ねこ耳探偵と愉快な仲間たち 小学生探偵の物語

三峰キタル

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22話 時を越えて

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 春の柔らかな日差しが校庭に降り注ぐ4月、みけ子たちは晴れて6年生になった。始業式の日、みけ子は猫耳フードを整えながら、教室に入った。
「おはよう、みんな!今日から私たち、6年生だよ!」
みけ子の元気な声に、クラスメイトたちが笑顔で応える。
けんたが得意げに胸を張る。「よーし、最高学年として、学校を引っ張っていくぞ!」
まりは少し不安そうに言った。「でも、来年は中学生か...ちょっと心配だな」
ユミが冷静に答える。「大丈夫よ。私たちなら乗り越えられるわ」
たけるも力強く頷いた。「そうだな。探偵団の絆は誰にも負けないぜ!」
6年生の1年間は、あっという間に過ぎていった。探偵団は相変わらず学校中の謎を解決していった。
5月、運動会での不思議な出来事を解決。赤組の応援旗が突然消えた事件は、実は風に飛ばされて校舎の屋上に引っかかっていただけだった。
7月、学校の七夕祭りで星座早見盤が盗まれた事件を解決。犯人は天文部の部長で、壊れてしまった早見盤を直そうとして借りていっただけだった。
9月の文化祭では、みけ子たちのクラスは探偵喫茶を出店。本格的な推理ゲームを企画し、大盛況となった。
10月のハロウィンパーティーでは、お化け屋敷の仕掛け人を探り当てた。実は校長先生が密かに協力していたのだ。
12月、クリスマス会での贈り物交換で起きた混乱を解決。サンタクロース役の先生が配る予定だったプレゼントが、誤って給食室に運ばれていただけだった。
そして、2月。6年生を送る会の準備中、謎の落書きが見つかる。解読してみると、それは卒業生からのメッセージだった。
「六つの星が輝く空 新しい朝を待つ蕾 鍵は君たちの手の中 開けば広がる未来図」
みけ子たちは、学業と探偵活動の両立に奮闘した。時には大変なこともあったが、仲間と協力して乗り越えていった。

そして、ついに卒業式の日がやってきた。
桜の花びらが舞う中、みけ子たちは晴れやかな表情で卒業証書を受け取った。校長先生の式辞に続いて、みけ子が卒業生代表として挨拶をした。
「6年間、本当にお世話になりました。この学校で学んだことは、私たちの人生の宝物です。特に、仲間との絆の大切さを学びました。これからも、どんな困難があっても、みんなで力を合わせて乗り越えていきたいと思います」
みけ子の言葉に、会場から大きな拍手が起こった。
式が終わり、みけ子たちは校庭に集まった。
「みんな、これからもずっと友達だよね?」まりが少し不安そうに言った。
けんたが力強く答える。「当たり前だ!俺たちは永遠の仲間だぜ」
ユミも珍しく感情を露わにして言った。「そうね。私たちの絆は、誰にも壊せないわ」
たけるも頷いて言う。「うん。これからも一緒に冒険しよう!」
みけ子は目に涙を浮かべながら、みんなを見回した。
「うん、そうだね。私たち、きっとこれからも素敵な探偵団でいられるよ」
しかし、現実は甘くなかった。
中学生になったみけ子たち。部活動や塾、習い事に追われる日々が始まった。探偵団の活動は、徐々に減っていった。
みけ子は陸上部に入り、けんたはサッカー部で活躍。まりは吹奏楽部で忙しく、ユミは塾通いに時間を取られるようになった。たけるは野球部のエースとして期待されるようになっていった。
時々集まって探偵団の活動をしようとしても、全員の予定が合わず、だんだんと疎遠になっていった。
中学3年生の秋、最後の探偵団の集まりがあった。
「みんな、これからどうする?」みけ子が尋ねた。
しばらくの沈黙の後、けんたが重い口を開いた。
「正直、もう探偵団の活動は難しいと思う。みんな、それぞれの道があるしな」
みんなが黙って頷いた。
「でも、私たちの絆は永遠よ」ユミが静かに言った。
「そうだね。いつかまた、みんなで集まろう」まりが涙ぐみながら言った。
たけるも力強く頷いた。「約束だ。絶対にまた会おう」
そして、高校生になったみけ子たち。それぞれ別の高校に進学し、新しい環境で過ごすようになった。連絡を取る機会も減り、かつての探偵団の絆は、遠い思い出になっていった。

