異世界より来たイケメン3兄弟があなたの大切なものと引き換えになんでも願いをかなえます。~喫茶店‘お命頂戴致します’より

satomi

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Case. 5 脱サラならぬ離農願望

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 やっぱ田舎から出てくると、迷うな。おのぼりさんに見えるんだろうか?‘お命頂戴致します。’って物騒な名前の喫茶店はここで合ってるよな?



「「いらっしゃいませー」」


 うおぅ、キラッキラのイケメンだよ。SNSの評判予想を上回る感じだな。


「ご注文はお決まりですか?」

「えーと、カフェラテを一つ。ラテアートはドロップでお願いします」

「では今しばらくお待ちください」


 カフェラテって何だ?ラテアート?もっとネットで勉強すべきだったな。



―――1時間後
「お待たせしました。ご用件はなんでしょう?」

「俺を見てわかると思うが、俺は農家だ。離農したいんだ。その手伝いをしてほしい」

尊・「わざわざここに来る理由がわかりません。ただ離農するならば農地を売って…とか各種手続きをすればよいのでは?と素人ながらに思うのですが?」

「先祖代々の土地だ。親戚の反対とかもあるだろう。それでも俺は離農したいんだよ!」  

尊・(親戚の説得が面倒、各種手続きも面倒ってことか?)

尊・「では、1週間後にまたここに来てください」




尊・「キャサリンはどう思う?」

キ・「ただの甘ったれネ。面倒だから。こっちに押し付けたーみたいな感じ」

悟・「俺もそう思う」

尊・「面倒だけど、今回も情報頼むはキャサリン」

キ・「任せて!尊クン。イケメン成分補給するためにもサッサと情報仕入れてくるワ」




―――1週間後
尊・「貴方の希望通り、離農させましょう。こちらも貴方について情報を仕入れました。
 まず、貴方は早寝早起きが嫌い。故に農家はやりたくない。違いますか?」

「……」

尊・「趣味は陶芸。自分用の陶芸の窯を持っている」

「……」

尊・「離農したアカツキには、陶芸で身を立てようとか考えていますか?陶芸の世界はそんなに甘くはないですよ?」

「お前のような若造に何がわかるんだ?」

尊・「その若造に依頼をしたのは貴方です。お命を頂戴する対価として、貴方の趣味の陶芸の窯を壊させてもらいます」

「はぁ?聞いてない」

尊・「今言いましたからね。離農後はお好きにどうぞ」




「「「では、“お命頂戴致します”」」」




尊・「因みに、農地も私共の方に権利を譲渡というように手配しました。農地は今後福祉施設として農地として利用していく予定です」

「……俺は今後どうすればいいんだろう?」

尊・「お好きにどうぞ」




キ・「ここに依頼すれば誰しも幸福になれるってわけじゃないのネ」

悟・「だって、あの人の場合早寝早起きが嫌だ。って子供みたいな動機だもん。それで先祖代々の土地手放しちゃうっておかしくない?」

キ・「確かにねぇ」

尊・「で、親戚の説得も自分で出来なくて丸投げで離農後のん気に趣味の陶芸で生活していこうとしてたんだから、仕方なくない?今回はかなり瀬蓮に迷惑かけちゃったかな?」

瀬・「坊ちゃんにかけられるなら、迷惑でも本望です」

瀬蓮が現れた。

尊・「坊ちゃんはやめて。それに、ここに来れば幸福になるって変なジンクス出来たらやだよ」

悟・「あー、それはある」

尊・「陶芸の窯を壊すとかは瀬蓮に頼んだ!」

瀬・「お任せください」
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