スキル【等価交換】で異世界商会革命!元社畜、現代知識でざまぁ成り上がる!

かしおり

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第24話:新しい拠点と家族の温もり

ユウトは、リヴィア、そして新たに保護したレンとティナ兄妹、そしてもちろんルミアと共に、ミレルナの街で新しい生活の拠点を構えることにした。  
これまでの安宿では手狭であり、何よりも衰弱しているティナをゆっくりと療養させる環境が必要だったからだ。

幸い、リヴィアの助言による石鹸ビジネスの改善と、ボルック商会の下っ端を追い払ったことによる市場での評判向上で、ユウトの手元には以前よりもまとまった資金があった。  
リヴィアがその才覚を発揮し、数日のうちに街の中心部から少し離れた、静かで日当たりの良い地区に、手頃な大きさの貸家を見つけてきた。  
二階建てで部屋数も十分にあり、小さな裏庭までついている。商人ギルドへのアクセスも悪くない。

「ここなら、ティナさんも安心して療養できますし、私たちの仕事場としても十分な広さがありますわ」

リヴィアは、新しい家を前に満足そうに微笑んだ。  
その表情は、奴隷市場で出会った頃の彼女からは想像もできないほど、穏やかで生き生きとしていた。

(本当に、リヴィアさんがいてくれて助かる……。俺一人じゃ、こんなに早く適切な家を見つけることなんてできなかっただろうな)

ユウトは心から感謝した。

新しい家での生活は、慌ただしくも温かいものだった。  
まず最優先されたのは、ティナの看病だ。

あれから五日が経った。  
ユウトが【等価交換】で栄養価の高い滋養食(前世の知識を活かしたお粥やスープなど)を作り、リヴィアがつきっきりでティナに薬湯を飲ませ、体を拭き、話し相手になった。  
奇跡のような回復だったが、それは皆の献身と、何よりもティナ自身の生きようとする強い意志のおかげだろう。

レンも、最初は警戒心を解かなかったものの、妹が日に日に元気を取り戻していく様子を見て、少しずつユウトたちに心を開き始めた。  
彼は、不器用ながらも家の掃除を手伝ったり、薪を割ったりと、自分にできることを探し始めた。

ルミアは、そんなレンとティナの傍らで静かに見守り、時にはティナの枕元で丸くなって眠り、彼女を安心させているようだった。

そんなある日、ユウトは家の玄関に、手作りの小さな木の看板を掲げた。  
そこには、まだ拙い異世界の文字で、こう書かれていた。

「ミカド商会」

「これで、俺たちも今日から正式に『ミカド商会』だな」

ユウトが照れくさそうに言うと、リヴィアは微笑んで頷いた。

「はい、ユウト様。このミカド商会を、ミレルナで一番の、いえ、アルザリエルで一番の商会に育て上げましょう。商人ギルドへの正式な商会登録手続きの書類は、私が明日提出しておきますわ」

その言葉には、確かな自信と決意が込められていた。

「俺は会長、リヴィアさんは番頭……いや、共同経営者だ。レン君とティナちゃんも、無理のない範囲で仕事を手伝ってほしい。みんなで力を合わせれば、きっとどんな困難も乗り越えられるはずだ」

レンは、まだ少し戸惑いながらも、コクリと頷いた。  
ぶっきらぼうな口調は変わらないが、その声には以前のような刺々しさはない。

「……俺はまだ、あんたのこと全部信じたわけじゃない。でも……ティナがあんなに笑ってるの、俺、初めて見たから……。だから、少しは……手伝ってやる」

ベッドの上で体を起こせるようになったティナも、小さな声で「はい……!」と返事をする。  
その顔には、久しぶりに見る、子供らしい明るい笑顔が浮かんでいた。

(これが……俺の、異世界での最初の「会社」であり、そして……「家族」なのかもしれないな)

ユウトは、胸に込み上げてくる温かいものを感じながら、新しい仲間たちと共に歩む未来に、大きな希望を抱いた。  
ボルック商会という大きな壁は依然として存在するが、今の彼には、共に戦ってくれる心強い仲間たちがいた。
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