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第125話 外伝㊵ ユキから俺への挑戦状??
しおりを挟むユキが和服を着るようになって間もない頃の事。
ユキのこの格好は俺を誘惑しているんだろうか?否!試しているんだろうか?
着物を着るようになったユキ。
慣れていないから、仕方がないんだろうけど。いや、しかしだ。
これはやはり俺への挑戦状としか思えない。
その日のユキは和服で就寝。
しかしだ、慣れていないかだろうか?というか、寝相がよろしいと言えないんじゃないか?
和服の裾が大きく乱れ、その…白い脚が丸見えに!
尚且つ、暑いんだろうか?自ら脱ごうとしたようで(寝ぼけて)、上半身も半分あらわに!
和服は基本的に下着をつけないというが、夜だし、まあ乳房もそこそこ見えています。
起きているときはしっかりとしているのに、なんだろう?これが‘ギャップ萌え’というんだろうか?
な!その露わになった脚を俺に絡めてきた。
ええ?しかも抱き着いてくる?どうしたんだ?ユキ‼
「うぅーん、ポチ…」
……何だ犬の夢を見ているのか。とホッとしてもこの状況は変わらない。
俺に抱き着く半裸の想い人。
寝込みを襲うのは趣味じゃない。どうせなら、ちゃんとキッチリとしたいものだが。
ユキは本当に寝ているのか?もはや恥ずかしくて寝たふりしてるんじゃないか?という思いまでしてきた。
「おい、ユキ!ユキ‼起きろよ。物凄い格好になってるぞ?そこらの男なら襲われてるぞ。危ないなぁ」
「うぅーん、ポチ?……あぁ大雄さん!私の格好?きゃあ!なんて格好してるの?」
「俺が襲ったわけじゃないからな。ユキの寝相でそうなった」
「私の寝相……。悪かったんだ。パジャマだったらこんなにはならないよね?迷惑をかけてすいません」
「いや、俺としては眼福だったが、それとは別に理性と欲望の戦いの方が辛かったな」
「はっ誠に申し訳ございません!私みたいな貧相な体でよろしければもらって下さい」
これが俺とユキの初めての夜ってやつだな。以来は日課だから。
「そういえば、ユキは犬を飼ってたのか?ポチって寝言言ってた」
ユキは真っ赤になって答えた。
「ポチは鳥なんです。野生のスズメ。本当は世話とかしちゃダメなんですけど、ケガしてたんで回復するまでお世話してたら懐いちゃったんです」
俺は鳥(スズメ)になりたい。と思った。ユキに世話されたい!
「あの親でよく動物の保護なんかできたな?」
「絶対反対すると思って私の部屋でこっそりと飼ってたんです。料理しながら捨てるはずの葉っぱをポチにあげたり……」
「反対…するだろうな。『鳥にあげる飯はない』とか言って」
「あ、言いそう」
ユキが笑った。
一応、ピロートークってやつだから、もっと色気のある話でも……だけど、そこはまぁ。ユキだからな。
「ユキ……頼みがある。お前を続けて抱いてもいいだろうか?」
「よろしければ……」
そう言うユキが紅潮していて、非常に愛おしかった。
その後はまぁ、俺の積年のユキへの想いを込めてユキを抱いたわけだけど、文句ひとつ言わずに受け入れてくれた。
その後のピロートークは色気があるものとなったけれども、気づけば朝になった為ユキは体調不良で朝食を作れないと組員たちには報告した。
「俺たちは姐さんの朝食を食べるためにこの時間に起きてるんすよ~‼」
と言われた。
いや、そうじゃなくて俺が仕事行くのを見送るために早起きだろう?と心の中でツッコミを入れたが、仕方がない。ユキの手料理の前じゃ敗北だな……。
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