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ラーン王国編ー見習い期間の終わりー(メルトSIDE)
野営訓練 2
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「メルト。最近メルトの狩りの腕前って凄くあがってない?まあ、剣の腕もなんだけど。ますます鍛錬に力入れてるし…」
血抜きをしている最中に小さな声でミランが話しかけてきた。
この川には魔物はいないみたいで、魚もたまに見かけるくらいだ。魚を採ってもいいが、採ったことがないので上手い採り方がわからない。
「…肉を食べたいから…。気配を消すとか、察知するようにはしてる…配属先、第一になりたくて…」
血抜きが終わって解体を始めた。むしった羽は洗って干す。
「僕も第一だよ。同じ団になれるといいね。」
俺は頷いて作業に没頭することにした。内臓は穴をほって土の中に埋める。そうこうしているうちにスラフとリスクも合流した。
二人の獲物は兎とボアで、大物だった。ボアは解体後笹の葉に包んでそれぞれのマジックバッグに入れておくことにした。昼に食べる分だけ塩を振って焼き、リンド先輩の待つ拠点へ戻る。
採取した木の実なども食べ、午後は襲撃のための備えの罠を拠点の周りに設置する。よく見ればわかるが、夜に見たらわからないだろう。
それが終わったら、鍛錬をする。4人で模擬戦を広めの川の傍ですることにした。魔物の気配もなく、無事に終え、夕飯の支度をすると拠点へ戻った。
「さて、狩りも上手くいってしばらく食料に困らなくなった。明日から、他の班を探すことにしよう。ペアは日毎に変えることにしよう。明日はスラフとミラン、リスクとメルトだ。」
俺達は頷き、食事を済ませて早々に寝ることにした。見張りは昨日と逆で、俺とミランは夜中に起こされて見張りをした。
夜活動する獣は通ったが魔物や襲撃はなく、そのまま朝を迎えた。
今日は二手に別れて他の班の拠点を探る。北が俺とリスク、南をミランとスラフだ。俺と組むリスクは弓兵だが斥候職も目指している。気配探知は任せてくれとカッコつけて言ってきた。
この森は豊かな森で、あちこちに薬草や食べられる木の実やキノコは沢山あり、そこかしこに動物たちの痕跡がある。
そこに混じる人の痕跡があるかないか、罠が仕掛けられてないかを見ていく。
リスクが立ち止まって、サインを出した。
『前方、罠あり』
俺は頷いた。周りを警戒する。狩人の活動する地域ではないから、罠であれば冒険者か、同じ見習い。冒険者にはこの訓練の事は周知しているから冒険者でもないはずだ。
俺とリスクはその罠からそっと離れ、周辺を見て回り、テントの位置を確かめると、警戒しつつ拠点に戻った。
「よし、今夜襲撃を行う。食事をしたら闇が濃くなる前に移動する。メルト、リスク、罠の場所は一つだったか?」
スラフが俺達に聞く。俺はリスクを見るとリスク頷いて、手をあげて発言をする。
「罠は3か所、テントからは見にくい位置に仕掛けられてた。比較的見えやすい位置には罠はなかった。」
ミランが手をあげる。
「正面から襲撃したほうがいいと思う。身体強化魔法で一気に詰めて仕留める。あ、メルトは後ろから敵から見えない位置取りで突っ込んで?」
俺だけが魔法を使えないから、その言葉には頷く。
「よし、襲撃準備だ。」
俺達は静かに頷いて、準備にかかった。リンド先輩は黙って見守っていた。
薄闇になった頃、俺達は極力気配を消して襲撃相手のテントに向かった。
食べ物の匂いが漂ってくる。もちろん風下から近づいている。
罠を避けて様子をうかがうと、5人全員がそろっていた。テントを出入りしているロステ。そのテントの中に指導役のオレグ先輩。煮炊きをしている、同期のフィメルのマカルとメイルのロシュとブルス。
先頭のスラフが後ろ手にサインを出した。
『行くぞ』
皆が身体魔法をかけ、木剣を片手に飛び込んだ。俺も遅れないようにできる限り急いで走る。
スラフがロシュに飛びかかった。リスクはブルス。マカルにはミランで、俺は少し外れた場所にいたロステに飛びかかった。
「な…メルト!?」
訓練の最中に他班のメンバーの名前を呼ぶなんて、バカなのか。木剣で肩を穿つ。よろけたロステにボーラを足に投げつけた。足にロープが絡まってよろけたところにマウンテンポジションでのしかかり、首に木剣を突きつけた。
「油断しすぎ。」
ロステは真っ赤な顔でパクパクと声にならない言葉を呟いていた。
本当にバカなのか。
「あー…」
リスクの何やら唸った声が聞こえた。皆ちゃんと相手を押さえている。うちの班は優秀だ。
「ロステー減点だぞー」
オレク先輩がのっそりとテントから出てきて周りを見回す。
「この班は鍛え直しだな。少しは警戒してろ。」
そういいながらリンド先輩がオレク先輩に近づき、手を出す。そこにオレク先輩がメダルを乗せた。
騎士団の紋章が入ったメダルだ。木でできているので軽い。襲撃に勝った班はそれを指導役から受け取る。このメダルの数が襲撃成功の実績になる。もちろん、同じ班は襲えない。各9個渡されてなくなったら全敗ということだった。
「よーし、初襲撃成功おめでとうさん。帰るぞ。あ、お前らはついてくるなよー。ついてきても巻くけどな。」
リンド先輩が上機嫌でその場を立ち去る。俺達は警戒しながら拠点に戻り、反省会をして、いつものように交代で見張りをして、朝を迎えた。
俺達はそれから2班の襲撃に成功し、1班を退けた。順調に勝利を重ね、森での訓練に慣れ始めた頃、異変が起きたのだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
4班SIDE
「役得だった。」
ロステがぼうっとした赤い顔で呟いた。
それを見ていたマカルは氷点下の目をして呟く。
「メルトの評価下がったのわからないかな。サイテー。」
それを聞いていたオレク、ブルス、ロシュ(メイル組)は憐みの目で見ていた。
(メルトはとことんロステに脈はなさそうだな。可哀想に)
血抜きをしている最中に小さな声でミランが話しかけてきた。
この川には魔物はいないみたいで、魚もたまに見かけるくらいだ。魚を採ってもいいが、採ったことがないので上手い採り方がわからない。
「…肉を食べたいから…。気配を消すとか、察知するようにはしてる…配属先、第一になりたくて…」
血抜きが終わって解体を始めた。むしった羽は洗って干す。
「僕も第一だよ。同じ団になれるといいね。」
俺は頷いて作業に没頭することにした。内臓は穴をほって土の中に埋める。そうこうしているうちにスラフとリスクも合流した。
二人の獲物は兎とボアで、大物だった。ボアは解体後笹の葉に包んでそれぞれのマジックバッグに入れておくことにした。昼に食べる分だけ塩を振って焼き、リンド先輩の待つ拠点へ戻る。
採取した木の実なども食べ、午後は襲撃のための備えの罠を拠点の周りに設置する。よく見ればわかるが、夜に見たらわからないだろう。
それが終わったら、鍛錬をする。4人で模擬戦を広めの川の傍ですることにした。魔物の気配もなく、無事に終え、夕飯の支度をすると拠点へ戻った。
「さて、狩りも上手くいってしばらく食料に困らなくなった。明日から、他の班を探すことにしよう。ペアは日毎に変えることにしよう。明日はスラフとミラン、リスクとメルトだ。」
俺達は頷き、食事を済ませて早々に寝ることにした。見張りは昨日と逆で、俺とミランは夜中に起こされて見張りをした。
夜活動する獣は通ったが魔物や襲撃はなく、そのまま朝を迎えた。
今日は二手に別れて他の班の拠点を探る。北が俺とリスク、南をミランとスラフだ。俺と組むリスクは弓兵だが斥候職も目指している。気配探知は任せてくれとカッコつけて言ってきた。
この森は豊かな森で、あちこちに薬草や食べられる木の実やキノコは沢山あり、そこかしこに動物たちの痕跡がある。
そこに混じる人の痕跡があるかないか、罠が仕掛けられてないかを見ていく。
リスクが立ち止まって、サインを出した。
『前方、罠あり』
俺は頷いた。周りを警戒する。狩人の活動する地域ではないから、罠であれば冒険者か、同じ見習い。冒険者にはこの訓練の事は周知しているから冒険者でもないはずだ。
俺とリスクはその罠からそっと離れ、周辺を見て回り、テントの位置を確かめると、警戒しつつ拠点に戻った。
「よし、今夜襲撃を行う。食事をしたら闇が濃くなる前に移動する。メルト、リスク、罠の場所は一つだったか?」
スラフが俺達に聞く。俺はリスクを見るとリスク頷いて、手をあげて発言をする。
「罠は3か所、テントからは見にくい位置に仕掛けられてた。比較的見えやすい位置には罠はなかった。」
ミランが手をあげる。
「正面から襲撃したほうがいいと思う。身体強化魔法で一気に詰めて仕留める。あ、メルトは後ろから敵から見えない位置取りで突っ込んで?」
俺だけが魔法を使えないから、その言葉には頷く。
「よし、襲撃準備だ。」
俺達は静かに頷いて、準備にかかった。リンド先輩は黙って見守っていた。
薄闇になった頃、俺達は極力気配を消して襲撃相手のテントに向かった。
食べ物の匂いが漂ってくる。もちろん風下から近づいている。
罠を避けて様子をうかがうと、5人全員がそろっていた。テントを出入りしているロステ。そのテントの中に指導役のオレグ先輩。煮炊きをしている、同期のフィメルのマカルとメイルのロシュとブルス。
先頭のスラフが後ろ手にサインを出した。
『行くぞ』
皆が身体魔法をかけ、木剣を片手に飛び込んだ。俺も遅れないようにできる限り急いで走る。
スラフがロシュに飛びかかった。リスクはブルス。マカルにはミランで、俺は少し外れた場所にいたロステに飛びかかった。
「な…メルト!?」
訓練の最中に他班のメンバーの名前を呼ぶなんて、バカなのか。木剣で肩を穿つ。よろけたロステにボーラを足に投げつけた。足にロープが絡まってよろけたところにマウンテンポジションでのしかかり、首に木剣を突きつけた。
「油断しすぎ。」
ロステは真っ赤な顔でパクパクと声にならない言葉を呟いていた。
本当にバカなのか。
「あー…」
リスクの何やら唸った声が聞こえた。皆ちゃんと相手を押さえている。うちの班は優秀だ。
「ロステー減点だぞー」
オレク先輩がのっそりとテントから出てきて周りを見回す。
「この班は鍛え直しだな。少しは警戒してろ。」
そういいながらリンド先輩がオレク先輩に近づき、手を出す。そこにオレク先輩がメダルを乗せた。
騎士団の紋章が入ったメダルだ。木でできているので軽い。襲撃に勝った班はそれを指導役から受け取る。このメダルの数が襲撃成功の実績になる。もちろん、同じ班は襲えない。各9個渡されてなくなったら全敗ということだった。
「よーし、初襲撃成功おめでとうさん。帰るぞ。あ、お前らはついてくるなよー。ついてきても巻くけどな。」
リンド先輩が上機嫌でその場を立ち去る。俺達は警戒しながら拠点に戻り、反省会をして、いつものように交代で見張りをして、朝を迎えた。
俺達はそれから2班の襲撃に成功し、1班を退けた。順調に勝利を重ね、森での訓練に慣れ始めた頃、異変が起きたのだった。
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4班SIDE
「役得だった。」
ロステがぼうっとした赤い顔で呟いた。
それを見ていたマカルは氷点下の目をして呟く。
「メルトの評価下がったのわからないかな。サイテー。」
それを聞いていたオレク、ブルス、ロシュ(メイル組)は憐みの目で見ていた。
(メルトはとことんロステに脈はなさそうだな。可哀想に)
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