1 / 1
①
しおりを挟む
日本屈指と言われる関西の名門•桐生家の当主、誠一には25歳の若き執事•神部亮介が仕えていた。
「ご主人様、本日のご予定でございます」
「おぅ、ありがとうな」
32歳の若さで名門の当主となり、のしかかる重圧に耐えながらも当主を全うする誠一を公私共に支えたのが、当主交代に代わり新しい当主付となった亮介だった。
その関係は単なる主人と執事との主従関係には留まらず、いつしかお互いがお互いに対し、恋愛感情を抱く様になってしまったのだった。
***
「あ~、今日も1日頑張ったわぁ…」
「ご主人様、本日もお疲れ様でございました」
夜も更けた桐生家の屋敷にて、亮介が今日も1日、目まぐるしく激務を終わらせた誠一へ労いの言葉を掛ける。
「それではお休みなさいませ、ご主人様」
ベッドの縁に座る誠一へ亮介が最後の挨拶をし、踵を返した所で、誠一がその手を取った。
「っ、ご主人様?」
突然手を握られ、亮介が驚いて向き直すと、誠一がニヤリと笑っている。
「俺今日は結構頑張ったやろ、ご褒美くらい貰ってもエエんちゃう?」
そう言って、取った亮介の手の甲に優しくキスを繰り返す誠一。一方で亮介は誠一へ聞こえないよう、小さく溜息を吐いた。
「お言葉を返すようですが、私はご主人様の“今日は”を毎日聞いている様に思うのですが」
「えぇーっ、そんな意地悪言わんといてやぁ。それにさぁ…」
子どもの様に駄々をこねる誠一が亮介の手を引っ張り、対面座位の形で自分の太腿に座らせると、耳元へ甘い声で囁いた。
「俺のご褒美イコール、亮介のご褒美なんちゃうの?」
「っ、んっ…」
首筋に噛み付く様なキスをされ、亮介が思わず身体を仰け反らせる。その反応を見た誠一が満足そうにニヤリと笑うと、次は亮介の臀部をまさぐり始めた。
「(…っ、いけない!このままご主人様に流されたら、また仕事に支障が出る!)」
亮介は前回、誠一のおねだりにあれよあれよと流されるまま身体を委ねた結果、翌日身体が動かなくなり、仕方なく執務を1日休まざるを得なくなったのだ。
たった1日とは言え、執事の仕事にプライドを持つ亮介にとって自身の体調管理不足が原因で職務を放棄するというのは、耐え難い屈辱なのだ。
「ご、ご主人様!」
亮介が慌てて両手で誠一を制すると、あからさまに不満げな顔で唇を尖らせる。
「亮介ぇ、おねが~い…」
「…う…」
大型犬が耳を垂らした様なしょんぼり顔で甘えてくる。そんな誠一に絆された亮介は少し考えた結果、ある妙案に辿り着いた。
「わ、分かりました、それでは…」
「…私の口で、ご奉仕させて…頂き、ます…」
あまりの恥ずかしさに、最後の方は蚊が飛んだ程度の声量しか出なかった亮介。
一方で最愛の執事からまさかの提案を受け、しかも自分から言っておいて恥ずかしがるその可愛さに、誠一はしばし石化してしまった。
「っ、まっ、マジで…!?」
正気を取り戻した誠一は一瞬怯んでしまい、そのリアクションを見た亮介が不安になる。
「…私では、お力になれない、という事ですか?」
「っ!?いやいや違う違う!嬉しい!死ぬ程嬉しい
よ!」
上目遣いで悲しげに問い掛ける亮介に全力で否定した後、誠一はその可愛さに心の中で悶絶し、「神様ありがとう」と、天を仰ぐのだった。
「じゃ、じゃあ、お願いして良い?」
「分かりました、それでは…」
亮介がベッドから降りて床に膝を付いた所で、誠一が「あっ、待って」と制した。
「どうされましたか?」
「ベッドに乗って、亮介の膝を床に付けて欲しくないから」
そう言いながら、亮介の手を取って立たせ、再度ベッドに座らせた。
「私は執事です、ご主人様の為に膝を付く事など…」
