君のピエロ

巫羽雨(ふわあめ)

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君のピエロ

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君にはピエロが住んでいるらしい。
たまに表に出てきて僕とも遊んでくれる。
いつも笑っているけど腕は傷だらけ。
最近は傷が減ってきたね。
ピエロのおかげなのかな?
でもまた増えちゃうんだろうね。
そんな君も別に嫌いじゃないんだ。
ただ血は見たく無いから隠してね。
君は優しいから僕に歩幅を合わせてくれる。

君は君じゃ無いんだって。
本当の君を僕は見たことがないらしい。
でも僕にとって君は君なんだ。
本当の君を見たいとは思わないけど、
君が見せたいと思ったなら僕は受け止める
準備をしてみるよ。
あまり期待はしないでね。

またピエロが現れたんだ。
今度は泣いていたよ。
もう疲れちゃったんだって。
また僕はその言葉に対して
「此処で死んだら片付けが大変だから、
誰も居ない森で死のうね。」
って言った。
そしたらピエロは
「そうだね」
って言って笑ったんだ。
僕は冷たいね。

君に妹か弟が出来るんだって。
僕はそれを祝えないんだ。
だって君は小さな子が苦手だからね。
でもその子の死を祈ることもできないんだ。
君は演技が上手いからね。
きっと良い兄になっちゃうよ。
君はまたピエロになるんだね。

君は間違えて生まれてきた子なんだって。
君は男の子だけど身体は違うみたい。
でも君のその服装が僕はとても好きだよ。
君のその顔が安心するよ。
君に手が僕の頭に触れると少し驚くけど
少し歪な君の手が落ち着くんだ。
僕が僕でいて良いって思えるんだ。

君のピエロは突然現れるんだ。
だから最初はピエロに気づかない。
でも話しているとたまに違和感を覚えるんだ。
それが君なのかピエロなのか僕にはわからない。
わからないままでいい気がする。
今日もずっと喋ってたらあっという間に
日が沈んだ。
君とのバイバイがいつも名残惜しい。
また明日会えたらいいのに。

君は僕の服装を否定しない。
だから僕も君の服装が素敵に見える。
僕らは周囲に比べたら個性的。
でも少し外に出れば普通。
普通はなんだか安心する。
大きな一括りの中に入れるんだ。
大きな一括りの中では僕らは透明人間。
目を凝らさないと気づかない。
なんて素晴らしいんだろう。

君は人を傷つけることを恐れる。
代わりに自分を傷つけて安堵する。
君が沢山飲んだお薬では死ねないんだって。
最近の医学はすごいや。
100円のナイフは硬い肉も
切れてしまうんだって。
君の腕を見れば分かるよ。
君は凄いね。
僕はそんな勇気さえ出なかったのに。

笑う君が好き。
そんな言葉があって
そんな言葉は嫌いだって誰かが言った。
僕は笑う君が好きなんだけどね。
嘘で塗り固められても、心からの笑顔でも。
だって自己満足だもの。
君が笑っていれば、君に傷があっても僕はその傷を見ない。
君が笑っていればピエロでも
嘘の君でも構わない。

君はかっこいい。
なんだってこなしちゃうんだ。
めんどくさいなんて言いながら
笑顔でなんでもするんだ。
僕はそんなかっこよくなれない。
でも羨ましくないよ。
だって僕は僕だし、君は君だもん。
こなし方は違うけど結果は似ているからね。

僕らは前世双子だったのかも知れない。
君を一目見た瞬間もう1人の自分を
見た様だった。
話してみると、
自分とよく似て違う生き物だった。
君は男の子で僕は不定性。
君は子供が苦手で
僕は5人以上の子供が苦手。
君は死にたがり屋で、僕は生きたがり屋。
君は創造化で僕は想像家。
不思議な2人の出会いがあったものだね。

出逢ったのはいつだけか。
もう何十年も時を富にした様に感じるけど、
まだ二年も経っていないんだね。驚いたよ。
君に内緒の僕の想いは
君にとってどんなだろう。
この小説は見ないで欲しいな。
でももし君の目に止まったのなら
知らぬふりをしてくれ。
ピエロにも内緒。本当の君にも内緒。
君だけの秘密。
僕は君が好きだよ。
もちろん君は良い友人だ。
これからも頼むよ。
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