アーリウムの大賢者

佐倉真稀

文字の大きさ
103 / 115
再会編(ヒューSIDE)

王都へ ※

しおりを挟む


 R18表現があります。
 背後注意。
 苦手な方は飛ばしてください。



  ※※※  ※※※  ※※※  ※※※  ※※※  ※※※  ※※※




 部屋に入るとメルトが視線を合わせてくれなかった。部屋に入ってすぐに大人の姿をとったせいだろうか?
「メルト?」
 なんだか顔を見てもらいたかったので、腰を抱いて引き寄せた。ついでにお姫様抱っこもする。俺のレベルは1000を超えているからそれなりに力がある。筋肉はついてないけどね。
 あ、ちゃんと制御できてるよ。ドアノブ握りつぶすなんてしないから。
 メルトが首に手を回して掴る。落とさないのになあ。

「俺のメルト。愛してる」
 愛しくて愛しくて仕方がない。夕べもたくさん愛したのに、まだ愛し足りない気がする。メルトの顔が真っ赤に染まる。凄く可愛い。
「俺も、愛してる……俺のヒュー……」
 ああ、心臓が跳ねる。嬉しい。
「俺はメルトのものだよ。頭の先からつま先まで、髪の一筋でさえ、全部メルトのだ」
 俺はメルトのもの。なんて嬉しい。メルトが涙を零した。その涙を唇で吸い取る。
 しょっぱいはずなのに、甘い。涙にも、魔力が籠っているからだろうか。
 俺にとってはメルトは上等な砂糖菓子のようで、全てが甘い。
「メルトは意外と涙腺が緩いんだな。なんか可愛い」
「ヒュー!」
 抗議の声が上がる。泣き虫っていったわけじゃないんだけど。ちょっと口を尖らせているメルトも可愛い。
「ごめん、からかってるわけじゃないよ?」
 メルトは眉間の皺と表情を緩めた。メルトは表情が豊かだから思っていることがわかったりする。時にはメルトの話す内容より雄弁だ。

 そんなメルトをベッドに下ろして服を脱がせた。服を脱がせるのは俺の楽しみだ。一つ一つ暴いていく感じがいい。
 メルトが俺のこの気持ちを知ったら引いてしまうだろうか。
 自分も脱いで服はアイテムボックスに入れてしまうとお互いに浄化の魔法をかける。
 メルトは浄化の魔法を受けると気持ちよさそうな顔をする。俺の魔力が心地いいのだろうか? メルトが魔法を覚えたら、俺に使ってもらおうか。
 ベッドに押し倒して口付ける。ゆっくりと深めていき、メルトの口内も味わう。
 唾液が甘くて吸い上げた。歯茎をなぞって、舌を絡ませる。何度も角度を変えて味わった。
 メルトの象徴が俺の肌に触れて勃ち上がったのがわかった。俺のモノも同じように熱を持って、先端が濡れている。

「ヒュー……キス、気持ちいい……ヒューの手も、ヒューのでっかいのも……なにもかも、気持ちいい……」
 メルトが紅潮した顔で、うっとりと呟いた。その声音に俺はますます煽られて、体温が上がった。
「俺もメルトが感じている顔を見るだけで、気持ちよくなる。ほら、こうなっちゃう」
 俺は幹をメルトの象徴に擦りつける。お互いの熱が上がって、硬い感触が伝わる。
「ヒュー、俺、どうしよう。もう、欲しい……」
 お強請りに愛撫も何も、手順が飛んでしまう。ごくりと俺は喉を鳴らしてメルトの足を抱えあげた。暴いた窄まりに濡れる先端を押し当てた。
「挿れるよ?」
「うん……来て、ヒュー……」
 メルトが息を吐いて力が抜けたそこに、押し込んだ。メルトの目尻に涙がこぼれて俺は焦った。
「メルト、苦しい?」
 思わず聞くとメルトは首を横に振った。
「違うんだ。嬉しくて。ヒューと繋がってると思うと、嬉しくなって……」
 甘い痺れが俺の胸を掴む。ますます昂ってメルトの中が狭く感じた。思わず奥まで突き込んで、腰を押し付けた。メルトの腰も揺れる。

「あっ……あんッ……凄い……おっきい……」
 甘く掠れるメルトの嬌声が俺の耳朶を打つ。たまらず腰を動かした。
「ヒュー……ヒュー……激しくして……いっぱい、中にちょうだい……」
 メルトの言葉に、ますます抽挿の速度も激しさも増した。メルトの中のもたらす快感に酔う。魔力が制御できなくて過分に注いでしまう。
「……くっ……」
 メルトも、快感を追うのに必死なのか、熱に浮かされるように嬌声が上がる。
「ヒュー好き……好きだ……俺の全部、ヒューのもの、だ」
 俺はたまらず奥まで一気に突き上げた。可愛いメルト。大好きで愛しいメルト。
「メルト……俺のメルト……」
 俺の大事な伴侶。
 俺達はそれから何度も貪るように愛し合って、気絶するように眠った。

