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第0話 とある帝国の過去
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第一話の20年くらい前のアクアマリン帝国――
蒼輝城 王の間
バンッ!!
「大変です!セレーナ様!」
壊れそうな勢いで扉が開き、明らかに表情に余裕のない騎士二人が入ってきた
「なんなの、ちょっと落ち着きなさいよ」
「あ、はい」
「んで、なんなのよ?」
いかにも上の位の人そうな女性がやや不機嫌そうに言った
「アメジスト帝国が我らの全防衛部隊を撃破し、この帝国に侵攻を始めました!」
「さらに、共闘関係にあったオニキス帝国、また、オニキス帝国と手を組んでいたトルマリン帝国も謀反を起こしました!」
「トルマリン帝国はこの国には関係ないでしょ」
「いいえ、オニキス帝国の軍勢の中にはトルマリン帝国から支援して参戦している軍勢もあるため、関係あります!」
「まじ?嘘でしょ?」
「こんな状況下に嘘言ってどうするんですか!!」
「なんでこんなことになるのよ、まったく」
小声で小言漏らした
「仕方ない、死力は尽くすからこの城のできるだけ近くまで敵を誘き寄せるように全軍に伝えなさい」
「しかし、そんなことをしたら……」
「方法ないと思ってるわけ?」
「いや、そういうわけでは……」
「なら伝えなさい!」
「は、はい!おい、行くぞ」
「りょ、了解です!!」
そうして騎士たちがいなくなったあと……
「……カリーナ」
「はい、わかっております」
「そう、んじゃ、お願いね~」
「はっ」
そうして見送り――
「猶予は2分、これが失敗すればこの帝国は滅ぶ……、はぁ、使えばしばらく動けなくなるから使いたくないけど、使うしかないわね……」
「アクアマリン魔術石、壊れない程度に最大限の力を貸してね」
そのときの女帝は体には出ていなかったが、使用することにかなり怖がっていた──
◇
1時間半後――
「女帝様、もう使い頃かと」
戻ってきてすぐに女帝にそう伝えた
「ええ、そうね……」
静かに伝え、
「アクアマリン魔術石よ、我が願いに呼応し滅せし禁忌の万物の力を今、我に与えたまえ、終魔術、『慈愛ある厄災(アテンション・カラミティ)』」
詠唱が終わったあとに城の周囲に白い光がかかり、帝国内全体にピンクのフィールドが広がった
そうして自軍の騎士以外の帝国内にいた騎士たちが白い光に包まれ一斉に倒れた
「な、何が起きているんだ……、これが女帝様のお力なのか……」
時を同じくして――
「あ、やっば……」
バタッ
「女帝様!」
魔術の使用猶予を迎えた女帝はその場に倒れ込んでしまった
◇
あれから20年くらいあと――
「あれから20年くらいたったんですよね……、私には幼くてよくわからなかったな~」
「まぁ、いいじゃない、こんなに平和になったんだし」
「ところで、近々つい最近試験に合格した姉妹が転入してくるらしいじゃない?」
「そうですね、魔法少女としては初めての転入者ですし、あのあと生まれた騎士系統人たちからも初めての転入になりますしね、密かに楽しみにしています」
「私もよ、王の座はあなたに明け渡したけど、転入なんてなかなかないことだから、そこまで期待しない程度に期待はしてあるわ」
「ええ、そうですね、強い姉妹なら良いのですが……」
そうしてその姉妹魔法少女との顔合わせ当日を迎えた──
第0話 終
蒼輝城 王の間
バンッ!!
「大変です!セレーナ様!」
壊れそうな勢いで扉が開き、明らかに表情に余裕のない騎士二人が入ってきた
「なんなの、ちょっと落ち着きなさいよ」
「あ、はい」
「んで、なんなのよ?」
いかにも上の位の人そうな女性がやや不機嫌そうに言った
「アメジスト帝国が我らの全防衛部隊を撃破し、この帝国に侵攻を始めました!」
「さらに、共闘関係にあったオニキス帝国、また、オニキス帝国と手を組んでいたトルマリン帝国も謀反を起こしました!」
「トルマリン帝国はこの国には関係ないでしょ」
「いいえ、オニキス帝国の軍勢の中にはトルマリン帝国から支援して参戦している軍勢もあるため、関係あります!」
「まじ?嘘でしょ?」
「こんな状況下に嘘言ってどうするんですか!!」
「なんでこんなことになるのよ、まったく」
小声で小言漏らした
「仕方ない、死力は尽くすからこの城のできるだけ近くまで敵を誘き寄せるように全軍に伝えなさい」
「しかし、そんなことをしたら……」
「方法ないと思ってるわけ?」
「いや、そういうわけでは……」
「なら伝えなさい!」
「は、はい!おい、行くぞ」
「りょ、了解です!!」
そうして騎士たちがいなくなったあと……
「……カリーナ」
「はい、わかっております」
「そう、んじゃ、お願いね~」
「はっ」
そうして見送り――
「猶予は2分、これが失敗すればこの帝国は滅ぶ……、はぁ、使えばしばらく動けなくなるから使いたくないけど、使うしかないわね……」
「アクアマリン魔術石、壊れない程度に最大限の力を貸してね」
そのときの女帝は体には出ていなかったが、使用することにかなり怖がっていた──
◇
1時間半後――
「女帝様、もう使い頃かと」
戻ってきてすぐに女帝にそう伝えた
「ええ、そうね……」
静かに伝え、
「アクアマリン魔術石よ、我が願いに呼応し滅せし禁忌の万物の力を今、我に与えたまえ、終魔術、『慈愛ある厄災(アテンション・カラミティ)』」
詠唱が終わったあとに城の周囲に白い光がかかり、帝国内全体にピンクのフィールドが広がった
そうして自軍の騎士以外の帝国内にいた騎士たちが白い光に包まれ一斉に倒れた
「な、何が起きているんだ……、これが女帝様のお力なのか……」
時を同じくして――
「あ、やっば……」
バタッ
「女帝様!」
魔術の使用猶予を迎えた女帝はその場に倒れ込んでしまった
◇
あれから20年くらいあと――
「あれから20年くらいたったんですよね……、私には幼くてよくわからなかったな~」
「まぁ、いいじゃない、こんなに平和になったんだし」
「ところで、近々つい最近試験に合格した姉妹が転入してくるらしいじゃない?」
「そうですね、魔法少女としては初めての転入者ですし、あのあと生まれた騎士系統人たちからも初めての転入になりますしね、密かに楽しみにしています」
「私もよ、王の座はあなたに明け渡したけど、転入なんてなかなかないことだから、そこまで期待しない程度に期待はしてあるわ」
「ええ、そうですね、強い姉妹なら良いのですが……」
そうしてその姉妹魔法少女との顔合わせ当日を迎えた──
第0話 終
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