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第四章
第94話
「それで・・・神は連中の謝罪を認めて赦したのですか?」
「それが・・・」
「「たのしかったー!」」
アクアとマリンが嬉しそうに笑っています。
「お前らは城ン中で何をしてきたんだ」
「「おねえちゃんがイジメられてたのー」」
「おねえちゃんをイジメたから やっつけたのー」
「おねえちゃんをなかせたから やっつけたのー」
「「 でも『ごめんなさい』しないのー」」
「わるいヤツなのー」
「うん。わるいヤツなのー」
「「だから『ブタさん』になったのー」」
「「「・・・・・・はあ?」」」
アクアとマリンが何を言っているのか分からない皆さんは素っ頓狂な声をあげました。
うん。私も分かりません。皆さんのように、声には出なかっただけです。だけど、なんとなくだけど『神にブタの姿にされた王さまたちをアクアとマリンの二人が遊んだ』と言うのでしょうか?
でも、それは『最悪な終結』になっていませんか?
だから、エリーさんたちに目を向けました。
「エアちゃん。大丈夫よ」
私の疑問に気付いたエリーさんが、笑顔で頷いてくれました。
「おい。お前ら。まだ話は終わってないぞ。それとアクア。マリン。他人の話に割り込むんじゃない。黙って聞いていられないなら部屋に閉じ込めるぞ」
「「 ごめんなさい・・・」」
それは仕方がないね。自分たちは分かっているけど、何も知らない人たちには「何がなんだか分からない」のですから。
エリーさんは大きく息を吐くと、アクアとマリンに「次に口を挟んだら部屋へ連行」と言い渡しました。二人も「「 はい」」と返事をして俯いています。
ちゃんと『叱られている理由』は理解しているようです。
王様たちは、神の罰として動物の姿にされたそうです。豚だけでなく鶏の姿になった者もいたそうで、アクアとマリンは『遊び相手が増えた』と大喜びで追い回して遊んでいたそうです。
「おい・・・。まさか」
「魔物の時みたいに『殺して終わり』じゃないだろうな」
皆さんも同じ考えに行き着いたようです。
「大丈夫だ。二人には『魔物以外は殺すな』と教えてある」
アルマンさんがウンウンと頷いて教えてくれました。と言うことは、一応無事なんですね。
「でも、それを知らない料理人が『食材が逃げた』って思いませんか?」
「大丈夫よ。今は『一応人に戻った』から」
王様たちは、アクアとマリンの遊び相手12時間で人の姿に戻れたようです。ただし、鼻が『豚鼻』になっていたり、片足が『鳥足』になったそうです。
「そして『神の罰』だけどね。今まで30年間ずっと苦しめられた国民たちは赦されたわ。というか、元々『呪われていなかった』みたい。ちゃんと対策をとれば、それなりに生活していけたはずなのよ」
「井戸に水魔法を使って『呼び水』で水路を回復させれば、問題なかったですよね」
「やっぱり、エアちゃんは気付いていたのね」
「はい。『通った町や村だけ井戸や水路を回復させる』なんてしても、其処で『水を売って生活をしている人』の仕事を奪うことになります。さらに、他の水に飢えた町や村から水を求めて人々が集まり、『水の権利』を求めて争いが起きます。そして、私には騒乱や混乱を起こす権利はありません」
「だから、エアさんは何処にも寄らなかったのですか」
「はい。寄った町や村に手を出しても、それは一時的な物で国全体の解決にはなりませんから」
あと、『アクアとマリンの父親』にでも責任を取ってもらいましょう。
『子供を捨てた罰』は受けてもらわなくてはいけませんよね。
フィシスさんにお父さん経由で二人の父親に働きかけることが出来ないか相談しました。オーラムさんは精霊王ですからね。それに『水の聖霊』はひとりだけではないので、誰かひとりでも力を貸してもらえたらと思ったのです。
「大丈夫よ。以前に調べたけど、セイマール自体には『神の罰』が掛かっていないわ。だから、『水の精霊』だけでも可能よ」
「先に、ずっと使われていない水源や水路、井戸に溜まった砂や土、岩や木々を除去してもらう必要があります。水を流しても水が詰まって土砂を生み人々を飲み込んで生命を奪ってしまいます」
そう指摘すると「分かったわ。お父さまに説明して動いてもらうわ」と言ってもらえました。
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