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第51話
しおりを挟む流石というかなんというか。空気を読めないのか読まないのかわからない男:大神君は
「桧山さん、「この子は嫁にやらん!」とか言ったんですか?」
とか言いだした。ダメだよ。社長も乗っかって桧山さんを揶揄うから。
「ふふふっ、あのねぇ正一さんたら「社長のようになるな」って言ったのよ?おねえちゃんの何が不満なんだろうね?」
いろいろ不満なんじゃないかな?男の好みにうるさいし、お金が好きだし?
「まいど!蕎麦を届けに来ました。もりそばを11枚。ここに置きますね」
ちょうどよかった。アイランドキッチンに並べられた。
「家具がまだ揃ってないのよ~。立ち食いソバになっちゃうけど。もりそばにしたのはね、ふふふっ」
美月さんは冷蔵庫から刻みのりを取り出した。
「海苔が苦手な方いらっしゃる?かけて、かけて~。これで、もりそばがざるそばよ~!」
「相変わらずセコイわねぇ」
「美月は堅実に生活してるんです。生活費を貯金に回したりとかなり頑張ってやりくりしてるんですよ?」
「桧山がそう言うんならそうなんでしょうねぇ」
社長が海苔をかけて回る美月さんを見ながら言う。
「なんで海苔のアルナシで50円違うんですか?」
「昔って江戸時代くらいかしら?はもりそばとざるそばは作り方とか全然違ったのよ。その名残かしら?」
「超いい海苔を使ってるとかそういうのはないんですか?」
「そういうお店もあるんでしょうが、大抵は普通の海苔よ。作り方も茹でただけだし」
美月さんに海苔をかけてもらって、一際喜んでいる方がいた。
「私は蕎麦が好きなんです。ありがとうございます。あ、私はルチアーノ=モデナと申します」
ルチアーノさん、本気で蕎麦好きなんだ。引っ越し蕎麦持ってきたしね。
「美月さん。あ、私は志和聖と申します。志和神社で巫女やってます。まだ女子高生です。志和神社には‘うさちゃん’っていうここにはいないサブメンバーがいるんですよ?そうだ!100日参りとか七五三とかうちに来てくださいね!」
「うーん、正一さんがクリスチャンだし神社に行かないかも~」
「あ、そっかぁ。残念。交通安全のお守りとか、作りますよ?」
「有難いわぁ。安産祈願のお守りもあなたが作ったの?」
「はい。手作りでなんか申し訳ないですけど」
「スゴク上手だったし、ご利益があったの。ありがとう!」
美人に褒められると嬉しい。
「‘うさちゃん’ってウサギなの?」
「私はよくわかりません。社長が名付けたから」
「おねえちゃん、‘うさちゃん’ってうさぎなの?」
「ヒト型になって志和神社で巫女やってるんじゃないかしら?性別は不明。中性?食事も特に与えなくてもいいし、ある意味エコよね」
「うさちゃんは日光にあたるだけでいいそうです。でも私の家族が一緒に食べるようによく誘って一緒に夕食を食べてますよ?私の家族、うさちゃんが大好きなんです」
「いいこなんだね」
うさちゃんはいいこ。
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