時は流れ、みけ子たちは20歳になっていた。
ある日、みけ子はふと思い立ち、かつての仲間たちに連絡を取ることにした。
「みんな、元気? 久しぶり。成人式、一緒に行かない?」
返事を待つ間、みけ子は不安だった。もう誰も覚えていないかもしれない。でも、次々と返事が来た。
「みけ子ちゃん!懐かしい! 私も行くわ!」まりからの返事。
「了解。楽しみにしてるぜ」けんたからの返事。
「ぜひ一緒に行きましょう」ユミからの返事。
「おう、久しぶり! 絶対行くから」たけるからの返事。
みけ子は安堵のため息をついた。みんな、変わっていなかった。
そして、成人式の日。
晴れ着姿のみけ子が会場に到着すると、すでにみんなが待っていた。
「みけちゃーん!」まりが駆け寄ってきた。
「やあ、みけ。相変わらず猫耳フードか?」けんたが笑いながら言った。
「みけ子さん、お久しぶりです」ユミが丁寧に挨拶した。
「みけ! 元気だったか?」たけるが肩を叩いた。
5人が揃うと、不思議な空気が流れた。まるで、あの頃に戻ったかのような。
「みんな...本当に来てくれたんだね」みけ子は涙ぐみながら言った。
「当たり前じゃん。私たちは永遠の仲間だもん」まりが優しく答えた。
「そうだぜ。探偵団の絆は、簡単には切れないさ」けんたが力強く言った。
「私たちの思い出は、一生の宝物です」ユミが珍しく感情的に言った。
「これからも、仲良くしようぜ!」たけるが元気に言った。
みけ子は深く息を吸い、そして言った。
「うん、そうだね。私たち、たとえ離れていても心はいつも一つだもん」
5人は笑顔で顔を見合わせた。時は流れ、彼らは大人になった。でも、心の中ではあの頃の探偵団の絆がいつまでも生き続けていた。
成人式の後、5人は近くの公園のベンチに座った。夕日が街を赤く染める中、彼らは昔話に花を咲かせた。
みけ子はふと思い出したようにこう言った。
「ねえ、みんな。あの時計塔のこと覚えてる?」
みけ子が町の中心にそびえ立つ古い時計塔を指さしながら突然そう言い出した。
けんたが頷きながら答えた。
「ああ、小さい頃からあったよな」
まりが少し興奮した様子で言った。
「あ!そういえば『時計塔の影が指す先に宝の手がかり』っていう古い言い伝えがあるよね」
まりがそう言うとみけ子はゆっくりと立ち上がり、決意に満ちた表情で4人を見渡した。
「みんな、私たちで時計塔の謎を解いてみない?」
みけ子の声には、かつての探偵団のリーダーとしての自信が溢れていた。
「まだ誰も解けていない謎だよ。でも、私たちならきっと...」
けんたが立ち上がり、拳を握りしめた。
「おう!面白そうじゃないか。俺は賛成だぜ」
ユミも静かに頷いた。
「興味深いわね。私も協力するわ」
まりは少し緊張した様子だったが、笑顔で答えた。
「うん、やってみよう!きっと楽しいはず」
たけるも力強く同意した。
「よし、決まりだな。俺たちの新しい冒険の始まりだ!」
5人は顔を見合わせ、笑顔で頷いた。夕暮れの空の下、彼らの新たな挑戦が始まろうとしていた。
「よーし、みんな!時計塔の調査を始めよう。私たちの探偵団、再始動だよ!」
みけ子が元気よく言った。
そして5人は、大人になった今でも変わらぬ絆と、かつての探偵魂を胸に、新たな謎に挑むことを誓ったのだった。
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