「…その“主人と執事”は止めて、今は亮介と対等で愛し合いたいから」
「っ、んっ…」
誠一が亮介の後頭部に優しく手を掛けてキスをした。最初は軽く何度も何度もついばむ様なキスを繰り返すのみだったのが、段々と深みを増し、誠一の舌が亮介の口内を冒していく。
「っ、はっ、はぁ…」
銀の糸を垂らしながら、誠一がようやく唇を解放した所で、今度は甘い目で亮介の瞳を捉える。
「…やっぱり“する”?俺、亮介と1つになりたい…」
亮介からの返事も待たず亮介を抱き締め、シャツの裾から手を入れようとした所で、亮介は再度我に返った。
「っ!いえ、今夜は私にお任せください!」
誠一の手から離れ、今度は亮介が相手からの返事を待たない内に、彼の下腹部へ手を伸ばした。
ズボンから主張されてはいるものの、まだ半勃ち状態の“それ”を見つけた亮介は一瞬躊躇するが、意を決してズボンと下着を太腿までずり下げる。
顕になった“それ”に、亮介の顔が赤くなってしまった。
自分にも付いているものだが、人の…しかも自分が忠誠を尽くす主人の秘部を改めて目の前にして、亮介は羞恥で身動きが取れなくなってしまった。
誠一も亮介の異変に気付き、彼の柔らかい髪を優しく撫でる。
「亮介…嫌なら無理せんでもエエで?」
「っ!…い、いえ、問題ございません!」
ここを断ったら、誠一がその“代わり”をするだけで、結局亮介の身体の負担が大きくなるだけなのだ。
亮介はぐっと気持ちを切り替えた。
「…ご、ご無礼を、お許し下さい…」
無用な断りを入れた所で、亮介は誠一の“それ”を咥え込んだ。
「っ…亮、介…」
「…んっ、んぅ…」
独特の生臭さに怯みながらも、亮介はゆっくりと口から出し入れしていく。段々とその生々しさに慣れてくると、反比例して亮介に執事としての忠誠と、誠一を思う1人の人間としての愛情が強く芽生え始めた。
「(もっと…もっと、ご主人様に気持ち良くなって頂きたい…)」
そのやり方を亮介は知っていた。自分が誠一から嫌と言う程“実践”で教え込まれたからだ。
「ん…ちゅ…」
溢れそうな程の唾液でちゅぷちゅぷと音を立てながら唇で扱き、舌で先端をチロチロと転がす。
「はぁ…っ、亮介、その顔…」
誠一は愛撫の快感もだが、何より興奮していたのは、必死な亮介の容貌だった。
髪の毛は乱れ、恥ずかしさと密かな興奮で紅潮した顔と蕩けた目。そして溢れ出た涎を口から垂らしている。
いつもの完璧で聡明な執事の姿からは想像も出来ない亮介の痴態に、誠一は興奮しきっていた。
「やっば、ヤバ過ぎるやろその顔…お前のファンのメイドらがその顔見たら、腰抜かすやろなぁ」
「っ、!」
誠一の意地悪な言葉に、亮介が全く勢いの無い蕩けた目で睨むが、当然効くはずもなく、誠一は「ごめんごめん」と微笑いながら、亮介の髪を撫でた。
「見せる訳無いやろ?こんな可愛い顔…ってか誰にも見せたらアカンで?亮介は俺だけのモノなんやから…」
「んっ、ふぅ…」
誠一が両手で亮介の頬を包み込み、愛おしそうに見つめる。その顔を見た亮介もまた、心の中で誠一への想いを募らせた。
「(私も、ご主人様には…自分だけを、見て欲しい…)」
言葉には出せない代わりに、見つめ返したその目で訴えるように瞳を潤ませる亮介を見て、誠一はあまりの可愛さに悶絶する。
「…っ、マジで、可愛すぎ…っ!」
そうこうしてる内に、亮介が唾液で濡れた手を使い口と併せて扱き始めた。
これも誠一から受ける日頃の“寵愛”で学んだ賜物であり、倍増する快感に誠一が遂に絶頂の始まりを感じた。
「っ…亮、介…もう出る、から…っ!」
「んっ、んふぅ…」
