63 / 83
第五章 銀雷の夢
冬枯れ
しおりを挟む
怪物は、蝙蝠というよりは牛を思わせた。
ガランドウ迷宮に巣食う牛頭蝙蝠だった。ツバサは巨体に似合わず、背中にちんまりと生えている。
利用価値もない(肉は臭くて食えない)
魔物だったが、定期的にまびかなければ、迷宮から溢れ出て、村を襲う。
家畜や、過去には、子供が被害にあったこともあったらしい。
バルディは、ふんばって、槍を突き出した。結構な勢いで飛んできた牛頭蝙蝠の心臓を一撃で射抜く。
…
旅を初めて、ひと月が過ぎようとしていた。
エルミーの村には、銀雷の魔女の姿はなかった。
そもそも戯曲家が、芝居をつくるときに完全に創作で、エルミーの村を舞台にしただけらしい。
失意のまま、バルディは、さらに山中深く、旅をして、二コスの村を訪れた。
ここは、以前にたしかに銀雷の魔女が住んでいたらしい。ただし、もう10年以上前のことだった。
村の子供に文字を教え、病を癒し、人々から慕われていたらしいが、バルディのような若者が次々と尋ねるようになって、それがいやになって、村を出ていってしまったのだと、バルディは言われた。
それでも、さらに北に魔女はむかったとの情報をえて、さらにさらに。
バルディは北へ向かった。
その頃には路銀も底をついた。
ここは、ミテラクという。
周辺のいくつかの集落の中心らしく、100近い世帯が暮らしていた。
ここの冒険者ギルドで、バルディは、資金稼ぎのために、冒険者稼業に精を出していた。
とは、いったものの、畑を荒らす害獣退治くらいの仕事しか来ず、まったく資金はたまらない。
「ひい、ふう、みっつ。 」
3匹か。そう言って、リーダーのナフザクは、牛頭蝙蝠の舌を切り取った。
これが討伐のしるし、となる。
「よくやったな、バルディ。心の臓を一突きだ。」
ナフザクは、そういって、血まみれの舌を腰袋にさげた。
洞窟からでると、辺りは吹雪いていた。
バルディは、マントをかたく身体に巻き付けた。
今回は迷宮による討伐だ。
いつもの害獣退治よりも、実入りは大分いいだろう。
これで、ようやく、次の場所を尋ねることが出来るかもしれない。
しかし、この天候は。
春には、故郷に帰って騎士団に入らなければならない。
バルディがこの1ヶ月に学んだことは、自分が英雄譚の主役ではない、という事だった。
立ち寄った酒場のマスターは、別に秘密の情報を耳打ちしてくれたりはせず、偶然、暴漢に襲われかけたお嬢さんを助けたら、それが銀雷の魔女の弟子だったとかいう。
物語にはかならずおこるラッキーな偶然など、まったくない。
噂をたどる旅は、彼をどんどんと辺鄙へ。
それこそ、国も国境もない僻地へと彼をいざなっている。
このミテラクを旅立てば、もはや、住む人のない荒野を抜けて、その先は一年中氷に閉ざされた山々がそびえ立つだけだという。
銀雷の魔女は、いま彼らが狩りをした迷宮に半年ばかりは滞在していたらひい。
らしい、というのは、ここでは、彼女は特に何もせず、少しの買い出し以外には姿を見せることもなかったからだ。
ある日。村1番の狩人であるソロスが、彼女に「祝福」をさずけてもらうように頼むと、黙って村を出ていった、という。
いくつかの容貌的な特徴は、たしかに銀雷の魔女と似通っていたが、それがほんとうに彼女なのかは分からなかった。
もっと。ひとがいないところに行かないと。
そう呟いていたのを、きいた村人がいる。
報奨金の分前は、バルディが予想した通りの金額だった。
これで、魔女探しに旅立つことが出来る…。
いつも任務達成の祝賀会の席上で、バルディは、酒場の(田舎町によくある事だが、そこはギルドも兼ねていた)
の若おかみに食ってかかっていた。
きれいな女性である。
この村の出身者ではないらしいが、よく働く。所作もキビキビしていて、しかも新入りのバルディに対しても、笑顔を忘れない。
「春先まで暮らす家ってどういうことだ!?」
「だから、吹雪始めたら旅なんてとても無理よ。」
困った子どもをあやすように、若おかみは言った。
「もうこうなると、行商人も来ないし、狩りも採取も出来ないわ。ここに留まるしかないの。」
「わたし、は。」
バルディは叫んだ。
「年が変わるまでに、故郷に入らなければならない。軍役が、決まってるんだ!」
「旅は、無理よ。」
若おかみは、窓を開いた。凄まじい吹雪が飛び込んできて、何人かが悲鳴を上げた。
「ね?」
彼女は、急いで窓を閉めると、にっこりと笑った。
「こういう、ことよ。」
バルディは立ち上がった。
精々10日くらい。山々にわけいるのに必要な食糧や装備を買い揃えるのご目的だったため、この酒場の2階に部屋を借りている。
そこに上がると、装備をありったけ、身につけた。
「おいおい、どこに行くんだ?」
酒場を出ようとしたバルディを、パーティリーダーのナフザクが止めた。
「山は無理だぞ。自殺行為だ。」
「なら、仕方ない。故郷に帰る。」
「そっちも、おすすめできないなあ。理由はおかみさんの、言った通りだ。」
バルディは、リュックを床に落とした。
たしかに。
「吹雪が止むまでは、無理、か。」
「正直、止まないのよ、ここの吹雪は、ね。」
若おかみが言った。
「食糧の備蓄は充分にあるから、春先までゆっくりしたいきなさい。」
「しかし。軍役が!」
「軍役が嫌で旅に出たんじゃないの?」
この一言は、バルディを激昂させた。
彼は、若おかみに掴みかかった。
その瞬間、世界がぐるりと周り、彼は床に叩きつけられていた。
ごぎっ。
肩に激痛が走り、バルディは悲鳴をあげた。
「折った。のか?」
「外れただけよ。大げさな。」
ふたたび、自分の体のなかで、異音が走り、バルディはのたうち回った。
だが、外れた肩は戻っている。
痛みはひどいが、動かすことはできた。
「西域全土は大騒ぎ。」
若おかみは、言った。
「若いものは、どんどん兵隊に取られて、戦いにむかってる。ひとりくらい例外はいてもいいのよ、バルティ。」
「わたしは、貴族の嫡男なんだ!」
バルディは、叫んだ。
「わたしのところでは、もっと幼い頃から、兵士の見習に招集されている。
わたしひとりが軍役を逃げ出すことなんてありえないんだ!」
「くだらないわ、バルディ。」
若おかみは言った。
「強力な力をもつものが、千の軍隊を無双してしまうのがこの世界よ。
あなた方、一般兵のやることって知ってる?
街を焼いて、武装してない一般市民を殺したり、金目のものをうばったりするのが仕事よ。そんなものになりたいの?」
「それでも」
バルディは座り込んだまま、すすり泣いた。
「わたしだけが、逃げ出すことは出来ないんだ…どのみち…五体満足で兵役を終えられるものは、5人に1人だ。
だから、魔女の『祝福』が欲しかったんだ。」
「まったく!」
若おかみは、バンパンと手を叩いた。
「今夜はもうお開きにしましょう。
吹雪が止んだら、ふもとまでわたしが送ります。」
ガランドウ迷宮に巣食う牛頭蝙蝠だった。ツバサは巨体に似合わず、背中にちんまりと生えている。
利用価値もない(肉は臭くて食えない)
魔物だったが、定期的にまびかなければ、迷宮から溢れ出て、村を襲う。
家畜や、過去には、子供が被害にあったこともあったらしい。
バルディは、ふんばって、槍を突き出した。結構な勢いで飛んできた牛頭蝙蝠の心臓を一撃で射抜く。
…
旅を初めて、ひと月が過ぎようとしていた。
エルミーの村には、銀雷の魔女の姿はなかった。
そもそも戯曲家が、芝居をつくるときに完全に創作で、エルミーの村を舞台にしただけらしい。
失意のまま、バルディは、さらに山中深く、旅をして、二コスの村を訪れた。
ここは、以前にたしかに銀雷の魔女が住んでいたらしい。ただし、もう10年以上前のことだった。
村の子供に文字を教え、病を癒し、人々から慕われていたらしいが、バルディのような若者が次々と尋ねるようになって、それがいやになって、村を出ていってしまったのだと、バルディは言われた。
それでも、さらに北に魔女はむかったとの情報をえて、さらにさらに。
バルディは北へ向かった。
その頃には路銀も底をついた。
ここは、ミテラクという。
周辺のいくつかの集落の中心らしく、100近い世帯が暮らしていた。
ここの冒険者ギルドで、バルディは、資金稼ぎのために、冒険者稼業に精を出していた。
とは、いったものの、畑を荒らす害獣退治くらいの仕事しか来ず、まったく資金はたまらない。
「ひい、ふう、みっつ。 」
3匹か。そう言って、リーダーのナフザクは、牛頭蝙蝠の舌を切り取った。
これが討伐のしるし、となる。
「よくやったな、バルディ。心の臓を一突きだ。」
ナフザクは、そういって、血まみれの舌を腰袋にさげた。
洞窟からでると、辺りは吹雪いていた。
バルディは、マントをかたく身体に巻き付けた。
今回は迷宮による討伐だ。
いつもの害獣退治よりも、実入りは大分いいだろう。
これで、ようやく、次の場所を尋ねることが出来るかもしれない。
しかし、この天候は。
春には、故郷に帰って騎士団に入らなければならない。
バルディがこの1ヶ月に学んだことは、自分が英雄譚の主役ではない、という事だった。
