ベルズ・ナイト・カフェ

海際

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1.海辺の丘の小さな町

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 セツはベッドから起き上がると、カーテンを開けて伸びをした。
 まだ昇りきらない穏やかな朝日に数秒まどろんで、目を覚ます。
 枕元の鍵束を手に取り、一つ欠伸をした。
 乱れた栗毛にパジャマ姿のまま部屋から廊下へ出て、すぐ横の扉から外へ出ると、朝のしんとした町並みに小鳥のさえずりと軽やかな風が通る。
 セツが少し冷える空気を吸い込むと、『INN』と書かれた木の札が頭上で小さく揺れた。
 鍵束から一番凝った装飾の、ハンドベルを象った鍵を選び取り、足早に石畳の階段を降りる。
 足元の枯れ葉に足を滑らせた勢いのまま、一階の角の扉に鍵を差し込み開けると、カランとベルが鳴った。

「父さん母さん。おはよう」

 セツはカウンターに飾られた写真立てに微笑んだ。
 体格のいい父と、セツそっくりの母がこのダイナー&モーテル『ベルズ・ナイト・カフェ』の前で笑っている。
 セツはカウンターの上に置いてある手紙と、透き通ったブルーの石に視線を移し、肩を落とした。歩みを重くし、カウンターの内側に入る。
 ショーケースの中を覗くと、小さめのグラタン皿に香ばしく出来上がったコテージパイが手つかずのまま、ぽつんと一つだけ残っていた。

「……はぁ」

 セツは大きく溜息をついた。手紙の宛名の彼は、もう二週間も来ていない。
 コテージパイをケースから取り出し、カウンターに置いた。
 コンロで湯を沸かして、紅茶の茶葉をポットに入れる。お湯を注ぐと湯気と共に紅茶の香りが広がった。
 セツはカウンターに座り、スプーンでパイをすくって口に入れた。ハーブの香りが鼻を抜けて、なめらかなマッシュポテトと細かな野菜の濃い味が舌の上で合わさり丁度良くなる。

「忙しいのかな……」

 つい独り言を呟いた。
 セツは二週間前に封をした手紙を眺め、『Lさんへ』と書いた文字を指でなぞる。
 Lはこの店の現オーナーだ。元々は深夜にふらっと訪れる常連だった。
 「成人するまで夜は店に出ないように」と父に言われていたセツは、一度もLの顔を見たことがない。Lさんはどんな人なのかと父によく話をせがんだものだ。
 セツがLを特別好いていたのには訳がある。それはセツが9歳の時、母の遺したレシピを参考に初めて作ったコテージパイをLが完食してくれたからだ。売り物ではなかったのだが気に入ってくれたようで、それ以来Lは店を訪れる度にセツのコテージパイを注文して食べてくれた。

 二年前にセツの父が亡くなり経営が傾いて困っていたところ、Lからの手紙が店先に届いた。
 出資を提案してくれたのだ。
 セツは『店の権利は手放せない』と一度断ったが、『書類上はオーナーになるが店に口出しはしないし、いつでも権利を返還する』と記して今度は契約書が扉に挟んであった。
 契約書のどこを見てもセツにとって都合の良いことばかりで、『何故そんなに良くしてくれるのか』と尋ねると『君の父とは親友だったから』とLは綺麗な文字を綴っていた。
 その後の店の経営は赤字かトントン。Lがいなければ売り払うしかなかっただろう。
 セツは感謝の気持ちを伝えたいと思い、『いつでも来てください』と手紙と店の鍵を贈った。
 その後、今は営業していない深夜にLは時折訪れるようになり、手紙のやり取りをしている。

「……さてと」

 セツは紅茶を飲み干して、勢いよく立ち上がる。
 手紙とブルーの石をカウンターの端にそっと寄せた。
 窓のブラインドを開けると店内が一気に明るくなった。
 窓には、マジックペンで気軽にメモしたような筆跡の『Cookies ,Breads, Fresh Baked』等の文字や、コーヒーのイラストが朝日に透けている。
 セツは空になったグラタン皿とカップを流しで洗って、戸棚や木箱を開けた。
 いつもの白身魚とコーヒー豆、あとはなんだっけと在庫を調べる。
 紙にペンを走らせて、流れるようにレジのお釣りを確認した。

