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愛知県警名古屋東風署巡査部長・庄田悠一(33)
しおりを挟む完全に飲み過ぎた。
6月3日土曜日、午後11時ごろ、愛知県警名古屋東風(とうふう)署の巡査部長・庄田悠一(しょうだゆういち)(33)は自室に着くや否や、冷蔵庫のミネラルウォータ―を500ミリ、一気飲みしようとしたが、途中で吐き出した。
気持ちが悪い。ボトルを冷蔵庫に戻すこと無く、床に放り投げ、体をソファーに沈めた。スマホを立ち上げるも、倦怠感が勝り、そのままスマホを放り投げた。
何で、あんな不味い酒を、しこたま飲んだんだろう。
酔ったら自己嫌悪。これは男だけのものか。それとも、俺だけか。
いや、誰もが、生きていたら思うはずだ。ダメだ。眠れない。僅かな外光に照らされた天井は、濃い藍色に見える。日射しの下では、灰色のはずなのだ。どうかしている。とにかく、今は、目を閉じよう。
どこかで、スマホが震える音がした。
電源切れか。リチウムの弱きことよ、と思ったが、震えが継続しているのに気づき、体を起こし、ソファーの上を探した。座面と背もたれの間に挟まっているのを取り出すと、画面には『古島(こじま)』の文字と、赤と緑のボタン。緑のボタンをスライドした。
「もしもし。」
「すいません、あの、お伝えしたほうが、良いと思いまして。」
「何だ。」
「外波山(とばやま)さんが、亡くなったそうです。」
蓋を締め忘れたために、ミネラルウォータ―がフローリングに撒かれていた。
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