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第二部
01. 初めてのデート
番外編ではなく、第二部としてスタートです(^_^;
毎日一話ずつ更新していきますので、また暫くの間お付き合い下さいませ(。ᵕᴗᵕ。)
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
「セヴィ、次の休日は出掛けるから、そのつもりでいてくれ」
クードが日常に戻って一月と少し経ったこの日、帰宅したクードを出迎えたセヴィは、いつも通りぴょんと飛びついて抱き上げられたところでそう言われて、きょとんと首を傾げた。
「お出掛け、ですか?」
どこへ行くのかといくら聞いてみても「町に出る」としか答えて貰えずに、セヴィはその日を迎えた。
セヴィが屋敷内の男性と話す事がクードの許容範囲内になっているとは言え、この屋敷に来て以来セヴィが屋敷の門をくぐるのは初めての事だ。
屋敷内の限られた男性たちとは違って、色々な人とすれ違ったり時には腕や肩が触れてしまう場面もありそうな町中に出るなんて大丈夫なのかしら?と思ったけれど、クードが大丈夫と言うのだから信用するしかない。
いくら何でも町中でいきなり八つ裂きなんて事はないわよね、と少しばかり心配しながら、セヴィは張り切ってメイクをしてくれているシェーラの手元を鏡越しに眺めた。
「久しぶりのお外ですから可愛くしましょうね~」と始終とても楽しそうに支度をしてくれたシェーラにお礼を言って、セヴィは大きな姿見の前でくるんと回ってみる。
柔らかな薄緑色のヘムラインワンピースは、セヴィの動きに合わせてふわりと舞ったその裾からたっぷりと重なった白のレースを覗かせている。
足元は「いつか履いて欲しかったんです!!」とシェーラから妙な熱を持って勧められた編み上げのブーツ。
結構しっかりと施されたわりにはふんわりナチュラルな仕上がりになっているメイク。
そして今日は少し風がありそうですからと編み込んでシニヨンにしてくれた上に、一筋垂らしたサイドの髪もコテで巻いてくれたものだから、何だか少し大人っぽくなったかしら?なんて思いながら、セヴィは「やっぱりシェーラさんはすごいわ」と嬉しそうに頬を染めた。
「クード様、お待たせいたしました!」
ジャジャーンと自ら効果音をつけて扉を開けてくれたシェーラにもう一度ありがとうとお礼を言って、セヴィはクードの部屋に駆け込んでいく。
セヴィの姿を見た瞬間ににぴたりと動きを止めたクードに、シェーラは内心でガッツポーズをした。
「シェーラ、これは少しやりすぎじゃないか……?」
セヴィをぎゅうっと腕の中に閉じ込めてそんな事を呟いたクードに、シェーラはんふふ~っと笑う。
「まだまだ足りないくらいですよぉ。でも初めてのデートですからっ!気合は入れましたともっ!」
えっへんと胸を張ったシェーラの言葉にクードとセヴィの耳が同時にぴくんっと揺れた。
「デート………」
「そうなる、のか……?」
「二人でお出掛けだから……そう、でしょうか?」
もじもじとクードの服をいじくっているセヴィを抱き上げて、クードはセヴィの頬にキスを落とす。
「やっぱりやめるか……こんなに可愛いセヴィを外になど出したら、要らぬ虫が寄って来そうだ」
セヴィを抱く腕にぎゅっと力を込めたクードに、セヴィは眉を下げる。
「デート、なしですか?」
「この可愛い兎が俺の番だと自慢したい気もするが……。まぁ寄って来ても叩き斬れば良いだけか?」
真剣な表情で物騒な事を呟いたクードに、セヴィはさすがに本気ではないわよね?と若干不安になる。
「斬ってはダメですよ……?それに私にはクードさましかいませんから。クードさま以外の方なんてちっとも興味ないので、大丈夫ですよ」
「セヴィ……」
途端にちゅっちゅっとリップ音を響かせ始めた二人に、シェーラも最早慣れたものでおっほん!と咳払いをすると、じとりとクードを見上げる。
「クード様、折角のメイクが崩れてしまいます」
「セヴィは化粧などしなくても可愛い」
「それは勿論ですが、それ以上に可愛くしたのですからもう少し──」
ぷんっとシェーラが頬を膨らませて抗議しようとしたその時、クードの部屋の扉がノックされてレナードが顔を出した。
「クード様、そろそろお出になられませんと。お約束の時間に遅れますよ」