 自室に戻り支度を整えたセツはベランダへ出た。
 こげ茶のハーフパンツに、クリーム色のコーデュロイシャツ。
 履きつぶしたローファーからは成長期特有の細い足が伸びて、素肌を覗かせていた。
 店の丁度真上のスペースに位置するベランダには、セツの作った野菜やハーブが育っている。
 そこでいくつか収穫し水やりをしていると、海の方からぼうーっと汽笛が聴こえた。

「わあ……帰ってきたんだ」

 セツの目には海に停泊する大きな船が映った。王都から派遣される特別な船だ。その船が王宮へと出発したときも、セツは今と同様に感嘆の声を漏らした。
 ベランダからは港がよく見えた。
 坂道が多いのが難点だが、丘の上のこの町から見える景色は自然豊かで美しかった。
 いつもは素朴で自然な景色に、今日はゴージャスな船がひときわ目立つ存在感を放っている。


 ***


 セツは市場で魚をいくつか買った後、町の中心部へ向かっていた。
 紙で包んだ魚を小脇に抱え、いつもより人通りの多い坂道を上る。
 道端では鱗付きの尻尾を揺らすマダムと、くるりと丸まった角のマダムが世間話をしていた。

「シルヴァ家の騎士団が王宮から帰られたそうですよ」
「ええ、ええ。うちからも船が見えました。必ずこの道を通られると思って、慌てて出てきたんですよ」
「奥さんったら本当にミーハーなんですから」
「ふふ。あなただって、サンダルの模様が左右で違っていますよ」
「あら、やだ」

 セツは談笑するマダム達の横をすり抜けて、コーヒーショップの扉を開けた。
 ふんわりと香ばしいコーヒーの匂い。店内にはコーヒー豆や豆を挽くためのツールがずらりと並んでいる。

「おじさーん。おはようございまーす」
「おーう、おはようセツ。いつものかい?」
「うん。いつものブレンドでお願いします」
「はいよ」

 白い髭をたくわえ、すらっとした中年の男性が店の奥から出てきた。
 このコーヒーショップの店主だ。
 背中にある白い羽がウエスタンドアをかすめて、バサバサと震える。
 セツは『ベルズ』と書かれた紙袋を受け取って、代金を渡した。

「外賑やかだね。騎士団が帰ってきたって」
「そうみたいだなぁ。皆シルヴァ家の方々を見たいんだろう。見目麗しいからなぁ」
「新聞で肖像画を見たよ。もう少しこの辺で待てば俺も本物を見られるかな」
「出航の時、式典を見に来なかったのかい?」
「うん。うっかり寝坊しちゃって。ベランダから船が出るのを見たよ」
「そうか。私は何度か拝見してるけど近くで見たのは久しぶりだったなぁ。息子さん二人はもうすっかり大人になって……あぁ、三人目の息子さんは初めて見たよ」
「三人目? 後継ぎは二人じゃなかったっけ」
「知らないのかい? 三人目がいらっしゃったんだそうだよ。事情があって公表していなかったのを、一昨年だったかな。突然発表されたんだ」
「全然知らなかったよ……俺ってもしかして流行を追えてない……?」
「ははは。まだ15歳の若者が時代に取り残されてるってかい。あの頃は親父さんが亡くなって、セツも大変だったんだろう。人族は脆くていけないね」

 店主が困ったみたいに眉を下げて薄く笑ったのでセツも同じように笑うと、外から黄色い歓声が聴こえた。

「あ、じゃぁ俺行くよ。おじさんいつもありがと!」
「ああ。良い一日を」

 セツは店主と手を振り合って、外へ出た。

 ***

 コーヒーショップを出ると、町中の人が通路に出てきていた。
 二階の窓から顔を出している人達がハンカチを振っている。
 人々の視線の先、道の真ん中を騎士団が城へ向かっていた。
 鮮やかで淡いブルーの制服に、白銀の装飾を身にまとった騎士達は背筋を伸ばして規律正しく歩みを進めている。
 その厳格そうな動きとは裏腹に、表情は皆穏やかに微笑んで、町人達に視線を送っている。
 セツは人混みに流されつつ、背伸びをした。

「うわ……かっこいいな」

 この町『アクアマリンヒルズ』を統治するシルヴァ家の騎士団は皆の憧れの職だ。
 文武両道、ひと握りのエリートのみ入団することができる。
 エリートと言っても家柄は関係なく、完全実力主義の開かれた集団らしい。全てはシルヴァ家の意向だ。

「あれ、うちの息子よ」
「あらやだ、たくましくなったわねぇ」

 こげ茶のふさふさの尻尾を持つ奥様の指差した方には、同じ尻尾を持つムキムキの騎士がいた。尻尾がぴょこっと跳ねた。
 セツは騎士団を近くで見ようとする人達に押されるまま、人混みの最前列まで流されていた。
 ひときわ大きい「わあっ」という歓声に顔を上げると、白馬に乗った男性二人が手を振ってこちらに向かってきている。
 長いブロンドヘアをきっちりと束ねた男性と、無造作に下ろしている男性だ。
 二人共、エルフ族特有の尖った耳を持っている。

「シルヴァ家のご子息よ! 素敵ね……」
「彫刻かしら?」
「こんなに近くで見られたの初めて!」

 色めき立つ若い女性達に挟まれていたセツは、心の中で同意した。
 白馬に乗って手を振る彼らは、この世のものとは思えないほどの美貌だった。
 人族と獣人、他にも多様な種族が存在するこの世界でエルフ族は特別だった。
 知恵も肉体も、どの種族より優れていると聞く。
 それゆえ本来エルフ族は他を寄せ付けない程に気位が高いそうだが、シルヴァ家は違った。
 今まさに彼らがそうしているように民に近く寄り添い、代々町を守り続けている。
 人格者である彼らがこの町を統治していることを、この町の誰もが誇らしく思っているだろう。
 セツが彼らの気高さと美しさに呆気に取られていると、遠くに手を振っていたウェーブヘアのご子息と目が合った。
 彼はにこりと笑って投げキスを飛ばした。

「へ……?」
「きゃああ! 私に投げキスを……!」

 セツの隣にいた長いたれ耳の女性が顔を真っ赤に染めてセツにふらりともたれかかった。
 周りの女性達も騒ぎ出す。

「あ……いい……」
「一瞬で肌がつやつやになった気がする」

 女性達が華やいで口々に声を上げている中、サービス精神旺盛な美形達が微笑んだまま通り過ぎようとしている。
 セツはふと、その少し後方の離れた位置で彼らと同じように白馬に乗った男性に気がついた。
 彼は真っ黒な甲冑に身を包んでいた。
 騎士団の爽やかな印象とは真逆の重々しい雰囲気を漂わせ、こちらに顔を向けている。

「あれは……」
「ひっ……レン様がこちらを見てるわ」
「あ、あの噂の三番目の?」
「強いけれど、酷く冷徹な方だと聞いたわ」
「魔物に呪われて、甲冑の下は醜くただれているって……」
「わ……私達がご兄弟の美しさに騒ぎすぎたから怒ってるのでは……?」 

 甲冑の男はじっとこちらを凝視し続けているように見える。
 甲冑の男の視線に女性達が威圧されて、セツの後ろに隠れた。

「えっあっ、ちょっと……」

 セツは押し出される形になって、道にはみ出した。
 すると次の瞬間、騎士団の進行方向から全速力で走ってきた子供がセツの身体と衝突した。

「わっ!」
「あっ……!」

 セツは少年を守るように抱え、一緒に転んだ。
 黄金色のぴんと立った耳の少年はセツにぶつかった拍子に、抱えていた鞄の中身をばらまいてしまった。

「いたた……だ、大丈夫……?」
「う、うん……」

 セツと少年の周辺にいた騎士達は号令により、歩みを止めた。
 少年はすぐに立ち上がると、持ち物を急いでかき集めて鞄に詰めている。
 何人かの騎士が坂道を転がった持ち物を拾い上げて少年に届けてくれた。
 セツも騎士達に何度も頭を下げながら、拾った教科書やペンを少年に手渡す。
 茶色の包みが落ちているのを見つけて駆け足で近寄り、顔を上げると黒い甲冑の男がいた。
 白馬の上から見下ろす甲冑は近くで見てみると少しも隙間がなく、どこから見えているのかと不気味さを感じさせた。

「あ……申し訳ございません」
「……」

 セツが目を逸らし、転がっている包みを拾おうとすると白馬がその包みを踏みつけた。

「え……」
「……」

 セツが顔を上げると、男は何も言わず騎士団の列を無視して、馬を走らせ去って行った。
 ぺしゃんこになった包みが道端に残った。
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