誠一が亮介の額に手を置いて離そうとするも亮介は引こうとせず、手と口を止めない。
「っ!…ごめ、亮介…出す、出すで!」
「んっ、んぅ~~~っ!!」
***
「はぁ、はぁ…って、亮介いけるか!?ほら、これにペッてせぇ!ペッて!」
息を整えた誠一が慌ててベッド下にあったゴミ箱を亮介の顔前に持っていってやるも、亮介はそれに見向きもせず、口元を手で押さえている。
しかししばらくすると亮介は渡されたゴミ箱へ口を持って行き、口内から誠一の白濁液をトロトロと溢していった。
「っ、ん、んふっ、けほっ…」
「よしよし…亮介、ありがとうな。めっっっっちゃ、良かったわ」
誠一が亮介を抱き締め、礼と愛おしさを込めて額にキスをするも、亮介はどんよりと納得いかない表情になっている。
「?亮介、どうした?」
「…申し訳ございません」
「へ?」
感謝でいっぱいなのにまさかの謝罪を受け、訳が分からず言葉を失う誠一に、亮介が続けた。
「…ご主人様から頂いた“物”を、吐き出してしまい、申し訳ございません…!」
「…えっ、えぇっ!?」
思いも寄らない謝罪理由に誠一は素っ頓狂な声を上げたが、しばらくして亮介の真意に気付いた。
「あ、そっか…俺がいつも亮介にしてあげてる時は、飲んでるからか」
誠一が亮介に口淫する際は、亮介が出した白濁液を雀の涙1粒も零さず全てを飲み尽くしていた。それは誠一が亮介の全てを愛おしく思い、自分の物にしたいと考える、いわば愛情表情の1つだったのだが、亮介もまた、それを密かに嬉しく思っていたのだ。
「ご主人様はいつも、私の出した粗末な物を1滴残らず飲み尽くして下さるので、私もそうして差し上げたいと思ったのに…」
項垂れる亮介を見た誠一が、あまりの可愛さに身体を震わせた後、その小さくなった身体をきつく強く抱き締めた。
「ええよ。亮介は俺の為にここまでしてくれたんやから、俺は十分幸せやで」
「…ご主人様…」
誠一の優しい言葉に亮介の心は温かくなったが、その後の言葉に一転して戦慄が走った。
「じゃあ次は…“違う所”で俺を受け止めてくれる?」
「!?」
「優しくするし、絶対気持ち良くさせるからさ…な?」
顔を覗き込んでくる誠一を、亮介は慌てて制した。
「ごっ、ご主人様、お休みなさいませ!」
この攻防戦に終わりは来るのだろうか…
そんな事を考えながら、亮介は飛び出す様に寝室を後にするのだった。
「ご主人様、本日のご予定でございます」
「おぅ、ありがとうな」
32歳の若さで名門の当主となり、のしかかる重圧に耐えながらも当主を全うする誠一を公私共に支えたのが、当主交代に代わり新しい当主付となった亮介だった。
その関係は単なる主人と執事との主従関係には留まらず、いつしかお互いがお互いに対し、恋愛感情を抱く様になってしまったのだった。
***
「あ~、今日も1日頑張ったわぁ…」
「ご主人様、本日もお疲れ様でございました」
夜も更けた桐生家の屋敷にて、亮介が今日も1日、目まぐるしく激務を終わらせた誠一へ労いの言葉を掛ける。
「それではお休みなさいませ、ご主人様」
ベッドの縁に座る誠一へ亮介が最後の挨拶をし、踵を返した所で、誠一がその手を取った。
「っ、ご主人様?」
突然手を握られ、亮介が驚いて向き直すと、誠一がニヤリと笑っている。
「俺今日は結構頑張ったやろ、ご褒美くらい貰ってもエエんちゃう?」
そう言って、取った亮介の手の甲に優しくキスを繰り返す誠一。一方で亮介は誠一へ聞こえないよう、小さく溜息を吐いた。
「お言葉を返すようですが、私はご主人様の“今日は”を毎日聞いている様に思うのですが」
「えぇーっ、そんな意地悪言わんといてやぁ。それにさぁ…」
子どもの様に駄々をこねる誠一が亮介の手を引っ張り、対面座位の形で自分の太腿に座らせると、耳元へ甘い声で囁いた。
「俺のご褒美イコール、亮介のご褒美なんちゃうの?」
「っ、んっ…」
首筋に噛み付く様なキスをされ、亮介が思わず身体を仰け反らせる。その反応を見た誠一が満足そうにニヤリと笑うと、次は亮介の臀部をまさぐり始めた。
「(…っ、いけない!このままご主人様に流されたら、また仕事に支障が出る!)」
亮介は前回、誠一のおねだりにあれよあれよと流されるまま身体を委ねた結果、翌日身体が動かなくなり、仕方なく執務を1日休まざるを得なくなったのだ。
たった1日とは言え、執事の仕事にプライドを持つ亮介にとって自身の体調管理不足が原因で職務を放棄するというのは、耐え難い屈辱なのだ。
「ご、ご主人様!」
亮介が慌てて両手で誠一を制すると、あからさまに不満げな顔で唇を尖らせる。
「亮介ぇ、おねが~い…」
「…う…」
大型犬が耳を垂らした様なしょんぼり顔で甘えてくる。そんな誠一に絆された亮介は少し考えた結果、ある妙案に辿り着いた。
「わ、分かりました、それでは…」
「…私の口で、ご奉仕させて…頂き、ます…」
あまりの恥ずかしさに、最後の方は蚊が飛んだ程度の声量しか出なかった亮介。
一方で最愛の執事からまさかの提案を受け、しかも自分から言っておいて恥ずかしがるその可愛さに、誠一はしばし石化してしまった。
「っ、まっ、マジで…!?」
正気を取り戻した誠一は一瞬怯んでしまい、そのリアクションを見た亮介が不安になる。
「…私では、お力になれない、という事ですか?」
「っ!?いやいや違う違う!嬉しい!死ぬ程嬉しい
よ!」
上目遣いで悲しげに問い掛ける亮介に全力で否定した後、誠一はその可愛さに心の中で悶絶し、「神様ありがとう」と、天を仰ぐのだった。
「じゃ、じゃあ、お願いして良い?」
「分かりました、それでは…」
亮介がベッドから降りて床に膝を付いた所で、誠一が「あっ、待って」と制した。
「どうされましたか?」
「ベッドに乗って、亮介の膝を床に付けて欲しくないから」
そう言いながら、亮介の手を取って立たせ、再度ベッドに座らせた。
「私は執事です、ご主人様の為に膝を付く事など…」
「…その“主人と執事”は止めて、今は亮介と対等で愛し合いたいから」
「っ、んっ…」
誠一が亮介の後頭部に優しく手を掛けてキスをした。最初は軽く何度も何度もついばむ様なキスを繰り返すのみだったのが、段々と深みを増し、誠一の舌が亮介の口内を冒していく。
「っ、はっ、はぁ…」
銀の糸を垂らしながら、誠一がようやく唇を解放した所で、今度は甘い目で亮介の瞳を捉える。
「…やっぱり“する”?俺、亮介と1つになりたい…」
亮介からの返事も待たず亮介を抱き締め、シャツの裾から手を入れようとした所で、亮介は再度我に返った。
「っ!いえ、今夜は私にお任せください!」
誠一の手から離れ、今度は亮介が相手からの返事を待たない内に、彼の下腹部へ手を伸ばした。
ズボンから主張されてはいるものの、まだ半勃ち状態の“それ”を見つけた亮介は一瞬躊躇するが、意を決してズボンと下着を太腿までずり下げる。
顕になった“それ”に、亮介の顔が赤くなってしまった。
自分にも付いているものだが、人の…しかも自分が忠誠を尽くす主人の秘部を改めて目の前にして、亮介は羞恥で身動きが取れなくなってしまった。
誠一も亮介の異変に気付き、彼の柔らかい髪を優しく撫でる。
「亮介…嫌なら無理せんでもエエで?」
「っ!…い、いえ、問題ございません!」
ここを断ったら、誠一がその“代わり”をするだけで、結局亮介の身体の負担が大きくなるだけなのだ。