立ち寄った酒場のマスターは、別に秘密の情報を耳打ちしてくれたりはせず、偶然、暴漢に襲われかけたお嬢さんを助けたら、それが銀雷の魔女の弟子だったとかいう。
物語にはかならずおこるラッキーな偶然など、まったくない。
噂をたどる旅は、彼をどんどんと辺鄙へ。
それこそ、国も国境もない僻地へと彼をいざなっている。
このミテラクを旅立てば、もはや、住む人のない荒野を抜けて、その先は一年中氷に閉ざされた山々がそびえ立つだけだという。
銀雷の魔女は、いま彼らが狩りをした迷宮に半年ばかりは滞在していたらひい。
らしい、というのは、ここでは、彼女は特に何もせず、少しの買い出し以外には姿を見せることもなかったからだ。
ある日。村1番の狩人であるソロスが、彼女に「祝福」をさずけてもらうように頼むと、黙って村を出ていった、という。
いくつかの容貌的な特徴は、たしかに銀雷の魔女と似通っていたが、それがほんとうに彼女なのかは分からなかった。
もっと。ひとがいないところに行かないと。
そう呟いていたのを、きいた村人がいる。
報奨金の分前は、バルディが予想した通りの金額だった。
これで、魔女探しに旅立つことが出来る…。
いつも任務達成の祝賀会の席上で、バルディは、酒場の(田舎町によくある事だが、そこはギルドも兼ねていた)
の若おかみに食ってかかっていた。
きれいな女性である。
この村の出身者ではないらしいが、よく働く。所作もキビキビしていて、しかも新入りのバルディに対しても、笑顔を忘れない。
「春先まで暮らす家ってどういうことだ!?」
「だから、吹雪始めたら旅なんてとても無理よ。」
困った子どもをあやすように、若おかみは言った。
「もうこうなると、行商人も来ないし、狩りも採取も出来ないわ。ここに留まるしかないの。」
「わたし、は。」
バルディは叫んだ。
「年が変わるまでに、故郷に入らなければならない。軍役が、決まってるんだ!」
「旅は、無理よ。」
若おかみは、窓を開いた。凄まじい吹雪が飛び込んできて、何人かが悲鳴を上げた。
「ね?」
彼女は、急いで窓を閉めると、にっこりと笑った。
「こういう、ことよ。」
バルディは立ち上がった。
精々10日くらい。山々にわけいるのに必要な食糧や装備を買い揃えるのご目的だったため、この酒場の2階に部屋を借りている。
そこに上がると、装備をありったけ、身につけた。
「おいおい、どこに行くんだ?」
酒場を出ようとしたバルディを、パーティリーダーのナフザクが止めた。
「山は無理だぞ。自殺行為だ。」
「なら、仕方ない。故郷に帰る。」
「そっちも、おすすめできないなあ。理由はおかみさんの、言った通りだ。」
バルディは、リュックを床に落とした。
たしかに。
「吹雪が止むまでは、無理、か。」
「正直、止まないのよ、ここの吹雪は、ね。」
若おかみが言った。
「食糧の備蓄は充分にあるから、春先までゆっくりしたいきなさい。」
「しかし。軍役が!」
「軍役が嫌で旅に出たんじゃないの?」
この一言は、バルディを激昂させた。
彼は、若おかみに掴みかかった。
その瞬間、世界がぐるりと周り、彼は床に叩きつけられていた。
ごぎっ。
肩に激痛が走り、バルディは悲鳴をあげた。
「折った。のか?」
「外れただけよ。大げさな。」
ふたたび、自分の体のなかで、異音が走り、バルディはのたうち回った。
だが、外れた肩は戻っている。
痛みはひどいが、動かすことはできた。
「西域全土は大騒ぎ。」
若おかみは、言った。
「若いものは、どんどん兵隊に取られて、戦いにむかってる。ひとりくらい例外はいてもいいのよ、バルティ。」
「わたしは、貴族の嫡男なんだ!」
バルディは、叫んだ。
「わたしのところでは、もっと幼い頃から、兵士の見習に招集されている。
わたしひとりが軍役を逃げ出すことなんてありえないんだ!」
「くだらないわ、バルディ。」
若おかみは言った。
「強力な力をもつものが、千の軍隊を無双してしまうのがこの世界よ。
あなた方、一般兵のやることって知ってる?
街を焼いて、武装してない一般市民を殺したり、金目のものをうばったりするのが仕事よ。そんなものになりたいの?」
「それでも」
バルディは座り込んだまま、すすり泣いた。
「わたしだけが、逃げ出すことは出来ないんだ…どのみち…五体満足で兵役を終えられるものは、5人に1人だ。
だから、魔女の『祝福』が欲しかったんだ。」
「まったく!」
若おかみは、バンパンと手を叩いた。
「今夜はもうお開きにしましょう。
吹雪が止んだら、ふもとまでわたしが送ります。」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる