思ってたもん」

「ほら見てよ。子供たちの反応!やっぱり学校の中でまで監視されるのは嫌なのよ!」

「特に大志は命がけだが、それでもいいのか?」

「え?命がけ?死ぬのはヤダなぁ」

「ほら、大志はこう言っているぞ?」

「大志、小学校は時間になったら不審者が入れないようにぜーんぶ鍵をかけちゃうのよ。不審者は入れないわ」
「狙撃はできるだろう?」
「そんなのボディガードで阻止できるの?」
「そ、それは……」
「できないんでしょ?それならボディガードがいない方が気楽な学生生活を送れるじゃない!」


 勝敗で言えば、完全に姐さんの勝ちだろう。
 三代目も惚れた弱みというんだろうか?強く出ることができなかったみたいだし。
 でも、姐さんの主張はわかるんだよなぁ。
 こういう稼業をしてる俺だけど、小学校の時のダチとたまに飲んだりもするし、友達を作るということは結構大事だと思う。

 三代目の妥協案として、大志さんと大海さんが通う小学校のガラスはすべて防弾ガラスとすること。となった。


 翌年には若頭の子である茜さんも同じ小学校に通うようになったよう。茜さんは体が弱いみたいだけど、大志さんが庇っていたりするようだ。
 子供ならではのコミュニケーションも大切なことだと思う。

 お二人とも学力に全く問題はなく、逆に学力に長けている方なので、大志さんも大海さんもいかんなくそのリーダーシップを発揮する場でもあったりする。

 ただお二人の参観日にはやはり俺の時代にもいたような中傷するようなオバハンはいたようで、姐さんとしてはカタギじゃなかったら…と思ったことだろう。


 その時以外で二人が喧嘩をしているのを俺は知らないなぁ。お二人がいつまでもラブラブなのは知ってます。




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