精霊と共に異世界へ

徹恵心 アキラ

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グレース、凄腕の冒険者に会う

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「アイザックだ。
宜しく!」

「…………ライリーだ。」

二人組をヒューゴから紹介され、アップリーンへむかう。

「グレースです。
こっちは家の護衛のセバスです」

「皆さん。
お嬢様共々、宜しくお願い致します」

私と護衛、それにヒューゴ達の三人で馬車で話をしながら移動になった。

「そう言えば何で行き先、アップリーンなんだ?」

「……聞いてないぞ」

アイザックにライリーが突っ込んでくる……説明してなかったの。

「あれ?
言ってなかったけ?
ほら~ツルギだよ。
彼奴ダンジョン出て、今アップリーンいるみたいで会いに行くのさ。
アイザックは覚えているだろ?」

「彼奴か~」

「……ヒューゴ。
何かあったんだろ、それだけなら俺達もいく必要はないだろ」

「そうだなぁ~隠しても仕方ないか。
ツルギが命が狙われてる可能性があってな。
知ってしまった以上、ほっとけないだろ」

二人とも固まり、暫くしてハァと溜め息をはいていた。

普通はこれで帰るって言っても可笑しくないのに、諦めきって仕方ないなぁって顔をしていた。

……ヒューゴに振り回されているのね。


「……もう少しで戦闘になりそうです。
皆様、準備していて下さい」

セバスの一言で緊張が走る。

正面にゴブリンの姿が見える。
かなりの数だ。

「行くぜ」

馬車をセバスが止めた瞬間、ヒューゴが飛び降り、武器を出し一気に切り裂いた。

「いい準備運動になりそうだ」

「…………」

アイザックとライリーも続いて倒していく……流石ね。

私とセバスは馬車を守る為、近づく敵のみ仕留めていく。

「お嬢様!
油断めされるな。
まだかかりそうですぞ」

「そうね……けど、普段より多くない?」

かなり数を倒したのに、正面にはまだ2~30匹は見える。

対して強くないけど、面倒だわ。





「アイスショット!」

「ハッ!」

女性の声?
聞こえた途端、前にいたゴブリン達は、突如現れた二人組蹂躙されている


一人は弓で、もう一人は氷魔法で。





「助かった。
ありがとう」

ヒューゴは声をかけていた。

「気にしなくていいです」

「急いでいるのに、次から次と出てくる彼奴らが悪い」

二人ともピリピリした様子で話してくる。

「すまない、私はレイラでそっちはステラ。
アイテムはそっち持ちで構わない。
先を急がせてもらう」

「少しでも早く行きましょう」

そう言うと二人とも、その場を立ち去っていった。



「何だったんだ?
二人ともかなりの実力者だぞ」

「……嵐のようだった」

確かに鬼気迫る勢いで倒す姿は、ベテランの動きだった。

ただ、おかげですんなり進めるし、助かったわ。

「さっきの二人組はともかく、この状況は異常とみるべきだろう。
向こうに着き次第、ギルドには報告をあげておこう」

ヒューゴの意見に皆頷く。

全く、一体何が起きているの?
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