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朝から猫耳カチューシャなんぞ持って来るな
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慶彦が鴻上グループの会長に就任してからかれこれ数カ月、会社は新しいトップが起こす風に乗り、勢いを増していた。
グループのメインである菓子部門については、マーケティング部の拡充・営業部との連携から購買層の拡大に成功し、売上を前年より着実に伸ばしていった。
また慶彦の肝入りである福祉事業に関しても、イチ事業として利益を上げる事に成功させていった。
これらの好業績はひとえに慶彦の先見の明と迅速かつ確かな行動力による所が大きいが、そんな彼を公私共に支える宗介の、執事としての手腕が大きく影響しているのもまた事実だった。
「おはようございます、皆さん」
ある日の鴻上家の朝、朝礼として屋敷のロビーにて集められた多くの使用人を前に、宗介は1人泰然と構えていた。中性的な容貌ながら凛々しささえ感じるその佇まいに、一部のメイド達はうっとりと見惚れている。
「それでは、本日の朝礼を始めさせて頂きます」
そう切り出すと、宗介は全体の業務連絡を行った後、使用人1人1人の顔を見ながら歯切れのよい口調で、主人の身の回りの世話についてや夕食の献立に至るまで的確に指示を出していった。使用人達もまた宗介には絶大な信頼を寄せている様で、彼から直接指示を受け取ると、「はい!」と力強く返事をした。
「それでは皆様、本日も宜しくお願い致します」
宗介は深く一礼すると、慶彦の寝室へ向かって行った。そんな彼の様子をジッと見守るメイド達が、恋する乙女の様な溜息を零している。
「はぁ、今日も黒崎様は美しいわ…」
彼女達は鴻上家使用人の中で、ここ最近勢力をつけてきている宗介のファンだ。1 人のメイドが宗介の美貌を褒め称えると、他のメイド達も一様にうんうんと頷く。
「今からご主人様を起こしに行くのよね、羨ましい!私も黒崎様に起こしてもらいたい!」
「私も!“お嬢様、朝でございますよ”って優しい声で起こされたいわ!」
妄想トークにきゃいきゃいと花が開き始めた所で、メイド長がゴホン!と大きく咳払いをした。
「アナタ達!お喋りしてないで、早く持ち場に行きなさい!」
メイド長からの叱責に、若いメイド達は「申し訳ございません!」と慌てて自分の持ち場へ駆けて行くのだった。
***
階段を上がり、長い廊下を歩ききった所で、宗介は慶彦の寝室へと到着した。コンコンとドアをノックするが、中から返事はない。
「失礼します」
未だ寝ているであろう事を考慮して静かにドアを開け中へと入る。中央に置かれているベッドには、やはり夢の中にいる慶彦が枕に顔を埋めて寝息を立てていた。目を閉じ口を無防備にさせている様子は、普段の端正な顔立ちとはうって変わってあどけなさすら感じさせる。
「ご主人様、朝でございます」
宗介が軽く身体を傾け、慶彦の顔に自身の顔を少しだけ近づけて声を掛けると、慶彦が「んん…」と布団の中で身体をくねらせた。
「ん…あ、宗介…」
「おはようございます、ご主人様」
寝ぼけ眼の慶彦に宗介が改めて挨拶をすると、慶彦が上半身だけを起こしふにゃあと笑った。
「おはよー宗介、今日も可愛いなぁ」
“可愛い”という言葉に対しても、宗介は一切反応せず、無表情を貫いている。それもその筈で、宗介は慶彦から発せられる“可愛い”をもはや挨拶の様なものだと簡略的に考えているのだ。
「お褒め頂き光栄にございますご主人様、それでは朝のご準備をお願い出来ますでしょうか?」
光栄と言いながらも全く嬉しそうでない宗介は、業務的に問い掛けた。
「ん~そうやなぁ…」
慶彦がベッドの上で一旦考え込む様子を見せたのも束の間、何も言わずに宗介の手を引いてベッドに座らせると、その肩を抱き寄せる。
「ちょっとだけ、ここで宗介とイチャイチャしたいなぁ、あかん?」
あと数センチで唇同士が触れ合いそうになるまで顔を近付け、優しい眼差しで宗介を見つめる慶彦とは対照的に、宗介は尚も表情を崩さないどころか、むしろ冷たさが増した様な視線で慶彦を見つめ返した。
「申し訳ございませんご主人様。私は他にも仕事を控えております故、そのご要望にはお応え致しかねます」
抑揚の無い形式通りの返答に、慶彦が唇を尖らせる。
「ちぇーっ、まぁ今日“も”断られるとは思ってたけど」
ぶつくさ言いながらも、慶彦は宗介から体を離した。
慶彦の言う通り、この光景はもはや慶彦と宗介にとっては日常茶飯事だった。慶彦が宗介にボディタッチをして甘い言葉を囁き、それを宗介が鉄仮面の如き冷徹さで業務的にあしらうのがお決まりとなっているのだ。客観的に見れば目上の人間が部下へ過度なスキンシップを行う等セクハラ以外の何物でもないのだが、宗介の温情なのかその点においてはスルーされていた。
慶彦から解放され、ベッドから立ち上がり、軽く服を整えた宗介は「それでは朝食の準備に入ります」と慶彦へ一礼すると踵を返し、慶彦の寝室を後にした。
「ガード固いなぁ、宗介は…」
***
午前の準備を整え、朝食に入る慶彦。勿論その横には宗介が控え、完璧な手捌きで食事の準備をしたりコーヒーを淹れたりしている。
「(はぁ、今日も可愛いなぁ…)」
宗介の一挙手一投足をまるで子犬の映像を観ているかの如く目を細め眺めていた慶彦だったが、一度少し悩んだ仕草を見せた後、ヴヴンッと咳払いをした。
「あのさぁ宗介」
「どうなさいましたか?ご主人様」
宗介がコーヒーカップの乗ったソーサーを、慶彦の前へ静かに置きながら問い掛けた。
「宗介ってな、俺の為ならどんな事でもしてくれるんやでな?」
30代男性がしているとは思えない慶彦の上目遣いを見て宗介はまたか…と言わんばかりに眉を潜めた。慶彦からこう切り出される時は、大体ロクな事がない。しかし執事という立場上、答えは1つしか無いのだ。
「ご主人様、私は全身全霊をもってご主人様の幸福と繁栄を支える次第でございます」
宗介は毎回この文言で返答する。要約すると、「はい、一生懸命頑張りますよ。何でもするとは言いませんが」という事だ。主人に嘘は吐きたくない宗介による真面目さ故の言い回しだ。
しかし都合よく宗介の言葉をイエスと捉えた慶彦は目を輝かせた。
「ホンマか!?じゃあこれ着けてくれ!頼む!」
しっかり準備していたらしい慶彦がテーブルから取り出した物を見て、宗介の顔がピシッと固まった。
「一度で良いから宗介のネコ耳姿見せてくれ!頼む!!」
慶彦が頭をテーブルに擦り付けながら差し出してきたのは、白いフワフワの猫耳カチューシャだった。懇願する慶彦を見つめる宗介の目は北極の様に冷たく、チベットスナギツネの様に死んでいる。
「お断り致します、ご主人様」
至極当然の反応にも関わらず、宗介からの機械的な返答に慶彦は「何でや!」と顔を上げた。
「ええやんかぁ!この前断られたメイド服に比べたら、着け外し簡単やろ!?」
着け外しどうのこうのが問題なのではないし、そもそも以前はメイド服の着用をねだっていたのかという点も大問題なのだが、宗介はあくまで主人への対応として事を進める。
「まず職務上何の必要もない装飾品を着用するという行為は、私の職務規範に反しております。何よりその奇妙な装飾品を着用するなど、私の執事としての威厳を完全に崩壊させます」
普通の人間なら「ふざけるな」で完結する話が、あくまで慶彦に仕える執事として、宗介は懇切丁寧に拒否の理由を言い聞かせたが、勿論そんな正論で慶彦が納得する筈もない。
「威厳とか大丈夫やって!俺の前でだけ着けてくれたら良いから!な?」
慶彦が食い下がりながらグイグイと押し付けてくる猫耳カチューシャを、宗介がまるでゴミを見る様な目で見つめている。
「なりません。私の精神面にも影響致しますので、誠に恐縮ではございますが、前回持って来られたメイド服とやらと共に、二度と私の目に届かない様、処分して頂けますか?」
言葉は丁寧だが、「さっさとそのゴミを捨てるなり燃やすなりしろ、二度と私の前に出してくるな」と言わんばかりのドス黒い怒りのオーラが宗介の背後に上り始め、流石の慶彦も「ヒィッ!」と短い悲鳴を上げた。
「わ、分かった!もう二度と出さんから!至急速やかに捨ててくるから!」
慶彦が慌てて猫耳カチューシャを仕舞い込む様子を見て、宗介が安堵とも呆れとも取れる溜息を吐く。
「ご理解頂き痛み入ります、コーヒーが冷めてしまった様なので至急代わりをご用意致しましょうか?」
「いや、もう良い…」
しょんぼりと肩を落とす慶彦に宗介は特に何のリアクションもせず、「それでは、片付けさせて頂きます」と機械的に作業を進めていくのだった。
グループのメインである菓子部門については、マーケティング部の拡充・営業部との連携から購買層の拡大に成功し、売上を前年より着実に伸ばしていった。
また慶彦の肝入りである福祉事業に関しても、イチ事業として利益を上げる事に成功させていった。
これらの好業績はひとえに慶彦の先見の明と迅速かつ確かな行動力による所が大きいが、そんな彼を公私共に支える宗介の、執事としての手腕が大きく影響しているのもまた事実だった。
「おはようございます、皆さん」
ある日の鴻上家の朝、朝礼として屋敷のロビーにて集められた多くの使用人を前に、宗介は1人泰然と構えていた。中性的な容貌ながら凛々しささえ感じるその佇まいに、一部のメイド達はうっとりと見惚れている。
「それでは、本日の朝礼を始めさせて頂きます」
そう切り出すと、宗介は全体の業務連絡を行った後、使用人1人1人の顔を見ながら歯切れのよい口調で、主人の身の回りの世話についてや夕食の献立に至るまで的確に指示を出していった。使用人達もまた宗介には絶大な信頼を寄せている様で、彼から直接指示を受け取ると、「はい!」と力強く返事をした。
「それでは皆様、本日も宜しくお願い致します」
宗介は深く一礼すると、慶彦の寝室へ向かって行った。そんな彼の様子をジッと見守るメイド達が、恋する乙女の様な溜息を零している。
「はぁ、今日も黒崎様は美しいわ…」
彼女達は鴻上家使用人の中で、ここ最近勢力をつけてきている宗介のファンだ。1 人のメイドが宗介の美貌を褒め称えると、他のメイド達も一様にうんうんと頷く。
「今からご主人様を起こしに行くのよね、羨ましい!私も黒崎様に起こしてもらいたい!」
「私も!“お嬢様、朝でございますよ”って優しい声で起こされたいわ!」
妄想トークにきゃいきゃいと花が開き始めた所で、メイド長がゴホン!と大きく咳払いをした。
「アナタ達!お喋りしてないで、早く持ち場に行きなさい!」
メイド長からの叱責に、若いメイド達は「申し訳ございません!」と慌てて自分の持ち場へ駆けて行くのだった。
***
階段を上がり、長い廊下を歩ききった所で、宗介は慶彦の寝室へと到着した。コンコンとドアをノックするが、中から返事はない。
「失礼します」
未だ寝ているであろう事を考慮して静かにドアを開け中へと入る。中央に置かれているベッドには、やはり夢の中にいる慶彦が枕に顔を埋めて寝息を立てていた。目を閉じ口を無防備にさせている様子は、普段の端正な顔立ちとはうって変わってあどけなさすら感じさせる。
「ご主人様、朝でございます」
宗介が軽く身体を傾け、慶彦の顔に自身の顔を少しだけ近づけて声を掛けると、慶彦が「んん…」と布団の中で身体をくねらせた。
「ん…あ、宗介…」
「おはようございます、ご主人様」
寝ぼけ眼の慶彦に宗介が改めて挨拶をすると、慶彦が上半身だけを起こしふにゃあと笑った。
「おはよー宗介、今日も可愛いなぁ」
“可愛い”という言葉に対しても、宗介は一切反応せず、無表情を貫いている。それもその筈で、宗介は慶彦から発せられる“可愛い”をもはや挨拶の様なものだと簡略的に考えているのだ。
「お褒め頂き光栄にございますご主人様、それでは朝のご準備をお願い出来ますでしょうか?」
光栄と言いながらも全く嬉しそうでない宗介は、業務的に問い掛けた。
「ん~そうやなぁ…」
慶彦がベッドの上で一旦考え込む様子を見せたのも束の間、何も言わずに宗介の手を引いてベッドに座らせると、その肩を抱き寄せる。
「ちょっとだけ、ここで宗介とイチャイチャしたいなぁ、あかん?」
あと数センチで唇同士が触れ合いそうになるまで顔を近付け、優しい眼差しで宗介を見つめる慶彦とは対照的に、宗介は尚も表情を崩さないどころか、むしろ冷たさが増した様な視線で慶彦を見つめ返した。
「申し訳ございませんご主人様。私は他にも仕事を控えております故、そのご要望にはお応え致しかねます」
抑揚の無い形式通りの返答に、慶彦が唇を尖らせる。
「ちぇーっ、まぁ今日“も”断られるとは思ってたけど」
ぶつくさ言いながらも、慶彦は宗介から体を離した。
慶彦の言う通り、この光景はもはや慶彦と宗介にとっては日常茶飯事だった。慶彦が宗介にボディタッチをして甘い言葉を囁き、それを宗介が鉄仮面の如き冷徹さで業務的にあしらうのがお決まりとなっているのだ。客観的に見れば目上の人間が部下へ過度なスキンシップを行う等セクハラ以外の何物でもないのだが、宗介の温情なのかその点においてはスルーされていた。
慶彦から解放され、ベッドから立ち上がり、軽く服を整えた宗介は「それでは朝食の準備に入ります」と慶彦へ一礼すると踵を返し、慶彦の寝室を後にした。
「ガード固いなぁ、宗介は…」
***
午前の準備を整え、朝食に入る慶彦。勿論その横には宗介が控え、完璧な手捌きで食事の準備をしたりコーヒーを淹れたりしている。
「(はぁ、今日も可愛いなぁ…)」
宗介の一挙手一投足をまるで子犬の映像を観ているかの如く目を細め眺めていた慶彦だったが、一度少し悩んだ仕草を見せた後、ヴヴンッと咳払いをした。
「あのさぁ宗介」
「どうなさいましたか?ご主人様」
宗介がコーヒーカップの乗ったソーサーを、慶彦の前へ静かに置きながら問い掛けた。
「宗介ってな、俺の為ならどんな事でもしてくれるんやでな?」
30代男性がしているとは思えない慶彦の上目遣いを見て宗介はまたか…と言わんばかりに眉を潜めた。慶彦からこう切り出される時は、大体ロクな事がない。しかし執事という立場上、答えは1つしか無いのだ。
「ご主人様、私は全身全霊をもってご主人様の幸福と繁栄を支える次第でございます」
宗介は毎回この文言で返答する。要約すると、「はい、一生懸命頑張りますよ。何でもするとは言いませんが」という事だ。主人に嘘は吐きたくない宗介による真面目さ故の言い回しだ。
しかし都合よく宗介の言葉をイエスと捉えた慶彦は目を輝かせた。
「ホンマか!?じゃあこれ着けてくれ!頼む!」
しっかり準備していたらしい慶彦がテーブルから取り出した物を見て、宗介の顔がピシッと固まった。
「一度で良いから宗介のネコ耳姿見せてくれ!頼む!!」
慶彦が頭をテーブルに擦り付けながら差し出してきたのは、白いフワフワの猫耳カチューシャだった。懇願する慶彦を見つめる宗介の目は北極の様に冷たく、チベットスナギツネの様に死んでいる。
「お断り致します、ご主人様」
至極当然の反応にも関わらず、宗介からの機械的な返答に慶彦は「何でや!」と顔を上げた。
「ええやんかぁ!この前断られたメイド服に比べたら、着け外し簡単やろ!?」
着け外しどうのこうのが問題なのではないし、そもそも以前はメイド服の着用をねだっていたのかという点も大問題なのだが、宗介はあくまで主人への対応として事を進める。
「まず職務上何の必要もない装飾品を着用するという行為は、私の職務規範に反しております。何よりその奇妙な装飾品を着用するなど、私の執事としての威厳を完全に崩壊させます」
普通の人間なら「ふざけるな」で完結する話が、あくまで慶彦に仕える執事として、宗介は懇切丁寧に拒否の理由を言い聞かせたが、勿論そんな正論で慶彦が納得する筈もない。
「威厳とか大丈夫やって!俺の前でだけ着けてくれたら良いから!な?」
慶彦が食い下がりながらグイグイと押し付けてくる猫耳カチューシャを、宗介がまるでゴミを見る様な目で見つめている。
「なりません。私の精神面にも影響致しますので、誠に恐縮ではございますが、前回持って来られたメイド服とやらと共に、二度と私の目に届かない様、処分して頂けますか?」
言葉は丁寧だが、「さっさとそのゴミを捨てるなり燃やすなりしろ、二度と私の前に出してくるな」と言わんばかりのドス黒い怒りのオーラが宗介の背後に上り始め、流石の慶彦も「ヒィッ!」と短い悲鳴を上げた。
「わ、分かった!もう二度と出さんから!至急速やかに捨ててくるから!」
慶彦が慌てて猫耳カチューシャを仕舞い込む様子を見て、宗介が安堵とも呆れとも取れる溜息を吐く。
「ご理解頂き痛み入ります、コーヒーが冷めてしまった様なので至急代わりをご用意致しましょうか?」
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