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第一章:兄との日々 ついてくる差
アレンの使い魔
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・・・・・・最近、妹に何故か嫌われてしまった。妹曰く「私が好きだった人を横取りした」らしいが少しも覚えがない。
そもそも、僕は男だ。リンの片思いの人を横取りする以前に僕は女の人が好きだから、リンの彼氏候補を奪うことなんてない。よって、リンの言ってることがわからない。
それはそうと、僕は前の世界の住民だったわけだが、今のこの世界の方が充実している。元々、ファンタジー小説は大好きだったから。
この街には、一国家の重要事項を扱うギルドがあって、僕はそこの職員を務めている。そして、今日も出勤する予定だ。やりがいは結構あるし、僕の異世界ライフは結構充実している。
ギルドに到着し、席に着く。今日は珍しく依頼も客も来てないから、暇になりそうだ。
僕は自分で言うのもなんだけど、かなり強い。モンスターの強さ階級には『色』があり、『赤』くらいなら、簡単に倒せる。
しかし、上には上がいる。その証拠に今まさに、僕の横に座った人が、僕より強い人だ。
「よう、アレン。君に良い話があるんだ。」開口早々そんなことを言ったのは、僕の上司ミャユウさんだ。ミャユウさんと僕のフィジカルは同じくらいだけど、なぜ僕より上だと言うと。
「やあ、アレくん久しいね~」「ホントだ久しいね~」「・・・・・・」ミャユウさんの後ろからピョコンと三体の精霊が出てきた。
そう、ミャユウさんは精霊を味方につけてるのだ。しかも、かなり強力な。
さっきも言ったが、モンスターには強さ階級の色があり、精霊もそれに分類することができる。
階級はこんな感じである。
緑:モンスターの中で一番弱い。モンスターの全てがそう言うわけではないが、緑色の体をしたモンスターは緑のことが多い。
青:普通階級のモンスター。体が青い個体が多い。しかし、訓練した状態でないと、倒せない。一般人が遭遇したら逃げないといけない。
赤:街の危機になるので、騎士団を要請しないといけない。体が赤い個体が多い。
黒:国家の危機になる。体が黒い個体が多い。主に何千年も生きたドラゴンがこの階級にいる。
魔族:黒のモンスターから成長して、この階級になる。このモンスターが生まれたら、世界の危機になるので、世界中の勢力をかけて、潰さないといけない。
そして、ミャユウさんの精霊は三体いる。頭部がチューリップ型でクリクリした目が何個もあり、口元の尖った歯が口内の奥まで生えそろっている二対の精霊がいる。
青色の方がブル。赤色の方がレドだ。
そして、常に無口なおかっぱ頭でワンピースを着たとても大きいギョロ目の一つ目の精霊はブラクちゃんだ。この娘がこの三体の精霊の中で強く、黒色である。
そんなミャユウさんが「君に良い話がある」という。一体何のことだろう?
「僕に良い話とは、一体何のことですか?」すると、ミャユウさんは僕の耳元でとあることを囁いた。
「君、俺みたいに使い魔を作らないか?」予想外の内容に少々面食らった。
「僕が?使い魔をですか?」
「うんそう。ここだけの話でまだギルドの誰にも話したことないんだけど、実はこの街の外れにある森が発見されたんだが、その森の魔物が温厚な性格とは裏腹に、かなり黒の魔物の割合が高いんだ。魔物が温厚だから討伐対象には入っていないから、そこを見越して、気に入った魔物に愛の魔法をかけて、使い魔にするという算段だ。どう?悪くない話だろ?」
確かに、長年この世界で生きてきたけど、まだ一度も魔物を使い魔にしたことがない。この際良い機会かもしれない。 しかも信頼できる人の話だから、乗ってみて損はないだろう。
「わかりました。やってみましょう」
「よし!そうとなれば今日の昼から、例の森に行くぞ!!」
そうして、僕はこれがきっかけで自分にとって予想外の形で男にとって最高の使い魔を手に入れるのだった。
森に着いたら、ミャユウさんが「それじゃ、ここから別々行動で。しっかり強い使い魔をGETするんだぞ。」と言われたので、僕はこうして一人で森を探索している。
確かに体は小さいが、、黒の魔獣が結構な確率で居る。このまま探索を続ければ、最強の使い魔を作ることができるかもしれない。
そう期待に胸を膨らませてると、後ろからガサッと音がした。後ろを振り向いて、僕は息を呑んだ。そこには悪魔の一族であるサキュバスがいた。
悪魔:人間と敵対する種族。人間のことを惑わしたり、悪事に利用したりするので、ギルドでは積極的な討伐を推奨されている。
サキュバス:悪魔のメス。しかし、悪魔と交わることはほぼない。サキュバスは自分と特徴の異なる分身AやBを作って、数を増やしていく。悪魔よりかは危険性は低いと言われている。
悪魔である(の一部)サキュバスが現れて臨戦体制になった僕だが、転生した身からすると、この世界のサキュバスは自分がいた世界のサキュバス象とは少し違うのだ。
それは何かというと、この世界のサキュバスは性格がサバサバしている。分身して数を増やしているように、雄と交わることはない。だけど、女性としての魅力は人間の女の人より10倍くらいあるので、まさに高嶺の花である。
すると、サキュバスが口を開いた。
「お願いします。助けてください。」唐突な言葉に驚いたが、敵意がないことはサキュバスの表情を見てわかった。話を聞く価値はあるだろう。
「なに?どうしたの?」するとサキュバスは森の向こうを指さして言った。
「この奥に黒竜がいます。どうか倒してください。」
黒竜と聞いて、僕は驚いた。ギルドにとっては黒竜は早急に倒すべきであるほど、危険な魔獣であるからだ。でも、こんな小さな森に黒竜が?
怪しむ僕であったが、感覚を研ぎ澄ますと、ハッとするような禍々しい気配がサキュバスの指差した方向から漂ってきた。
そもそも、僕は男だ。リンの片思いの人を横取りする以前に僕は女の人が好きだから、リンの彼氏候補を奪うことなんてない。よって、リンの言ってることがわからない。
それはそうと、僕は前の世界の住民だったわけだが、今のこの世界の方が充実している。元々、ファンタジー小説は大好きだったから。
この街には、一国家の重要事項を扱うギルドがあって、僕はそこの職員を務めている。そして、今日も出勤する予定だ。やりがいは結構あるし、僕の異世界ライフは結構充実している。
ギルドに到着し、席に着く。今日は珍しく依頼も客も来てないから、暇になりそうだ。
僕は自分で言うのもなんだけど、かなり強い。モンスターの強さ階級には『色』があり、『赤』くらいなら、簡単に倒せる。
しかし、上には上がいる。その証拠に今まさに、僕の横に座った人が、僕より強い人だ。
「よう、アレン。君に良い話があるんだ。」開口早々そんなことを言ったのは、僕の上司ミャユウさんだ。ミャユウさんと僕のフィジカルは同じくらいだけど、なぜ僕より上だと言うと。
「やあ、アレくん久しいね~」「ホントだ久しいね~」「・・・・・・」ミャユウさんの後ろからピョコンと三体の精霊が出てきた。
そう、ミャユウさんは精霊を味方につけてるのだ。しかも、かなり強力な。
さっきも言ったが、モンスターには強さ階級の色があり、精霊もそれに分類することができる。
階級はこんな感じである。
緑:モンスターの中で一番弱い。モンスターの全てがそう言うわけではないが、緑色の体をしたモンスターは緑のことが多い。
青:普通階級のモンスター。体が青い個体が多い。しかし、訓練した状態でないと、倒せない。一般人が遭遇したら逃げないといけない。
赤:街の危機になるので、騎士団を要請しないといけない。体が赤い個体が多い。
黒:国家の危機になる。体が黒い個体が多い。主に何千年も生きたドラゴンがこの階級にいる。
魔族:黒のモンスターから成長して、この階級になる。このモンスターが生まれたら、世界の危機になるので、世界中の勢力をかけて、潰さないといけない。
そして、ミャユウさんの精霊は三体いる。頭部がチューリップ型でクリクリした目が何個もあり、口元の尖った歯が口内の奥まで生えそろっている二対の精霊がいる。
青色の方がブル。赤色の方がレドだ。
そして、常に無口なおかっぱ頭でワンピースを着たとても大きいギョロ目の一つ目の精霊はブラクちゃんだ。この娘がこの三体の精霊の中で強く、黒色である。
そんなミャユウさんが「君に良い話がある」という。一体何のことだろう?
「僕に良い話とは、一体何のことですか?」すると、ミャユウさんは僕の耳元でとあることを囁いた。
「君、俺みたいに使い魔を作らないか?」予想外の内容に少々面食らった。
「僕が?使い魔をですか?」
「うんそう。ここだけの話でまだギルドの誰にも話したことないんだけど、実はこの街の外れにある森が発見されたんだが、その森の魔物が温厚な性格とは裏腹に、かなり黒の魔物の割合が高いんだ。魔物が温厚だから討伐対象には入っていないから、そこを見越して、気に入った魔物に愛の魔法をかけて、使い魔にするという算段だ。どう?悪くない話だろ?」
確かに、長年この世界で生きてきたけど、まだ一度も魔物を使い魔にしたことがない。この際良い機会かもしれない。 しかも信頼できる人の話だから、乗ってみて損はないだろう。
「わかりました。やってみましょう」
「よし!そうとなれば今日の昼から、例の森に行くぞ!!」
そうして、僕はこれがきっかけで自分にとって予想外の形で男にとって最高の使い魔を手に入れるのだった。
森に着いたら、ミャユウさんが「それじゃ、ここから別々行動で。しっかり強い使い魔をGETするんだぞ。」と言われたので、僕はこうして一人で森を探索している。
確かに体は小さいが、、黒の魔獣が結構な確率で居る。このまま探索を続ければ、最強の使い魔を作ることができるかもしれない。
そう期待に胸を膨らませてると、後ろからガサッと音がした。後ろを振り向いて、僕は息を呑んだ。そこには悪魔の一族であるサキュバスがいた。
悪魔:人間と敵対する種族。人間のことを惑わしたり、悪事に利用したりするので、ギルドでは積極的な討伐を推奨されている。
サキュバス:悪魔のメス。しかし、悪魔と交わることはほぼない。サキュバスは自分と特徴の異なる分身AやBを作って、数を増やしていく。悪魔よりかは危険性は低いと言われている。
悪魔である(の一部)サキュバスが現れて臨戦体制になった僕だが、転生した身からすると、この世界のサキュバスは自分がいた世界のサキュバス象とは少し違うのだ。
それは何かというと、この世界のサキュバスは性格がサバサバしている。分身して数を増やしているように、雄と交わることはない。だけど、女性としての魅力は人間の女の人より10倍くらいあるので、まさに高嶺の花である。
すると、サキュバスが口を開いた。
「お願いします。助けてください。」唐突な言葉に驚いたが、敵意がないことはサキュバスの表情を見てわかった。話を聞く価値はあるだろう。
「なに?どうしたの?」するとサキュバスは森の向こうを指さして言った。
「この奥に黒竜がいます。どうか倒してください。」
黒竜と聞いて、僕は驚いた。ギルドにとっては黒竜は早急に倒すべきであるほど、危険な魔獣であるからだ。でも、こんな小さな森に黒竜が?
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