お転婆令嬢の日常・改

satomi

文字の大きさ
1 / 22

第1話 お嬢様は基本的には淑女です

しおりを挟む

私はタナー侯爵家で使用人をしているサラといいます。私はご令嬢の乳兄弟をしております。
お坊ちゃまは……いけないピエトロ様は世界一格好いいと私は思うのです。
剣術の腕も一流です。欠点あるのかなぁ?寝起きに寝ぐせ?あ、これは口が滑りました。

ステファニーお嬢様は、そりゃあ美しいですよ?
容姿は世界一です。でも、性格に問題がありました。

遡る事それはお嬢様が10才になる頃でしたでしょうか?
良家の子女というものは淑女教育に余念がなかったでしょうね。ああ、遠い眼をしてしまいます。
ステファニーお嬢様ときたら、自分のことを「ステフと呼んで」と私に言いました。
さらに、ええさらに加えて、もともとお転婆でしたが、剣術をしたいと言い出す始末……。
旦那様は「護衛にかかる予算が減るなぁ。はっはっはっ」とか笑っていましたけど、笑い事じゃありませんよ。良家の子女が剣術などもってのほか!奥様はもちろん反対……しなかったんですよね……。
「それなら、剣術をするときは我が家の家宝のこのブレスレットをしなさい。性別が変わるから。着てる服も同時に変わる優れものよ?」とお嬢様に渡しました。


……そういうわけで、ピエトロ様と言うのはステフお嬢様のもう一つの姿です。

さらに領地経営の勉強などの勉学にも手を出しました。領地経営については、旦那様曰く「いやぁ、ステフのおかげで仕事が捗って助かる。領民も喜ぶ」 
……奥様はもう何も仰らなくなりました。

お嬢様は放っておけば見目麗しい女性で、引く手が数多であろうと私は思うのです。でも、本人に全くその気もなく、デビュタントもしてないような?です。興味がないようです。
もちろん侯爵家の令嬢ですから、毎日のように釣り書きは送ってきますが碌に目を通しません。

まぁ、そうですよね。男性化をしたご自分の方が見た目がよく、剣術の腕もよいのですから。

そんなお嬢様たち(?)も貴族学園に入学する年齢になりました。

私も侍女としてついて行く所存です。


入学試験で首席だったようで、ピエトロ様が新入学生の挨拶をするようです。

「今年度より入学することになりましたタナー侯爵家長男のピエトロと申します。俺、ンンっ……僕の妹ステファニーは病弱でなかなか学園に来れないようですが、来た際には仲良くしていただきたいものです」

などと言っていました。どうやら、兄妹設定のようです。ステフ様は病弱らしいです。今まで風邪の一つもひいたことがないんですけどね!

試験……どうやって受けたのか不思議です。ピエトロ様としても受験し、ステフ様としても受験。どうやったのでしょう?

そんなことはステフ様には些事なのでしょうか?後でみっちりお聞きしましょう。

ピエトロ様の演説(?)で、子女はうっとりと目が♡になっていました。まぁ、ピエトロ様の容姿と学力、加えて『侯爵家の長男』というところに惹かれたのでしょう。

一方、子息様たちは一瞬殺気が出ていましたが(ステフ様にはわかりますよ?)妹も入学してくるという情報で、期待をしているようです。
……超がつくお転婆で知識大好きの容姿の良いステフ様でよろしければですけれども。剣術、あなた方よりも強いですよ?

最近は騎士団に混ざって訓練をしているようです。
剣術だけは、騎士副団長直々に指南していただいているようです。他の騎士の方では相手にならなくなりました。騎士団長様からは騎士団にスカウトされています。……無理です、申し訳ございません。

************

「ステフ様、入学試験はどのようにしたのですか?」
「あら、簡単よ。午前中はステフが試験を受けるの。午後からはピエトロが試験を受けるの。ね?簡単でしょ?」
私は頭を抱えてしまいました。
「旦那様はステフ様がピエトロ様としても学園に通う事をお許しに?」
「いいんじゃない?うちは幸い侯爵家だし、学費に困ることはないでしょ」
私はため息を出す以外ありませんでした。どうしてこんなふうに育ったのでしょう?

