薬屋に何か文句・苦情はありますか?

satomi

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第27話 双子の乳母決定!

 ニック様に報告です。
「市井で常連さんの腰痛持ちの爺さんの娘さんが乳母に決まりました!子供は対面してないんだけど、リカって名前の女の子だって。……それで問題があって。彼女、あ、マリーね。シングルマザーでしょ?リカちゃんの父親は?って聞いたら。王宮騎士団の人みたいなのよ」
「つまり、俺の部下に子供が出来たら女を捨てるような者がいると?」
「違います!マリーはリカの父親にリカが出来たことを知らせてないのよ。何も言わずに別れてるの」
「うーむ、これは問題だな。偶然を装ってマリーと遭わせるか?」
「装わないでできますかねぇ?」
「アレスとステラを鍛錬場に連れて行くとか?私も仕事に復帰したいですし。あ、お義父様の許可が必要ですね」
「父上は過保護だからなぁ」


「アレスく~ん、ステラちゃ~ん!会いたかったんでちゅよ?このニクソンがなかなか許可を出さなかったから……」
「はははっ、国王ともあろうお方が言葉遣いがおかしいですよ?」
「もうっ、ニクソンったらいじわるねぇ。セアラちゃんをなかなか職場復帰させない意趣返しかしら?」
「違いますよお義母様。アレスもステラもまだまだ首も座っていませんし、まだ職場復帰できないのは妥当だと思っているので。職場復帰は二人の首が座ったらかなぁ?」
「セアラちゃ~ん!会いたかったわ」
「ロゼットお義姉様、朝食ぶりですよ?」
 抱きつかれて思う、あれ?お義姉様なんかお腹ポッコリ?
「ロゼットお義姉様、妊娠してます?」
「セアラちゃんてばわかる?」
 あれだけ抱きつけば。
「ロゼットは妊娠中だ。前にセアラちゃんが処方してくれた薬のレシピが残っていて、ロゼットも悪阻が酷くなく健康的に過ごせてる」
「それは良かったです」
「おー、うー」
「??」
「自分はステラちゃんの側がいいと主張をしてるのよ。早くもステラちゃんLOVE?」
 まだ首座ってないんですけど……。
「ステラは嫁に出さん!」
「ニクソン、そんなことを言っていても王家に生まれたサダメだ。いつかはどこか他国に嫁ぐことを考えると、側にいるジェイムスの方がお得だと思うが?」
「うーむ……」
 本気で考える事案なんですか?


「さて、今日の晩餐は‘セアラちゃん可愛いアレスとステラを頑張って産んでくれてありがとうの宴’だ。セアラちゃんはもう飲めるよね?それでは、カンパーイ!」
「「「「「カンパーイ!」」」」」
 毎回思うが、宴のネーミングは誰が?
 アレスもステラも顔がしっかりとしてきて、ニック様に似て良かったと思う。特にアレス。このまま美丈夫に育ってほしい。
「あ~ん、ステラちゃんがもっとセアラちゃんに似ていればよかったのに」
「母上、今のままでも十分似ていると思いますが?」
「違うのよ、クローンみたいにそっくりでいいのよ~」
「義姉上まで……」
 私はクローンは嫌だなぁ。私の要素がちょっとあればそれでいい。ニック様が美丈夫だもの。絶対に美人に育つわよ!
「ニクソンに似れば確かに美人になるだろうな。そうではなくてだなぁ、100%可愛いって感じの女の子になって欲しい!」
 セイムスお義兄様、そんなに力説しなくても。
「うあー」
 ジェイムス王子殿下まで……。


「さて、酒も飲めるようだし、今夜は俺につきあってもらってもいいか?」
 そう来たか。
「いつ、アレスとステラに呼び出されるかわからないから、その辺はきちんと手加減すれば怒りません」
「怒るのか?」
「怒ります。マリー1人に負担がかかって大変じゃないですか?」
「そうだな…」
 ニック様はキチンと手加減を覚えたようで、呼ばれても大丈夫でした。アレスもステラもこれからって時に呼ぶから、ニック様が凹んでるのが若干楽しかった。
 それはそうと、今度は二人が寝かせてくれない!
 夜泣き・お乳・おしめ。どれなの~?とマリーと奮闘しながら毎晩子供達と戦っています。昼は昼で目が離せないし。昼寝してると思ったら。初☆うつ伏せ!と感動している場合じゃなくて普通に呼吸できなくなってるし、私とマリーの睡眠時間はほぼほぼない!


そんな話をロゼットお義姉様としていたら、
「あら、そうなの?私は全部乳母にお任せだったからラクしていたのねぇ。双子も色々大変なのねぇ」
 ニック様と同じこと言ってる。
「乳母だって自分の子供がいるわけだから、蔑ろにできないし。もう三つ子ですよ!」
「そうよね、そう考えると大変だわ。乳母の給金を他のメイドよりも高く設定してもいいかも……」
「その辺はセイムスお義兄様とご相談ください。ジェイムス王子殿下は本当にステラが好きなんですか?まだ首が座ってないんですけど?1才とか2才ならわかるんですけど」
「ジェイムスはセアラちゃん大好きだから、セアラちゃんの子が生まれるの楽しみにしてたのよ?女の子だから、好きなんじゃないかしら?きちんと顔見れてないでしょう?」
 そうよね。ステラは乳母車に乗ったままだし、ジェイムス王子殿下だってチャイルドシートに固定されてる。

「そういえば、セアラちゃんの子達の乳母は平民って聞いたわよ?」
「そうですよ?なんか問題でも?」
「通常、貴族の乳母って下級貴族が勤めるのよ」
「あー、その選出の場所に私も同席したんだけど、なんか高位貴族の方がいらしてた。それで、隙あらば私を蹴落としてニック様と関係を…っていうのが透けて見えたんですよね。だから却下しました」
「賢明な判断だったわ。恐らくその貴族の方は出産してないわ。その家に仕えている方でしょうね」
「その話もなくなりましたけど。新しく雇った方は、私が下町で薬屋をしていた時の常連さんの娘さんです」
「あらそれなら、その方の為人もわかるわね」
「あの爺さんに娘がいたのか⁈って感じでした。お名前はマリーで女の子の御子さんがいらっしゃって、母乳が余ってもったいない感じだったそうです」
「その方のパートナーの方についてお聞きしましたの?」
「それがですねぇ、自分は王宮騎士団に所属していると言ったらしいです。本当でしょうかわからないですけど、今度双子を連れて騎士団の鍛錬場まで行ってみようかと…。その場には当然乳母も同席しますし」
「そうねぇ、真偽がわからないし。……このことはニクソン様はご存じ?」
「はい。自分の部下に女を妊娠させて捨てるような人間がいるのか?と憤っていました。でも彼女、相手には妊娠したことを告げていないんですよ」
「微妙な関係なのね」
「そうなんですよ」

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