亮介はぐっと気持ちを切り替えた。
「…ご、ご無礼を、お許し下さい…」
無用な断りを入れた所で、亮介は誠一の“それ”を咥え込んだ。
「っ…亮、介…」
「…んっ、んぅ…」
独特の生臭さに怯みながらも、亮介はゆっくりと口から出し入れしていく。段々とその生々しさに慣れてくると、反比例して亮介に執事としての忠誠と、誠一を思う1人の人間としての愛情が強く芽生え始めた。
「(もっと…もっと、ご主人様に気持ち良くなって頂きたい…)」
そのやり方を亮介は知っていた。自分が誠一から嫌と言う程“実践”で教え込まれたからだ。
「ん…ちゅ…」
溢れそうな程の唾液でちゅぷちゅぷと音を立てながら唇で扱き、舌で先端をチロチロと転がす。
「はぁ…っ、亮介、その顔…」
誠一は愛撫の快感もだが、何より興奮していたのは、必死な亮介の容貌だった。
髪の毛は乱れ、恥ずかしさと密かな興奮で紅潮した顔と蕩けた目。そして溢れ出た涎を口から垂らしている。
いつもの完璧で聡明な執事の姿からは想像も出来ない亮介の痴態に、誠一は興奮しきっていた。
「やっば、ヤバ過ぎるやろその顔…お前のファンのメイドらがその顔見たら、腰抜かすやろなぁ」
「っ、!」
誠一の意地悪な言葉に、亮介が全く勢いの無い蕩けた目で睨むが、当然効くはずもなく、誠一は「ごめんごめん」と微笑いながら、亮介の髪を撫でた。
「見せる訳無いやろ?こんな可愛い顔…ってか誰にも見せたらアカンで?亮介は俺だけのモノなんやから…」
「んっ、ふぅ…」
誠一が両手で亮介の頬を包み込み、愛おしそうに見つめる。その顔を見た亮介もまた、心の中で誠一への想いを募らせた。
「(私も、ご主人様には…自分だけを、見て欲しい…)」
言葉には出せない代わりに、見つめ返したその目で訴えるように瞳を潤ませる亮介を見て、誠一はあまりの可愛さに悶絶する。
「…っ、マジで、可愛すぎ…っ!」
そうこうしてる内に、亮介が唾液で濡れた手を使い口と併せて扱き始めた。
これも誠一から受ける日頃の“寵愛”で学んだ賜物であり、倍増する快感に誠一が遂に絶頂の始まりを感じた。
「っ…亮、介…もう出る、から…っ!」
「んっ、んふぅ…」
誠一が亮介の額に手を置いて離そうとするも亮介は引こうとせず、手と口を止めない。
「っ!…ごめ、亮介…出す、出すで!」
「んっ、んぅ~~~っ!!」
***
「はぁ、はぁ…って、亮介いけるか!?ほら、これにペッてせぇ!ペッて!」
息を整えた誠一が慌ててベッド下にあったゴミ箱を亮介の顔前に持っていってやるも、亮介はそれに見向きもせず、口元を手で押さえている。
しかししばらくすると亮介は渡されたゴミ箱へ口を持って行き、口内から誠一の白濁液をトロトロと溢していった。
「っ、ん、んふっ、けほっ…」
「よしよし…亮介、ありがとうな。めっっっっちゃ、良かったわ」
誠一が亮介を抱き締め、礼と愛おしさを込めて額にキスをするも、亮介はどんよりと納得いかない表情になっている。
「?亮介、どうした?」
「…申し訳ございません」
「へ?」
感謝でいっぱいなのにまさかの謝罪を受け、訳が分からず言葉を失う誠一に、亮介が続けた。
「…ご主人様から頂いた“物”を、吐き出してしまい、申し訳ございません…!」
「…えっ、えぇっ!?」
思いも寄らない謝罪理由に誠一は素っ頓狂な声を上げたが、しばらくして亮介の真意に気付いた。
「あ、そっか…俺がいつも亮介にしてあげてる時は、飲んでるからか」
誠一が亮介に口淫する際は、亮介が出した白濁液を雀の涙1粒も零さず全てを飲み尽くしていた。それは誠一が亮介の全てを愛おしく思い、自分の物にしたいと考える、いわば愛情表情の1つだったのだが、亮介もまた、それを密かに嬉しく思っていたのだ。