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

離婚するはずの旦那様を、なぜか看病しています

鍛高譚
恋愛
「結婚とは、貴族の義務。そこに愛など不要――」 そう割り切っていた公爵令嬢アルタイは、王命により辺境伯ベガと契約結婚することに。 お互い深入りしない仮面夫婦として過ごすはずが、ある日ベガが戦地へ赴くことになり、彼はアルタイにこう告げる。 「俺は生きて帰れる自信がない。……だから、お前を自由にしてやりたい」 あっさりと“離婚”を申し出る彼に、アルタイは皮肉めいた笑みを浮かべる。 「では、戦争が終わり、貴方が帰るまで離婚は待ちましょう。   戦地で女でも作ってきてください。そうすれば、心置きなく別れられます」 ――しかし、戦争は長引き、何年も経ったのちにようやく帰還したベガは、深い傷を負っていた。 彼を看病しながら、アルタイは自分の心が変化していることに気づく。 「早く元気になってもらわないと、離婚できませんね?」 「……本当に、離婚したいのか?」 最初は“義務”だったはずの結婚。しかし、夫婦として過ごすうちに、仮面は次第に剥がれていく。 やがて、二人の離婚を巡る噂が王宮を騒がせる中、ベガは決意を固める――。

迷子の会社員、異世界で契約取ったら騎士さまに溺愛されました!?

翠月 瑠々奈
恋愛
気づいたら見知らぬ土地にいた。 衣食住を得るため偽の婚約者として契約獲得! だけど……? ※過去作の改稿・完全版です。 内容が一部大幅に変更されたため、新規投稿しています。保管用。

思いを込めてあなたに贈る

あんど もあ
ファンタジー
ファナの母が亡くなった二ヶ月後に、父は新しい妻とその妻との間に生まれた赤ん坊を家に連れて来た。義母は、お前はもうこの家の後継者では無いと母から受け継いだ家宝のネックレスを奪うが、そのネックレスは……。

疑惑のタッセル

翠月 瑠々奈
恋愛
今、未婚の貴族の令嬢・令息の中で、王国の騎士たちにタッセルを渡すことが流行っていた。 目当ての相手に渡すタッセル。「房飾り」とも呼ばれ、糸や紐を束ねて作られた装飾品。様々な色やデザインで形作られている。 それは、騎士団炎の隊の隊長であるフリージアの剣にもついていた。 でもそれは──?

近すぎて見えない物

あんど もあ
ファンタジー
エルリック王子と一夜を共にした男爵令嬢。エルリックの婚約者シルビアが、優しく彼女に言った一言とは。

どんなあなたでも愛してる。

piyo
恋愛
遠征から戻った夫の姿が変わっていたーー 騎士である夫ディーノが、半年以上の遠征を終えて帰宅した。心躍らせて迎えたシエラだったが、そのあまりの外見の変わりように失神してしまう。 どうやら魔女の呪いでこうなったらしく、努力しなければ元には戻らないらしい。果たして、シエラはそんな夫を再び愛することができるのか? ※全四話+後日談一話。 ※毎日夜9時頃更新(予約投稿済)&日曜日完結です。 ※なろうにも投稿しています。

暴君幼なじみは逃がしてくれない~囚われ愛は深く濃く

なかな悠桃
恋愛
暴君な溺愛幼なじみに振り回される女の子のお話。 ※誤字脱字はご了承くださいm(__)m

ブスすぎて嫁の貰い手がないから閨勤侍女になれと言われたので縁を切ります、完全に!完全縁切りの先にあったのは孤独ではなくて…

ハートリオ
恋愛
ルフスは結婚が決まった従姉の閨勤侍女になるよう父親に命令されたのをきっかけに父に無視され冷遇されて来た日々を終わらせようとブラコン父と完全に縁を切る決意する。 一方、従姉の結婚相手はアルゲンテウス辺境伯とのことだが、実は手違いがあって辺境伯が結婚したいのはルフス。 そんなこんなの異世界ファンタジーラブです。 読んでいただけると嬉しいです。

処理中です...