16 / 40
第十六話:蕭索の山路、囁かれる神隠し
しおりを挟む
町での束の間の休息は、朱音(あかね)のささくれ立っていた心に、柔らかな陽だまりのような温もりを残してくれた。役小角(えんのおづぬ)様が不機嫌そうに、けれどどこか満足げに団子を頬張る姿は、朱音の記憶に鮮やかな色彩を添え、思い出すたびにくすりと笑みが漏れてしまうほどだった。
一行は再び旅路に戻り、役小角様が告げた次なる目的地――この険しい山々を越えた先にあるという、古い都の跡地を目指していた。彼がそこで何を成そうとしているのか、朱音には想像もつかない。ただ、彼の大きな背中を、義王(ぎおう)の頼もしい気配をすぐ後ろに感じながら、一歩一歩、懸命に足を運ぶだけだ。
山道に踏み入ると、町の賑わいが嘘のように遠ざかり、辺りは深い静寂に包まれた。木々は鮮やかな紅葉の盛りをとうに過ぎ、今はそのほとんどが葉を落とし、寒々とした枝を空に向けて突き上げている。踏みしめる枯葉がカサリと乾いた音を立て、厚く積もったそれは朱音の足取りをさらに重くした。吹き抜ける風は日ごとに冷たさを増し、肌を刺すような鋭さで冬の訪れが間近であることを告げている。遠くに見える峰々は、既にうっすらと白い雪化粧を纏い始めていた。その蕭索(しょうさく)とした景色は、美しくもどこか物悲しく、朱音の心に小さな不安の影を落とす。
「はぁ…はぁ…っ…」
続く登り坂に、朱音の息はすぐに切れ切れになった。額には玉のような汗が滲み、足は鉛のように重い。荷物のほとんどは義王がその屈強な肩に負ってくれているとはいえ、幼い頃からろくに食べ物も与えられず、虐げられてきた身には、この山越えは想像以上に過酷だった。
(しっかりしなくちゃ…役小角様や義王様に、これ以上ご迷惑はかけられない……)
そう思う心とは裏腹に、足は思うように前に進まない。
先頭を行く役小角様は、そんな朱音の苦闘などどこ吹く風といった様子で、涼しい顔で淡々と歩を進めている。その健脚ぶりは、もはや人間業とは思えないほどだ。けれど、朱音が大きく遅れそうになると、彼は何も言わずに、しかし明らかにその歩む速度をふっと緩めてくれる。その無言の配慮に、朱音は胸の奥がきゅっと締め付けられるような感謝を感じつつも、自分の不甲斐なさがもどかしくてたまらなかった。
ふと、役小角様が前を向いたまま、静かに声をかけた。
「それでも鬼の子か、情けないな。だが、気を抜けば喰われるぞ、朱音」
その言葉はいつものように厳しかったが、どこか案じるような響きを含んでいるように朱音には聞こえた。そして、彼が続ける。
「だが、お前のその赤い瞳が捉えるものは、時に俺の目よりも確かだ。周囲の気を常に探れ。この寂しい山道ほど、良くないものが好んで隠れ潜んでいるものだからな」
「は、はいっ!」
朱音は背筋を伸ばし、彼の言葉を胸に刻む。自分のこの忌まわしいと思っていた力が、彼の役に立つかもしれない。その事実は、朱音にとって何よりも大きな励みとなった。淵女(ふちめ)の一件以来、ほんの少しだけだけれど、以前よりも空気の澱みや微かな妖気を捉えやすくなったような気がしていた。
日が西の稜線へと傾き始め、空が茜色に染まる頃、一行は長く続いた坂道をようやく登り切り、峠の頂上近くへと差し掛かった。そこには、まるで忘れ去られたように、ぽつんと一軒だけ古びた茶屋が風雪に耐えるようにして建っていた。煤けた暖簾(のれん)がかかり、戸は所々傷んで木の肌が剥き出しになっている。囲炉裏から立ち上る煙の匂いだけが、かろうじてここが人の営む場所であることを示していた。
「ふむ、ここで少し休むか。お前のその顔色では、今夜の仕事に差し支える」
役小角様がそう言うと、一行は茶屋の中へと足を踏み入れた。薄暗い土間の店内には、黒光りする太い梁の下に、使い込まれた囲炉裏と粗末な木の長椅子があるだけ。奥の薄暗がりから、腰の深く曲がった老婆が一人、小さな足音と共にゆっくりと姿を現した。皺だらけの顔には人の良さそうな笑みが浮かんでいるが、その瞳の奥には、長い年月を生きてきた者特有の深い疲れと、どこか諦観にも似た影が宿っているように見えた。
「あらまあ…いらっしゃいませ。このような寂れた峠に、お若い旅のお方とは…珍しいことですな」
老婆は、久しぶりの客人に少し驚いた様子で、それでも温かく三人にお茶を勧めてくれた。古びた湯呑から立ち上る湯気が、冷え切った朱音の体を芯から温めてくれる。その素朴な優しさが、ありがたかった。
「婆さん、一つ尋ねたいのだが」役小角様は、出された茶を一口静かに啜ると、単刀直入に切り出した。「最近、この峠で何か変わったことはなかったか? 例えば、人が忽然と姿を消したとか、妙な物音を聞いたとか、あるいは…何か良くないものの気配を感じたとか」
その言葉に、老婆の顔からふっと笑みが消え、びくりと肩を震わせた。そして、恐ろしげに声を潜め、周囲を憚るようにして語り始めた。
「……ああ、お若いお方…よくぞ、聞いておくんなさった。実は……ここひと月ばかりのうちに、この寂し峠を通った旅の衆が、もう何人も…何人も、ぷっつりと姿を消しておるんじゃよ……」
老婆の声は、恐怖で微かに震えていた。
彼女の話によると、消えたのはいずれも日が暮れてから峠に差し掛かった者たちばかりで、残された荷物や金品には一切手がつけられておらず、ただ人だけが、まるで神隠しにでもあったかのように忽然と消え失せてしまうのだという。最初は悪辣な山賊の仕業かとも思われたが、それにしてはあまりにも不可解な点が多すぎた。
「村の衆は、この峠に棲むという古狐の仕業じゃとか、あるいは長年祀られていない山の神様の祟りじゃとか、口々に噂しておりますが……本当のところは、誰にも分かりゃしません。わしが若い頃にも、似たようなことがあったやもしれぬと、古老は申しておりましたが…。ただ、恐ろしくて、もう日が落ちてからは、誰もこの峠道を通ろうとはせんのじゃ……」
老婆は、皺だらけの手で自身の細い腕をさすりながら、遠い目をして語った。その瞳には、拭いきれない恐怖と、どうすることもできない無力感が色濃く浮かんでいる。
「ふむ……ただの神隠し、というわけでもなさそうだな」
役小角様の黒い瞳が、鋭い光を帯びる。彼はちらりと朱音に視線を向けた。その眼差しは、試すようでもあり、そしてどこか信頼を寄せているようでもある。
「朱音、どうだ? 何か感じるか?」
促され、朱音はゆっくりと目を閉じた。意識を集中させると、確かにこの茶屋の周囲、そして峠全体に、薄いが粘りつくような、重苦しく冷え冷えとした気配が漂っているのを感じた。それは、淵女の時とはまた違う、もっと古く、湿り気を帯びたような……執念深い何か。人の強い悪意のようでもあり、純粋な妖気とも少し違う、複雑で、そしてひどく嫌な感じだ。
「はい……何か、います。はっきりとは……分かりませんが……それは、まるで深い悲しみと、満たされぬ飢えが渦巻いているような…とても、嫌な気配を感じます。この茶屋のすぐ近くからも…そして、峠の奥の方からも…」
朱音がそう報告すると、役小角様は彼女の肩にそっと手を置いた。その手は少し冷たかったが、朱音には確かな温もりとして感じられた。
「お前のその力、やはり磨かれてきたようだな。その感覚を信じろ」
そして、彼の口元に、ほんのりと不敵な笑みが浮かぶ。
「どうやら、ただの神隠しではなさそうだ。今宵、その正体、この俺が暴いてくれようぞ」
その言葉には、朱音の力を認め、頼りにしているという響きが確かにあった。朱音は、胸の奥が熱くなるのを感じながら、力強く頷いた。
一行は再び旅路に戻り、役小角様が告げた次なる目的地――この険しい山々を越えた先にあるという、古い都の跡地を目指していた。彼がそこで何を成そうとしているのか、朱音には想像もつかない。ただ、彼の大きな背中を、義王(ぎおう)の頼もしい気配をすぐ後ろに感じながら、一歩一歩、懸命に足を運ぶだけだ。
山道に踏み入ると、町の賑わいが嘘のように遠ざかり、辺りは深い静寂に包まれた。木々は鮮やかな紅葉の盛りをとうに過ぎ、今はそのほとんどが葉を落とし、寒々とした枝を空に向けて突き上げている。踏みしめる枯葉がカサリと乾いた音を立て、厚く積もったそれは朱音の足取りをさらに重くした。吹き抜ける風は日ごとに冷たさを増し、肌を刺すような鋭さで冬の訪れが間近であることを告げている。遠くに見える峰々は、既にうっすらと白い雪化粧を纏い始めていた。その蕭索(しょうさく)とした景色は、美しくもどこか物悲しく、朱音の心に小さな不安の影を落とす。
「はぁ…はぁ…っ…」
続く登り坂に、朱音の息はすぐに切れ切れになった。額には玉のような汗が滲み、足は鉛のように重い。荷物のほとんどは義王がその屈強な肩に負ってくれているとはいえ、幼い頃からろくに食べ物も与えられず、虐げられてきた身には、この山越えは想像以上に過酷だった。
(しっかりしなくちゃ…役小角様や義王様に、これ以上ご迷惑はかけられない……)
そう思う心とは裏腹に、足は思うように前に進まない。
先頭を行く役小角様は、そんな朱音の苦闘などどこ吹く風といった様子で、涼しい顔で淡々と歩を進めている。その健脚ぶりは、もはや人間業とは思えないほどだ。けれど、朱音が大きく遅れそうになると、彼は何も言わずに、しかし明らかにその歩む速度をふっと緩めてくれる。その無言の配慮に、朱音は胸の奥がきゅっと締め付けられるような感謝を感じつつも、自分の不甲斐なさがもどかしくてたまらなかった。
ふと、役小角様が前を向いたまま、静かに声をかけた。
「それでも鬼の子か、情けないな。だが、気を抜けば喰われるぞ、朱音」
その言葉はいつものように厳しかったが、どこか案じるような響きを含んでいるように朱音には聞こえた。そして、彼が続ける。
「だが、お前のその赤い瞳が捉えるものは、時に俺の目よりも確かだ。周囲の気を常に探れ。この寂しい山道ほど、良くないものが好んで隠れ潜んでいるものだからな」
「は、はいっ!」
朱音は背筋を伸ばし、彼の言葉を胸に刻む。自分のこの忌まわしいと思っていた力が、彼の役に立つかもしれない。その事実は、朱音にとって何よりも大きな励みとなった。淵女(ふちめ)の一件以来、ほんの少しだけだけれど、以前よりも空気の澱みや微かな妖気を捉えやすくなったような気がしていた。
日が西の稜線へと傾き始め、空が茜色に染まる頃、一行は長く続いた坂道をようやく登り切り、峠の頂上近くへと差し掛かった。そこには、まるで忘れ去られたように、ぽつんと一軒だけ古びた茶屋が風雪に耐えるようにして建っていた。煤けた暖簾(のれん)がかかり、戸は所々傷んで木の肌が剥き出しになっている。囲炉裏から立ち上る煙の匂いだけが、かろうじてここが人の営む場所であることを示していた。
「ふむ、ここで少し休むか。お前のその顔色では、今夜の仕事に差し支える」
役小角様がそう言うと、一行は茶屋の中へと足を踏み入れた。薄暗い土間の店内には、黒光りする太い梁の下に、使い込まれた囲炉裏と粗末な木の長椅子があるだけ。奥の薄暗がりから、腰の深く曲がった老婆が一人、小さな足音と共にゆっくりと姿を現した。皺だらけの顔には人の良さそうな笑みが浮かんでいるが、その瞳の奥には、長い年月を生きてきた者特有の深い疲れと、どこか諦観にも似た影が宿っているように見えた。
「あらまあ…いらっしゃいませ。このような寂れた峠に、お若い旅のお方とは…珍しいことですな」
老婆は、久しぶりの客人に少し驚いた様子で、それでも温かく三人にお茶を勧めてくれた。古びた湯呑から立ち上る湯気が、冷え切った朱音の体を芯から温めてくれる。その素朴な優しさが、ありがたかった。
「婆さん、一つ尋ねたいのだが」役小角様は、出された茶を一口静かに啜ると、単刀直入に切り出した。「最近、この峠で何か変わったことはなかったか? 例えば、人が忽然と姿を消したとか、妙な物音を聞いたとか、あるいは…何か良くないものの気配を感じたとか」
その言葉に、老婆の顔からふっと笑みが消え、びくりと肩を震わせた。そして、恐ろしげに声を潜め、周囲を憚るようにして語り始めた。
「……ああ、お若いお方…よくぞ、聞いておくんなさった。実は……ここひと月ばかりのうちに、この寂し峠を通った旅の衆が、もう何人も…何人も、ぷっつりと姿を消しておるんじゃよ……」
老婆の声は、恐怖で微かに震えていた。
彼女の話によると、消えたのはいずれも日が暮れてから峠に差し掛かった者たちばかりで、残された荷物や金品には一切手がつけられておらず、ただ人だけが、まるで神隠しにでもあったかのように忽然と消え失せてしまうのだという。最初は悪辣な山賊の仕業かとも思われたが、それにしてはあまりにも不可解な点が多すぎた。
「村の衆は、この峠に棲むという古狐の仕業じゃとか、あるいは長年祀られていない山の神様の祟りじゃとか、口々に噂しておりますが……本当のところは、誰にも分かりゃしません。わしが若い頃にも、似たようなことがあったやもしれぬと、古老は申しておりましたが…。ただ、恐ろしくて、もう日が落ちてからは、誰もこの峠道を通ろうとはせんのじゃ……」
老婆は、皺だらけの手で自身の細い腕をさすりながら、遠い目をして語った。その瞳には、拭いきれない恐怖と、どうすることもできない無力感が色濃く浮かんでいる。
「ふむ……ただの神隠し、というわけでもなさそうだな」
役小角様の黒い瞳が、鋭い光を帯びる。彼はちらりと朱音に視線を向けた。その眼差しは、試すようでもあり、そしてどこか信頼を寄せているようでもある。
「朱音、どうだ? 何か感じるか?」
促され、朱音はゆっくりと目を閉じた。意識を集中させると、確かにこの茶屋の周囲、そして峠全体に、薄いが粘りつくような、重苦しく冷え冷えとした気配が漂っているのを感じた。それは、淵女の時とはまた違う、もっと古く、湿り気を帯びたような……執念深い何か。人の強い悪意のようでもあり、純粋な妖気とも少し違う、複雑で、そしてひどく嫌な感じだ。
「はい……何か、います。はっきりとは……分かりませんが……それは、まるで深い悲しみと、満たされぬ飢えが渦巻いているような…とても、嫌な気配を感じます。この茶屋のすぐ近くからも…そして、峠の奥の方からも…」
朱音がそう報告すると、役小角様は彼女の肩にそっと手を置いた。その手は少し冷たかったが、朱音には確かな温もりとして感じられた。
「お前のその力、やはり磨かれてきたようだな。その感覚を信じろ」
そして、彼の口元に、ほんのりと不敵な笑みが浮かぶ。
「どうやら、ただの神隠しではなさそうだ。今宵、その正体、この俺が暴いてくれようぞ」
その言葉には、朱音の力を認め、頼りにしているという響きが確かにあった。朱音は、胸の奥が熱くなるのを感じながら、力強く頷いた。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】冷徹執事は、つれない侍女を溺愛し続ける。
たまこ
恋愛
公爵の専属執事ハロルドは、美しい容姿に関わらず氷のように冷徹であり、多くの女性に思いを寄せられる。しかし、公爵の娘の侍女ソフィアだけは、ハロルドに見向きもしない。
ある日、ハロルドはソフィアの真っ直ぐすぎる内面に気付き、恋に落ちる。それからハロルドは、毎日ソフィアを口説き続けるが、ソフィアは靡いてくれないまま、五年の月日が経っていた。
※『王子妃候補をクビになった公爵令嬢は、拗らせた初恋の思い出だけで生きていく。』のスピンオフ作品ですが、こちらだけでも楽しめるようになっております。
英雄魔術師様とのシークレットベビーが天才で隠し通すのが大変です
氷雨そら
恋愛
――この魔石の意味がわからないほど子どもじゃない。
英雄魔術師カナンが遠征する直前、フィアーナと交わした一夜で授かった愛娘シェリア。フィアーナは、シェリアがカナンの娘であることを隠し、守るために王都を離れ遠い北の地で魔石を鑑定しながら暮らしていた。けれど、シェリアが三歳を迎えた日、彼女を取り囲む全ての属性の魔石が光る。彼女は父と同じ、全属性の魔力持ちだったのだ。これは、シークレットベビーを育てながら、健気に逞しく生きてきたヒロインが、天才魔術師様と天才愛娘に翻弄されながらも溺愛される幸せいっぱいハートフルストーリー。小説家になろうにも投稿しています。
エリート警察官の溺愛は甘く切ない
日下奈緒
恋愛
親が警察官の紗良は、30歳にもなって独身なんてと親に責められる。
両親の勧めで、警察官とお見合いする事になったのだが、それは跡継ぎを産んで欲しいという、政略結婚で⁉
狼隊長さんは、私のやわはだのトリコになりました。
汐瀬うに
恋愛
目が覚めたら、そこは獣人たちの国だった。
元看護師の百合は、この世界では珍しい“ヒト”として、狐の婆さんが仕切る風呂屋で働くことになる。
与えられた仕事は、獣人のお客を湯に通し、その体を洗ってもてなすこと。
本来ならこの先にあるはずの行為まで求められてもおかしくないのに、百合の素肌で背中を撫でられた獣人たちは、皆ふわふわの毛皮を揺らして眠りに落ちてしまうのだった。
人間の肌は、獣人にとって子犬の毛並みのようなもの――そう気づいた時には、百合は「眠りを売る“やわはだ嬢”」として静かな人気者になっていた。
そんな百合の元へある日、一つの依頼が舞い込む。
「眠れない狼隊長を、あんたの手で眠らせてやってほしい」
戦場の静けさに怯え、目を閉じれば仲間の最期がよみがえる狼隊長ライガ。
誰よりも強くあろうとする男の震えに触れた百合は、自分もまた失った人を忘れられずにいることを思い出す。
やわらかな人肌と、眠れない心。
静けさを怖がるふたりが、湯気の向こうで少しずつ寄り添っていく、獣人×ヒトの異世界恋愛譚。
[こちらは以前あげていた「やわはだの、お風呂やさん」の改稿ver.になります]
イケメン警視、アルバイトで雇った恋人役を溺愛する。
楠ノ木雫
恋愛
蒸発した母の借金を擦り付けられた主人公瑠奈は、お見合い代行のアルバイトを受けた。だが、そのお見合い相手、矢野湊に借金の事を見破られ3ヶ月間恋人役を務めるアルバイトを提案された。瑠奈はその報酬に飛びついたが……
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる