世にも普通の物語

みつ光男

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その壱.幼少期編

【家の裏にある坂道は…】

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 どのエピソードにも書いているが
幼少期、私が暮らしていた地域は

とんでもないくらい自然に囲まれた
まるで未開の地のような田舎町でした。

更に冬場には雪で道が覆われ
春になるまで外を走る車からは

装着したチェーンの音が聞こえる。

そんな自然溢れる異空間には
およそ街中で見かけることのない
動物たちをいともたやすく発見することが可能。

 当時暮らしていた家を出るとすぐ
山側の道路へ向かう長い坂道に差し掛かる。

そこをランニングしたり
散歩するのが私の日課でもあった。

そこでは普段およそ見かけることのない
色んな生き物を目にすることがある。

ある日歩いていると目の前を派手な色の虫が
飛び跳ねるように現れ

まるで道案内をするかのように先導する

帰って図鑑で調べるとそれは
ハンミョウと言う虫で
割りと広範囲に生息していると知った。

ある時は坂道の真ん中に小さな獣のような
生き物が瀕死の状態で横たわっていた

近くで確認するとそれはコウモリだった。

恐る恐る保護したが
ほどなく命を引き取ったそのコウモリを
埋葬したのだが

図鑑で見ていた動物とこんなにも近くで関わる、
と言うことに何とも言えない胸の高鳴りを覚えた。

 そう、私は幼少期から動物が大好きで
誕生日のプレゼントは
何かしらの生物に関する図鑑が常であった。

またこの坂道を登りきったところにある
県道には大きく折れ曲がったガードレールがあった

聞けば野生の熊が自動車と衝突した際に
出来た痕跡だと言われていたし、

猪と衝突した車の話も聞いたことがある。

未知の想像を膨らませるには
幼な心にも十分に刺激的な話題でした。

今、遭遇するととても恐ろしいとしか
感じないとは思いますが…
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