「ご主人様はいつも、私の出した粗末な物を1滴残らず飲み尽くして下さるので、私もそうして差し上げたいと思ったのに…」
項垂れる亮介を見た誠一が、あまりの可愛さに身体を震わせた後、その小さくなった身体をきつく強く抱き締めた。
「ええよ。亮介は俺の為にここまでしてくれたんやから、俺は十分幸せやで」
「…ご主人様…」
誠一の優しい言葉に亮介の心は温かくなったが、その後の言葉に一転して戦慄が走った。
「じゃあ次は…“違う所”で俺を受け止めてくれる?」
「!?」
「優しくするし、絶対気持ち良くさせるからさ…な?」
顔を覗き込んでくる誠一を、亮介は慌てて制した。
「ごっ、ご主人様、お休みなさいませ!」
この攻防戦に終わりは来るのだろうか…
そんな事を考えながら、亮介は飛び出す様に寝室を後にするのだった。
2
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
冤罪で堕とされた最強騎士、狂信的な男たちに包囲される
マンスーン
BL
王国最強の聖騎士団長から一転、冤罪で生存率0%の懲罰部隊へと叩き落とされたレオン。
泥にまみれてもなお気高く、圧倒的な強さを振るう彼に、狂った執着を抱く男たちが集結する。
お兄ちゃんができた!!
くものらくえん
BL
ある日お兄ちゃんができた悠は、そのかっこよさに胸を撃ち抜かれた。
お兄ちゃんは律といい、悠を過剰にかわいがる。
「悠くんはえらい子だね。」
「よしよ〜し。悠くん、いい子いい子♡」
「ふふ、かわいいね。」
律のお兄ちゃんな甘さに逃げたり、逃げられなかったりするあまあま義兄弟ラブコメ♡
「お兄ちゃん以外、見ないでね…♡」
ヤンデレ一途兄 律×人見知り純粋弟 悠の純愛ヤンデレラブ。
平凡ワンコ系が憧れの幼なじみにめちゃくちゃにされちゃう話(小説版)
優狗レエス
BL
Ultra∞maniacの続きです。短編連作になっています。
本編とちがってキャラクターそれぞれ一人称の小説です。
日本一のイケメン俳優に惚れられてしまったんですが
五右衛門
BL
月井晴彦は過去のトラウマから自信を失い、人と距離を置きながら高校生活を送っていた。ある日、帰り道で少女が複数の男子からナンパされている場面に遭遇する。普段は関わりを避ける晴彦だが、僅かばかりの勇気を出して、手が震えながらも必死に少女を助けた。
しかし、その少女は実は美男子俳優の白銀玲央だった。彼は日本一有名な高校生俳優で、高い演技力と美しすぎる美貌も相まって多くの賞を受賞している天才である。玲央は何かお礼がしたいと言うも、晴彦は動揺してしまい逃げるように立ち去る。しかし数日後、体育館に集まった全校生徒の前で現れたのは、あの時の青年だった──
怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人
こじらせた処女
BL
幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。
しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。
「風邪をひくことは悪いこと」
社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。
とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。
それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる