21 / 31
Act 5. 大好きなひと
【試練】
しおりを挟む
ここでふと思った、私は数10年後に性懲りもなく
同じ物語に再び手を染めた、と言うことか?
それは未だ「僕の彼女はアイツの親友」が
完結していないことの証しであり
10年以上の年月が過ぎてもなお
未完成となっていると考えられる。
なのに煌子は私を責めるでもなく
健気に完結を待ち望んでいるのか?
・・・何だか煌子に対して
申し訳ない自責の念でいっぱいになった。
何とか書き上げなければ…
でも、もし書き終えたとしたら
煌子は・・・
どこに行ってしまうのだろうか・・・?
そして握手会から約2週間が経過したある日、
私が推測した"煌子は未来から来た説"を
立証するかのように
試練は突然、こっこに訪れた。
こっこは平均年齢が低めの
このアイドルグループのメンバーの中では最年長
彼女は歌やダンスのみならず
ファッション関係に造詣が深く
いつかモデルの仕事をしてみたいと常々話していた、
そのチャンスが唐突に舞い降りてきた。
いつも配信をしている動画サイトの企画で
10日の間、動画視聴ポイントが高い上位3名に
あるファッションショーで
ランウェイを歩く権利を得ることが出来る
そんなイベントが開催されることが決まったのだ。
こっこはいち早く参加を決め
私たちファンに応援を依頼してきた
そう、このイベントは
私たちファンの投じる応援ポイントが
そのまま順位に反映されるのだ。
9月になりランウェイでのウォーキングを賭けた
動画配信イベントが始まった。
1日3時間、と決められている
限られた配信時間の中
劇場公演やイベントの合間を縫って
早朝5時から深夜まで何回かに時間を区切り
ほぼ1日中配信で喋り続ける企画。
そして我々ファンは応援ポイントを投じる、
そのポイントは1時間のインターバルで
フルに貯まるため
一度全て投じると回復するまで待ち
また次の配信で同じようにポイントを投げる
その繰り返し。
それだけではない、
当然ながら本人を励ますコメントもしなければ
この長丁場を一体になって乗り切れるはずがない。
もちろん、このコメント数もポイントとして加算される
一回の短い配信時間の中でやるべきことが多すぎて
これまでのようにのんびりと
トークを楽しむことは出来ないが
それでも共に戦っている一体感は
私の中でこっこがとても近い存在に感じられた。
正直、お世辞にもグループの中での序列が
上位とは言えない彼女ではあるが
何と初日から
グループのセンターや人気メンバーを差し置いて
トップを独走していた。
これは私も予想外の展開だったが
やはり地力に勝る人気メンバーたちが
少しずつ順位を上げてきて
彼女は少しずつ苦戦を強いられることになった。
一旦、4位まで順位を落としたこっこ
そのボーダーラインにおける3位争い、最大のライバルが
何と盟友である今村美月さん、
彼女はグループ内ではこっこの親友でもあり
「僕の彼女はアイツの親友」における
重要な登場人物"中邑美月"のモデル。
私が一時、彼女のほんわりとした雰囲気に
心を奪われて
ストーリーの路線を
高村コウと中邑美月との恋愛モードに切り替えた
正に、その人だった。
だが、もう私の心が揺らぐことはなかった。
同じ物語に再び手を染めた、と言うことか?
それは未だ「僕の彼女はアイツの親友」が
完結していないことの証しであり
10年以上の年月が過ぎてもなお
未完成となっていると考えられる。
なのに煌子は私を責めるでもなく
健気に完結を待ち望んでいるのか?
・・・何だか煌子に対して
申し訳ない自責の念でいっぱいになった。
何とか書き上げなければ…
でも、もし書き終えたとしたら
煌子は・・・
どこに行ってしまうのだろうか・・・?
そして握手会から約2週間が経過したある日、
私が推測した"煌子は未来から来た説"を
立証するかのように
試練は突然、こっこに訪れた。
こっこは平均年齢が低めの
このアイドルグループのメンバーの中では最年長
彼女は歌やダンスのみならず
ファッション関係に造詣が深く
いつかモデルの仕事をしてみたいと常々話していた、
そのチャンスが唐突に舞い降りてきた。
いつも配信をしている動画サイトの企画で
10日の間、動画視聴ポイントが高い上位3名に
あるファッションショーで
ランウェイを歩く権利を得ることが出来る
そんなイベントが開催されることが決まったのだ。
こっこはいち早く参加を決め
私たちファンに応援を依頼してきた
そう、このイベントは
私たちファンの投じる応援ポイントが
そのまま順位に反映されるのだ。
9月になりランウェイでのウォーキングを賭けた
動画配信イベントが始まった。
1日3時間、と決められている
限られた配信時間の中
劇場公演やイベントの合間を縫って
早朝5時から深夜まで何回かに時間を区切り
ほぼ1日中配信で喋り続ける企画。
そして我々ファンは応援ポイントを投じる、
そのポイントは1時間のインターバルで
フルに貯まるため
一度全て投じると回復するまで待ち
また次の配信で同じようにポイントを投げる
その繰り返し。
それだけではない、
当然ながら本人を励ますコメントもしなければ
この長丁場を一体になって乗り切れるはずがない。
もちろん、このコメント数もポイントとして加算される
一回の短い配信時間の中でやるべきことが多すぎて
これまでのようにのんびりと
トークを楽しむことは出来ないが
それでも共に戦っている一体感は
私の中でこっこがとても近い存在に感じられた。
正直、お世辞にもグループの中での序列が
上位とは言えない彼女ではあるが
何と初日から
グループのセンターや人気メンバーを差し置いて
トップを独走していた。
これは私も予想外の展開だったが
やはり地力に勝る人気メンバーたちが
少しずつ順位を上げてきて
彼女は少しずつ苦戦を強いられることになった。
一旦、4位まで順位を落としたこっこ
そのボーダーラインにおける3位争い、最大のライバルが
何と盟友である今村美月さん、
彼女はグループ内ではこっこの親友でもあり
「僕の彼女はアイツの親友」における
重要な登場人物"中邑美月"のモデル。
私が一時、彼女のほんわりとした雰囲気に
心を奪われて
ストーリーの路線を
高村コウと中邑美月との恋愛モードに切り替えた
正に、その人だった。
だが、もう私の心が揺らぐことはなかった。
1
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
《完結》氷の侯爵令息 あなたが子供はいらないと言ったから
ヴァンドール
恋愛
氷の侯爵令息と言われたアラン。彼は結婚相手の伯爵令嬢にとにかく冷たい態度で接する。
彼女は義姉イライザから夫が子供はいらないと言ったと聞き、衝撃を受けるが気持ちを切り替え生きていく。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる