18 / 115
閑話
ミランの憂鬱
しおりを挟む
僕はミラン。平民だ。「一撃必中」というスキルがあるおかげで、弓の命中率はほぼ百発百中だ。おかげで騎士団入団試験も楽々受かり、食いっぱぐれる心配はなくなった。
僕はフィメルだけど、蓄えはあった方がいいし、手に職は絶対に必要だ。
伴侶だよりにというのはなんだか違う気がしたし、同期で同室の子たちとも仲良くなったので騎士団入りは後悔していない。
していないけど、心配はある。
騎士団は行き遅れの巣窟という噂だ。
いや噂ではない。入団して、見習いになる。正騎士になるのは平民は早くて18歳。貴族はもう少し早くて16歳。教育の質が違うから仕方ないけれど。
この18歳という年齢。この時期に恋人を作って結婚までの伴侶を見つけないと20歳になったら行き遅れのレッテルが張られるのだ。フィメルには。
メイルは30歳くらいまでは許容範囲らしいので、なにその違いは!差別反対!と内心思ったが、子供産んだりするから早い方がいいにきまってる。
18歳で正騎士になって任務に慣れた頃には行き遅れ。そこから頑張っても、25歳くらいまでが許せる範囲だ。
なので、成人迎えた15歳位から周りが色めき立ったのがわかった。
その頃には発情期と精通がきて、フィメルとメイルに明確な違いが出るから、色気づくのが早い連中はデートだ合コンだと忙しい。正騎士になるまでは結婚はしないけど、婚約しちゃう子もいる。
でもそうでない子もいる。
同室のメルトだ。入団したころから同室で、無口だけど、表情がくるくる変わるから、慣れれば顔に出やすい素直な子だとわかる。頭で考えすぎていて、口に出るとぶっきらぼうだから、誤解する子もいる。
無口だと思われているけれど、好きな事には饒舌になる。
特に、死ぬほど訓練が好きだ。
自主トレーニングと言って朝も晩も、団のカリキュラム以外も剣を握っている。
それほど努力するのは魔法が使えないのも一因だと僕は知っている。
浄化もできないから汗を水を含ませたタオルで拭っているのを知っている。
魔法をかけられるのもダメで、僕が試したら、気持ち悪そうにしてた。
親の魔法には耐えられるそうで、時たま浄化してもらってた。
魔道具にも魔力を流せないので、魔道具も使えない。
魔力がないわけじゃなく、放出ができないのだと、魔法医の診断結果を教えてくれた。
支援魔法も治癒魔法も受け付けないのだ。
だからメルトは体を鍛えている。身体強化を使っている者を魔法なしで蹴散らさなければ上に行けないのだ。
魔法を受け付けないなら、恋人との行為はどうするのだろうと心配になる。
魔力の相性がいい方がいいらしいというのは周りで言われていることだ。
キスでも魔力を交換するので相性が悪かったら最悪の思い出になる。
特にメルトは。
そんな老婆心にも似た思いでメルトの恋の世話をやこうと思っているけれど、恋愛に物凄く鈍いメルトは、言いよるメイルを袖にし続けた(いや、ふったことに気付いてない)。
それでいて、自分は恋愛とは無縁だからと言っているのを聞いた時に、鈍いんだよ!と突っ込まなかったのを褒めて欲しい。
綺麗な金髪、零れそうな綺麗な翠の目。細身でしなやかな手足。あれほど外で走っているのに透けるような白い肌。年頃のメイルたちは割とメルトを狙ってた。
メイルのいやらしい視線が着替えの時のメルトに向けられるのを知っている。メルトは隠さないから。それを知ってる僕たちはさりげなく視線からメルトを隠したりしてるのだ。
遊びより鍛錬と言って何度も誘いを断っているメルトはそういったことは何も知らない。
同期のロステあたりだと真面目に付き合ってくれそうな感じだからデートの誘いに乗ってあげたらいいのにと思うけど。ロステも、天然鈍感のメルトに遠まわしは通じないといつわかるのだろうか。ドMか。
今日も玉砕したロステは友人に慰められている。どうしたら鈍感が治るのだろうとじっと見ていたら、食事を取られる心配をしてた。取らないよ!カウンター行けばもらえるし!