「お約束………?」
セヴィがキョトンと首を傾げて、クードは少し不満そうに眉を寄せた。
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
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クードが日常に戻って一月と少し経ったこの日、帰宅したクードを出迎えたセヴィは、いつも通りぴょんと飛びついて抱き上げられたところでそう言われて、きょとんと首を傾げた。
「お出掛け、ですか?」
どこへ行くのかといくら聞いてみても「町に出る」としか答えて貰えずに、セヴィはその日を迎えた。
セヴィが屋敷内の男性と話す事がクードの許容範囲内になっているとは言え、この屋敷に来て以来セヴィが屋敷の門をくぐるのは初めての事だ。
屋敷内の限られた男性たちとは違って、色々な人とすれ違ったり時には腕や肩が触れてしまう場面もありそうな町中に出るなんて大丈夫なのかしら?と思ったけれど、クードが大丈夫と言うのだから信用するしかない。
いくら何でも町中でいきなり八つ裂きなんて事はないわよね、と少しばかり心配しながら、セヴィは張り切ってメイクをしてくれているシェーラの手元を鏡越しに眺めた。
「久しぶりのお外ですから可愛くしましょうね~」と始終とても楽しそうに支度をしてくれたシェーラにお礼を言って、セヴィは大きな姿見の前でくるんと回ってみる。
柔らかな薄緑色のヘムラインワンピースは、セヴィの動きに合わせてふわりと舞ったその裾からたっぷりと重なった白のレースを覗かせている。
足元は「いつか履いて欲しかったんです!!」とシェーラから妙な熱を持って勧められた編み上げのブーツ。
結構しっかりと施されたわりにはふんわりナチュラルな仕上がりになっているメイク。
そして今日は少し風がありそうですからと編み込んでシニヨンにしてくれた上に、一筋垂らしたサイドの髪もコテで巻いてくれたものだから、何だか少し大人っぽくなったかしら?なんて思いながら、セヴィは「やっぱりシェーラさんはすごいわ」と嬉しそうに頬を染めた。
「クード様、お待たせいたしました!」
ジャジャーンと自ら効果音をつけて扉を開けてくれたシェーラにもう一度ありがとうとお礼を言って、セヴィはクードの部屋に駆け込んでいく。
セヴィの姿を見た瞬間ににぴたりと動きを止めたクードに、シェーラは内心でガッツポーズをした。
「シェーラ、これは少しやりすぎじゃないか……?」
セヴィをぎゅうっと腕の中に閉じ込めてそんな事を呟いたクードに、シェーラはんふふ~っと笑う。
「まだまだ足りないくらいですよぉ。でも初めてのデートですからっ!気合は入れましたともっ!」
えっへんと胸を張ったシェーラの言葉にクードとセヴィの耳が同時にぴくんっと揺れた。
「デート………」
「そうなる、のか……?」
「二人でお出掛けだから……そう、でしょうか?」
もじもじとクードの服をいじくっているセヴィを抱き上げて、クードはセヴィの頬にキスを落とす。
「やっぱりやめるか……こんなに可愛いセヴィを外になど出したら、要らぬ虫が寄って来そうだ」
セヴィを抱く腕にぎゅっと力を込めたクードに、セヴィは眉を下げる。
「デート、なしですか?」
「この可愛い兎が俺の番だと自慢したい気もするが……。まぁ寄って来ても叩き斬れば良いだけか?」
真剣な表情で物騒な事を呟いたクードに、セヴィはさすがに本気ではないわよね?と若干不安になる。
「斬ってはダメですよ……?それに私にはクードさましかいませんから。クードさま以外の方なんてちっとも興味ないので、大丈夫ですよ」
「セヴィ……」
途端にちゅっちゅっとリップ音を響かせ始めた二人に、シェーラも最早慣れたものでおっほん!と咳払いをすると、じとりとクードを見上げる。
「クード様、折角のメイクが崩れてしまいます」
「セヴィは化粧などしなくても可愛い」
「それは勿論ですが、それ以上に可愛くしたのですからもう少し──」
ぷんっとシェーラが頬を膨らませて抗議しようとしたその時、クードの部屋の扉がノックされてレナードが顔を出した。
「クード様、そろそろお出になられませんと。お約束の時間に遅れますよ」
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