 翌朝目を覚ますと俺は大人のままだった。最近また魔力量が増えたのかもしれない。
「おはよう、メルト……うーん、いい朝だなあ……」
 目の前の愛しいメルトに浮かれた気分でキスをした。メルトが嬉しそうな顔になるのに俺も嬉しくなった。
「お、おはよう……あの、ヒュー……俺、平民なんだけど」
 朝が弱いのですぐには目が覚めない。いつもよりはすっきりした感じなのにな。
「ん? それは知ってるよ?」
 ふあっとあくびをして意識が覚醒していく。
「貴族とは結婚できないんじゃないか?」
 メルトの表情が冴えない。
「え、どうして?」
 不思議に思って首を傾げた。なんの話だろう?
「俺の国ではできないんだ」
 はい??
 ラーンはそんなことになっているのか? でも別に問題はないだろう。俺の国に来ればいい。

「俺の国の国民になればいいよ。俺の伴侶だからメルト・クレムになるかな? どうしてもメルトのご両親が家を継げっていうならラーンの国籍とるけど……あ、ご両親にご挨拶に行かないといけないなあ。ん? どうしたの?」
 メルトがシーツに突っ伏した。それからむくりと起き上がった。
「ヒューの国は貴族と平民が結婚してもいいのか?」
「うちの国はというかハイヒューマンは子供ができにくいから、相性がいい者同士が結婚するのは奨励されているし。別に平民だろうが貴族だろうが、俺の選んだ伴侶だからね。許されなきゃ、国を捨てる覚悟はあるよ? まあ、そんなことは起こらないけどね。うちの両親も恋愛結婚だし」
 メルトが俺の胸に顔を埋めるようにして抱き着く。
「昨夜は浮かれてて気付かなかったけど、俺の故国では貴族と平民って階級は絶対なんだ。平民は慰み者か愛人にはなれるだろうけど、貴族とは結婚はできない。だから結婚はできないんじゃないかって思ったんだ」
 ラーンは何だろう? 貴族主義なのか? 抱きしめ返して額にキスを落とした。

「メルトを悲しませることはしないよ? 誓う。ちゃんと式をあげよう。皆に祝福してもらおう。ね?」
 メルトが不安なら正式な手順を踏んで、皆にお披露目しよう。それがいい。
 俺の言葉に泣き崩れたメルトをあやしながら、俺は決意した。
 依頼を片付けたらラーンへ行こう。ちゃんとメルトのご両親へ挨拶に行く。
 それがいい。
 まずはアルデリアの王都だ。
 依頼もあるがメルトの武器を頼む。
 それから……。

 引き籠りの間は灰色の日々だった。
 今は全てが輝いた極彩色の日々に変わった。
 隣のメルトを愛しさを込めて見る。

「アルデリアの王都へ転移するから捕まっていて」
「転移で行けるのか?」
「任せて! あっという間だから」
 そして俺達はアルデリアの王都、アルデへ転移した。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

この話でいったん終了になります。お読みいただきありがとうございました。

しおりを挟む
感想 24

あなたにおすすめの小説

番に見つからない街で、子供を育てている

はちも
BL
目を覚ますと、腕の中には赤ん坊がいた。 異世界の青年ロアンとして目覚めた「俺」は、希少な男性オメガであり、子を産んだ母親だった。 現世の記憶は失われているが、 この子を守らなければならない、という想いだけははっきりと残っている。 街の人々に助けられ、魔石への魔力注入で生計を立てながら、 ロアンと息子カイルは、番のいない街で慎ましく暮らしていく。 だが、行方不明の番を探す噂が、静かに近づいていた。 再会は望まない。 今はただ、この子との生活を守りたい。 これは、番から逃げたオメガが、 選び直すまでの物語。 *本編完結しました

冷徹勇猛な竜将アルファは純粋無垢な王子オメガに甘えたいのだ! ~だけど殿下は僕に、癒ししか求めてくれないのかな……~

大波小波
BL
 フェリックス・エディン・ラヴィゲールは、ネイトステフ王国の第三王子だ。  端正だが、どこか猛禽類の鋭さを思わせる面立ち。  鋭い長剣を振るう、引き締まった体。  第二性がアルファだからというだけではない、自らを鍛え抜いた武人だった。  彼は『竜将』と呼ばれる称号と共に、内戦に苦しむ隣国へと派遣されていた。  軍閥のクーデターにより内戦の起きた、テミスアーリン王国。  そこでは、国王の第二夫人が亡命の準備を急いでいた。  王は戦闘で命を落とし、彼の正妻である王妃は早々と我が子を連れて逃げている。  仮王として指揮をとる第二夫人の長男は、近隣諸国へ支援を求めて欲しいと、彼女に亡命を勧めた。  仮王の弟である、アルネ・エドゥアルド・クラルは、兄の力になれない歯がゆさを感じていた。  瑞々しい、均整の取れた体。  絹のような栗色の髪に、白い肌。  美しい面立ちだが、茶目っ気も覗くつぶらな瞳。  第二性はオメガだが、彼は利発で優しい少年だった。  そんなアルネは兄から聞いた、隣国の支援部隊を指揮する『竜将』の名を呟く。 「フェリックス・エディン・ラヴィゲール殿下……」  不思議と、勇気が湧いてくる。 「長い、お名前。まるで、呪文みたい」  その名が、恋の呪文となる日が近いことを、アルネはまだ知らなかった。

【短編】記憶を失っていても

あさぎかな@コミカライズ決定
恋愛
 7年以上前の記憶のない平民出身のラチェルは、6年前に娘のハリエットを生んでからグリオス国のアンギュロスの森付近の修道院で働きながら暮らしていた。  そんなある日ハリエットは見たことのない白銀色の大樹を見つけたと、母ラチェルに話すのだが……。  これは記憶の全てを失ったラチェル──シェシュティナが全てを取り戻すまでのお話。 ※氷雨そら先生、キムラましゅろう先生のシークレットベビー企画開催作品です( ´艸`)

人族は一人で生きられないらしい――獣人公爵に拾われ、溺愛されて家族になりました

よっちゃん
BL
人族がほとんど存在しない世界に、 前世の記憶を持ったまま転生した少年・レオン。 獣人が支配する貴族社会。 魔力こそが価値とされ、 「弱い人族」は守られるべき存在として扱われる世界で、 レオンは常識の違いに戸惑いながらも必死に生きようとする。 そんな彼を拾ったのは、 辺境を治める獣人公爵アルト。 寡黙で冷静、しかし一度守ると決めたものは決して手放さない男だった。 溺愛され、守られ、育てられる日々。 だが、レオンはただ守られるだけの存在で終わることを選ばない。 学院での出会い。 貴族社会に潜む差別と陰謀。 そして「番」という、深く重い絆。 レオンは学び、考え、 自分にしかできない魔法理論を武器に、 少しずつ“並び立つ覚悟”を身につけていく。 獣人と人族。 価値観も、立場も、すべてが違う二人が、 それでも選び合い、家族になるまでの物語。 溺愛×成長×異世界BL。 読後に残るのは、 「ここに居場所があっていい」と思える、あたたかな幸福。

強制悪役劣等生、レベル99の超人達の激重愛に逃げられない

砂糖犬
BL
悪名高い乙女ゲームの悪役令息に生まれ変わった主人公。 自分の未来は自分で変えると強制力に抗う事に。 ただ平穏に暮らしたい、それだけだった。 とあるきっかけフラグのせいで、友情ルートは崩れ去っていく。 恋愛ルートを認めない弱々キャラにわからせ愛を仕掛ける攻略キャラクター達。 ヒロインは?悪役令嬢は?それどころではない。 落第が掛かっている大事な時に、主人公は及第点を取れるのか!? 最強の力を内に憑依する時、その力は目覚める。 12人の攻略キャラクター×強制力に苦しむ悪役劣等生

記憶を無くしたら家族に愛されました

レン
BL
リオンは第三王子で横暴で傲慢で侍女や執事が少しでも気に入らなかったら物を投げたり怒鳴ったりする。家族の前でも態度はあまり変わらない… 家族からも煩わしく思われたていて嫌われていた… そんなある日階段から落ちて意識をなくした…数日後目を覚ましたらリオンの様子がいつもと違くて…

某国の皇子、冒険者となる

くー
BL
俺が転生したのは、とある帝国という国の皇子だった。 転生してから10年、19歳になった俺は、兄の反対を無視して従者とともに城を抜け出すことにした。 俺の本当の望み、冒険者になる夢を叶えるために…… 異世界転生主人公がみんなから愛され、冒険を繰り広げ、成長していく物語です。 主人公は魔法使いとして、仲間と力をあわせて魔物や敵と戦います。 ※ BL要素は控えめです。 2020年1月30日(木)完結しました。

君に望むは僕の弔辞

爺誤
BL
僕は生まれつき身体が弱かった。父の期待に応えられなかった僕は屋敷のなかで打ち捨てられて、早く死んでしまいたいばかりだった。姉の成人で賑わう屋敷のなか、鍵のかけられた部屋で悲しみに押しつぶされかけた僕は、迷い込んだ客人に外に出してもらった。そこで自分の可能性を知り、希望を抱いた……。 全9話 匂わせBL(エ◻︎なし)。死ネタ注意 表紙はあいえだ様!! 小説家になろうにも投稿

処理中です...