聞いたらダンジョン演習の事で頭がいっぱいだった。メルトらしいよ。
そのダンジョン演習で事件が起きた。
シャドウバットの群れに遭遇した僕たちの班は、メルト以外が避難できたのに、身体強化のできないメルトが置き去りになった。
魔物に壁に吹き飛ばされて反撃しようとしたところで何かが光って光が収まった時にはメルトがいなかった。
「メルト!嘘だ、罠!?」
動揺する僕たちを、リンドが制する。
「緊急事態だ。一旦地上に戻る。お前たちまで、どこかに飛ばされたらまずい。まずは来た道を戻る。一気に駆け抜けろ。」
シャドウバット以外は脅威のある魔物には会わず、罠もなかった。
捜索隊が組まれ、2週間の期限で見つからなければ撤収するとのことだった。メルトは食料は携帯食が少し。水は4日分しか持ってなかった。
捜索隊は冒険者と第5騎士団とが組まれて、新しい罠に関する検証で、魔術師と斥候隊が呼ばれた。
罠は見つからず、メルトも見つからなかった。
ダンジョン内をくまなく当たって見つからなかったら捜索は諦めろと言ってきた。
諦められないよ。あれほど、騎士団に受かって喜んでて、必死に努力して、技を身につけて。あの子ほど、騎士団の事考えてる子はいないのに。
期限の二週間まで待ってくれと頼み込み。最後の捜索隊が戻ってくるのを待った。
いてもたってもいられず、リンドの許可をもらってダンジョンの入口まで見に行った。
入口前に何かが現れた。メルトに似ている。
「…メルト!」
メルトだ!駆け寄ってメルトを見る。
驚いた。
物凄く綺麗になっていた。
髪も肌もつやつやで、臙脂の防具と、見たことのない上着とズボンを身につけていた。腰に佩いた剣は見たことのない剣だった。
まるで高ランク冒険者のようないでたちに思わず肩に手を伸ばした。
「二週間も、行方不明で…どこに飛ばされてた…もう、死んだかと…今日引き上げる予定で…メルト?この服、それに剣は…」
そう問いかけたら、メルトの目から涙が零れた。
僕はメルトが泣いたところを見たことがない。びっくりしてメルトを見つめる。
「わからない、わからないんだ。俺は何か、大事なことを忘れてしまった気がする…どうしよう。とても大事な、ことなのに…」
逆に服を掴まれて、縋られた。
何も覚えてない?どういうことだ?
ずるりと、メルトの身体が落ちた。気を失っていた。
「メルト!リンド!誰か来て!メルトが戻ってきた!」
首筋に、キスマークのような痕がうっすらと見えた気がした。
結局メルトは4日間も目を覚まさなかった。王都へと馬車で戻って来て、2日。医療棟の診断では疲労だろうということだった。傷はなにもなく、健康だということだった。
無事寮に戻ったメルトは、身につけていた一切を取られてしまっていた。
身に覚えのない(メルトがいうには)ペンダントだけは手元に戻って来ていたがメルトは辛そうな顔をしてそれをしまいこんでいた。
身につけていたモノ全部剥いで剣すらも取り上げるってどうなんだよ?さすがにおかしいんじゃないのか?
アレは絶対、ダンジョンで出会った誰かがメルトにあげたものだ。
その記憶がなくてメルトは塞ぎこんでいる。
持っていれば思い出すかもしれないのに、それを手がかりに出会った人物を探し出せば、真相に近づくかもしれないのに。
その機会を奪った。
団の上は貴族ばかり。
あの剣は素晴らしかった。鞘に収まったままでも銘剣だと僕でもわかる。身につけていた装備も素晴らしいものだとわかった。
それを取りあげたのは、嫌な理由に違いない。
メルトはますます鍛錬にのめり込んだ。食事を驕ろうと言われない限りは街にも出ない。
同期のフィメルとは割と話すが、街の人も、騎士団のほかの同僚にも、あまり話さない。
18歳になって、第一騎士団に正式配属になって街の見回りをするようになっても、口数は増えない。
大体単語か、頷くだけだ。暴漢をぶちのめしても、黙々と縛りあげて引きずっていく。だからついた。
『沈黙の騎士』の二つ名が。
街の人にももてるようになって、告白に気がつかずに相手が撃沈するのは、そう遠い未来でもないだろう。
僕?僕はいいんだ。気になる奴はいるしね。ああ、ほんと、メルトが心配だよ。
装備をあげた誰かさん、早く迎えに来てあげてよ!
僕はフィメルだけど、蓄えはあった方がいいし、手に職は絶対に必要だ。
伴侶だよりにというのはなんだか違う気がしたし、同期で同室の子たちとも仲良くなったので騎士団入りは後悔していない。
していないけど、心配はある。
騎士団は行き遅れの巣窟という噂だ。
いや噂ではない。入団して、見習いになる。正騎士になるのは平民は早くて18歳。貴族はもう少し早くて16歳。教育の質が違うから仕方ないけれど。
この18歳という年齢。この時期に恋人を作って結婚までの伴侶を見つけないと20歳になったら行き遅れのレッテルが張られるのだ。フィメルには。
メイルは30歳くらいまでは許容範囲らしいので、なにその違いは!差別反対!と内心思ったが、子供産んだりするから早い方がいいにきまってる。
18歳で正騎士になって任務に慣れた頃には行き遅れ。そこから頑張っても、25歳くらいまでが許せる範囲だ。
なので、成人迎えた15歳位から周りが色めき立ったのがわかった。
その頃には発情期と精通がきて、フィメルとメイルに明確な違いが出るから、色気づくのが早い連中はデートだ合コンだと忙しい。正騎士になるまでは結婚はしないけど、婚約しちゃう子もいる。
でもそうでない子もいる。
同室のメルトだ。入団したころから同室で、無口だけど、表情がくるくる変わるから、慣れれば顔に出やすい素直な子だとわかる。頭で考えすぎていて、口に出るとぶっきらぼうだから、誤解する子もいる。
無口だと思われているけれど、好きな事には饒舌になる。
特に、死ぬほど訓練が好きだ。
自主トレーニングと言って朝も晩も、団のカリキュラム以外も剣を握っている。
それほど努力するのは魔法が使えないのも一因だと僕は知っている。
浄化もできないから汗を水を含ませたタオルで拭っているのを知っている。
魔法をかけられるのもダメで、僕が試したら、気持ち悪そうにしてた。
親の魔法には耐えられるそうで、時たま浄化してもらってた。
魔道具にも魔力を流せないので、魔道具も使えない。
魔力がないわけじゃなく、放出ができないのだと、魔法医の診断結果を教えてくれた。
支援魔法も治癒魔法も受け付けないのだ。
だからメルトは体を鍛えている。身体強化を使っている者を魔法なしで蹴散らさなければ上に行けないのだ。
魔法を受け付けないなら、恋人との行為はどうするのだろうと心配になる。
魔力の相性がいい方がいいらしいというのは周りで言われていることだ。
キスでも魔力を交換するので相性が悪かったら最悪の思い出になる。
特にメルトは。
そんな老婆心にも似た思いでメルトの恋の世話をやこうと思っているけれど、恋愛に物凄く鈍いメルトは、言いよるメイルを袖にし続けた(いや、ふったことに気付いてない)。
それでいて、自分は恋愛とは無縁だからと言っているのを聞いた時に、鈍いんだよ!と突っ込まなかったのを褒めて欲しい。
綺麗な金髪、零れそうな綺麗な翠の目。細身でしなやかな手足。あれほど外で走っているのに透けるような白い肌。年頃のメイルたちは割とメルトを狙ってた。
メイルのいやらしい視線が着替えの時のメルトに向けられるのを知っている。メルトは隠さないから。それを知ってる僕たちはさりげなく視線からメルトを隠したりしてるのだ。
遊びより鍛錬と言って何度も誘いを断っているメルトはそういったことは何も知らない。
同期のロステあたりだと真面目に付き合ってくれそうな感じだからデートの誘いに乗ってあげたらいいのにと思うけど。ロステも、天然鈍感のメルトに遠まわしは通じないといつわかるのだろうか。ドMか。
今日も玉砕したロステは友人に慰められている。どうしたら鈍感が治るのだろうとじっと見ていたら、食事を取られる心配をしてた。取らないよ!カウンター行けばもらえるし!
聞いたらダンジョン演習の事で頭がいっぱいだった。メルトらしいよ。
そのダンジョン演習で事件が起きた。
シャドウバットの群れに遭遇した僕たちの班は、メルト以外が避難できたのに、身体強化のできないメルトが置き去りになった。
魔物に壁に吹き飛ばされて反撃しようとしたところで何かが光って光が収まった時にはメルトがいなかった。
「メルト!嘘だ、罠!?」
動揺する僕たちを、リンドが制する。
「緊急事態だ。一旦地上に戻る。お前たちまで、どこかに飛ばされたらまずい。まずは来た道を戻る。一気に駆け抜けろ。」
シャドウバット以外は脅威のある魔物には会わず、罠もなかった。
捜索隊が組まれ、2週間の期限で見つからなければ撤収するとのことだった。メルトは食料は携帯食が少し。水は4日分しか持ってなかった。
捜索隊は冒険者と第5騎士団とが組まれて、新しい罠に関する検証で、魔術師と斥候隊が呼ばれた。
罠は見つからず、メルトも見つからなかった。
ダンジョン内をくまなく当たって見つからなかったら捜索は諦めろと言ってきた。
諦められないよ。あれほど、騎士団に受かって喜んでて、必死に努力して、技を身につけて。あの子ほど、騎士団の事考えてる子はいないのに。
期限の二週間まで待ってくれと頼み込み。最後の捜索隊が戻ってくるのを待った。
いてもたってもいられず、リンドの許可をもらってダンジョンの入口まで見に行った。
入口前に何かが現れた。メルトに似ている。
「…メルト!」
メルトだ!駆け寄ってメルトを見る。
驚いた。
物凄く綺麗になっていた。
髪も肌もつやつやで、臙脂の防具と、見たことのない上着とズボンを身につけていた。腰に佩いた剣は見たことのない剣だった。
まるで高ランク冒険者のようないでたちに思わず肩に手を伸ばした。
「二週間も、行方不明で…どこに飛ばされてた…もう、死んだかと…今日引き上げる予定で…メルト?この服、それに剣は…」
そう問いかけたら、メルトの目から涙が零れた。
僕はメルトが泣いたところを見たことがない。びっくりしてメルトを見つめる。
「わからない、わからないんだ。俺は何か、大事なことを忘れてしまった気がする…どうしよう。とても大事な、ことなのに…」
逆に服を掴まれて、縋られた。
何も覚えてない?どういうことだ?
ずるりと、メルトの身体が落ちた。気を失っていた。
「メルト!リンド!誰か来て!メルトが戻ってきた!」
首筋に、キスマークのような痕がうっすらと見えた気がした。
結局メルトは4日間も目を覚まさなかった。王都へと馬車で戻って来て、2日。医療棟の診断では疲労だろうということだった。傷はなにもなく、健康だということだった。
無事寮に戻ったメルトは、身につけていた一切を取られてしまっていた。
身に覚えのない(メルトがいうには)ペンダントだけは手元に戻って来ていたがメルトは辛そうな顔をしてそれをしまいこんでいた。
身につけていたモノ全部剥いで剣すらも取り上げるってどうなんだよ?さすがにおかしいんじゃないのか?
アレは絶対、ダンジョンで出会った誰かがメルトにあげたものだ。
その記憶がなくてメルトは塞ぎこんでいる。
持っていれば思い出すかもしれないのに、それを手がかりに出会った人物を探し出せば、真相に近づくかもしれないのに。
その機会を奪った。
団の上は貴族ばかり。
あの剣は素晴らしかった。鞘に収まったままでも銘剣だと僕でもわかる。身につけていた装備も素晴らしいものだとわかった。
それを取りあげたのは、嫌な理由に違いない。
メルトはますます鍛錬にのめり込んだ。食事を驕ろうと言われない限りは街にも出ない。
同期のフィメルとは割と話すが、街の人も、騎士団のほかの同僚にも、あまり話さない。
18歳になって、第一騎士団に正式配属になって街の見回りをするようになっても、口数は増えない。
大体単語か、頷くだけだ。暴漢をぶちのめしても、黙々と縛りあげて引きずっていく。だからついた。
『沈黙の騎士』の二つ名が。
街の人にももてるようになって、告白に気がつかずに相手が撃沈するのは、そう遠い未来でもないだろう。
僕?僕はいいんだ。気になる奴はいるしね。ああ、ほんと、メルトが心配だよ。
装備をあげた誰かさん、早く迎えに来てあげてよ!
33
あなたにおすすめの小説
番に見つからない街で、子供を育てている
はちも
BL
目を覚ますと、腕の中には赤ん坊がいた。
異世界の青年ロアンとして目覚めた「俺」は、希少な男性オメガであり、子を産んだ母親だった。
現世の記憶は失われているが、
この子を守らなければならない、という想いだけははっきりと残っている。
街の人々に助けられ、魔石への魔力注入で生計を立てながら、
ロアンと息子カイルは、番のいない街で慎ましく暮らしていく。
だが、行方不明の番を探す噂が、静かに近づいていた。
再会は望まない。
今はただ、この子との生活を守りたい。
これは、番から逃げたオメガが、
選び直すまでの物語。
*本編完結しました
冷徹勇猛な竜将アルファは純粋無垢な王子オメガに甘えたいのだ! ~だけど殿下は僕に、癒ししか求めてくれないのかな……~
大波小波
BL
フェリックス・エディン・ラヴィゲールは、ネイトステフ王国の第三王子だ。
端正だが、どこか猛禽類の鋭さを思わせる面立ち。
鋭い長剣を振るう、引き締まった体。
第二性がアルファだからというだけではない、自らを鍛え抜いた武人だった。
彼は『竜将』と呼ばれる称号と共に、内戦に苦しむ隣国へと派遣されていた。
軍閥のクーデターにより内戦の起きた、テミスアーリン王国。
そこでは、国王の第二夫人が亡命の準備を急いでいた。
王は戦闘で命を落とし、彼の正妻である王妃は早々と我が子を連れて逃げている。
仮王として指揮をとる第二夫人の長男は、近隣諸国へ支援を求めて欲しいと、彼女に亡命を勧めた。
仮王の弟である、アルネ・エドゥアルド・クラルは、兄の力になれない歯がゆさを感じていた。
瑞々しい、均整の取れた体。
絹のような栗色の髪に、白い肌。
美しい面立ちだが、茶目っ気も覗くつぶらな瞳。
第二性はオメガだが、彼は利発で優しい少年だった。
そんなアルネは兄から聞いた、隣国の支援部隊を指揮する『竜将』の名を呟く。
「フェリックス・エディン・ラヴィゲール殿下……」
不思議と、勇気が湧いてくる。
「長い、お名前。まるで、呪文みたい」
その名が、恋の呪文となる日が近いことを、アルネはまだ知らなかった。
【短編】記憶を失っていても
あさぎかな@コミカライズ決定
恋愛
7年以上前の記憶のない平民出身のラチェルは、6年前に娘のハリエットを生んでからグリオス国のアンギュロスの森付近の修道院で働きながら暮らしていた。
そんなある日ハリエットは見たことのない白銀色の大樹を見つけたと、母ラチェルに話すのだが……。
これは記憶の全てを失ったラチェル──シェシュティナが全てを取り戻すまでのお話。
※氷雨そら先生、キムラましゅろう先生のシークレットベビー企画開催作品です( ´艸`)
人族は一人で生きられないらしい――獣人公爵に拾われ、溺愛されて家族になりました
よっちゃん
BL
人族がほとんど存在しない世界に、
前世の記憶を持ったまま転生した少年・レオン。
獣人が支配する貴族社会。
魔力こそが価値とされ、
「弱い人族」は守られるべき存在として扱われる世界で、
レオンは常識の違いに戸惑いながらも必死に生きようとする。
そんな彼を拾ったのは、
辺境を治める獣人公爵アルト。
寡黙で冷静、しかし一度守ると決めたものは決して手放さない男だった。
溺愛され、守られ、育てられる日々。
だが、レオンはただ守られるだけの存在で終わることを選ばない。
学院での出会い。
貴族社会に潜む差別と陰謀。
そして「番」という、深く重い絆。
レオンは学び、考え、
自分にしかできない魔法理論を武器に、
少しずつ“並び立つ覚悟”を身につけていく。
獣人と人族。
価値観も、立場も、すべてが違う二人が、
それでも選び合い、家族になるまでの物語。
溺愛×成長×異世界BL。
読後に残るのは、
「ここに居場所があっていい」と思える、あたたかな幸福。
強制悪役劣等生、レベル99の超人達の激重愛に逃げられない
砂糖犬
BL
悪名高い乙女ゲームの悪役令息に生まれ変わった主人公。
自分の未来は自分で変えると強制力に抗う事に。
ただ平穏に暮らしたい、それだけだった。
とあるきっかけフラグのせいで、友情ルートは崩れ去っていく。
恋愛ルートを認めない弱々キャラにわからせ愛を仕掛ける攻略キャラクター達。
ヒロインは?悪役令嬢は?それどころではない。
落第が掛かっている大事な時に、主人公は及第点を取れるのか!?
最強の力を内に憑依する時、その力は目覚める。
12人の攻略キャラクター×強制力に苦しむ悪役劣等生
記憶を無くしたら家族に愛されました
レン
BL
リオンは第三王子で横暴で傲慢で侍女や執事が少しでも気に入らなかったら物を投げたり怒鳴ったりする。家族の前でも態度はあまり変わらない…
家族からも煩わしく思われたていて嫌われていた… そんなある日階段から落ちて意識をなくした…数日後目を覚ましたらリオンの様子がいつもと違くて…
勇者の「便利な恋人」を辞めます。~世界を救うより、自分の幸せを守ることにしました~
キノア9g
BL
「君は便利だ」と笑った勇者を捨てたら、彼は全てを失い、私は伝説の魔導師へ。
あらすじ
勇者パーティーの万能魔術師・エリアスには、秘密があった。
それは、勇者ガウルの恋人でありながら、家事・雑用・魔力供給係として「便利な道具」のように扱われていること。
「お前は後ろで魔法撃ってるだけで楽だよな」
「俺のコンディション管理がお前の役目だろ?」
無神経な言葉と、徹夜で装備を直し自らの生命力を削って結界を維持する日々に疲れ果てたエリアスは、ある日ついに愛想を尽かして書き置きを残す。
『辞めます』
エリアスが去った翌日から、勇者パーティーは地獄に落ちた。
不味い飯、腐るアイテム、機能しない防御。
一方、エリアスは隣国の公爵に見初められ、国宝級の魔導師として華麗に転身し、正当な評価と敬意を与えられていた。
これは、自分の価値に気づいた受けが幸せになり、全てを失った攻めがプライドも聖剣も捨てて「狂犬」のような執着を見せるまでの、再構築の物語。
【勇者×魔導師/クズ勇者の転落劇】
※攻めへのざまぁ要素(曇らせ)がメインの作品です。
※糖度低め/精神的充足度高め
※最後の最後に、攻めは受けの忠実な「番犬」になります。
全8話。
某国の皇子、冒険者となる
くー
BL
俺が転生したのは、とある帝国という国の皇子だった。
転生してから10年、19歳になった俺は、兄の反対を無視して従者とともに城を抜け出すことにした。
俺の本当の望み、冒険者になる夢を叶えるために……
異世界転生主人公がみんなから愛され、冒険を繰り広げ、成長していく物語です。
主人公は魔法使いとして、仲間と力をあわせて魔物や敵と戦います。
※ BL要素は控えめです。
2020年1月30日(木)完結しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる