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三日月のイヤリング
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忘れ物のイヤリングを身につけた。
女物のそれを右耳につけた私はキャッキャとふざけて遊ぶ。
人のものを使って、それもお店のお客さんの忘れ物をつけて遊ぶなんてありえないと思っていたが、最初にそれを提案してきたマスターが笑っているので私も楽しくなってきたのだ。
普段は感じない重みを感じつつ、私は当たり前のように仕事をして、時々お客さんに絡まれては、今彼氏いないよ、ホ別で5万、などと男らしい声で返す。
するとまたまた笑いが巻き起こる。
なかなかいい遊びをさせてもらっていると思った。
耳元で月がキラリと光る。
仕事を終え、そろそろ飽きてきた私はそれをゴミ箱に捨てることにした。
ちょっと飲みに出て忘れて帰るようなものだ、きっと大切なものではないだろう。
三日月は新月になったかのように、ゴミ箱という宇宙で隠れてしまった。
さぁ締め作業も終わったから帰ろう。
そんな時あの女が現れた。
「イヤリングの忘れ物がありませんでしたか?」
私はドキッとしたが表情には出さずに、「うーん、ウチでは見ていないですね。」と自然に返した。
とても残念そうな顔をして、「わかりました、ありがとうございます。他を探して来ます。」そう言って彼女はドアを開けた。
もうあのイヤリングが彼女の元にたどり着くことはないだろう、と思うと少しおかしく思った。
満月の裏側の私は、暗闇の中で彷徨っていた。
女物のそれを右耳につけた私はキャッキャとふざけて遊ぶ。
人のものを使って、それもお店のお客さんの忘れ物をつけて遊ぶなんてありえないと思っていたが、最初にそれを提案してきたマスターが笑っているので私も楽しくなってきたのだ。
普段は感じない重みを感じつつ、私は当たり前のように仕事をして、時々お客さんに絡まれては、今彼氏いないよ、ホ別で5万、などと男らしい声で返す。
するとまたまた笑いが巻き起こる。
なかなかいい遊びをさせてもらっていると思った。
耳元で月がキラリと光る。
仕事を終え、そろそろ飽きてきた私はそれをゴミ箱に捨てることにした。
ちょっと飲みに出て忘れて帰るようなものだ、きっと大切なものではないだろう。
三日月は新月になったかのように、ゴミ箱という宇宙で隠れてしまった。
さぁ締め作業も終わったから帰ろう。
そんな時あの女が現れた。
「イヤリングの忘れ物がありませんでしたか?」
私はドキッとしたが表情には出さずに、「うーん、ウチでは見ていないですね。」と自然に返した。
とても残念そうな顔をして、「わかりました、ありがとうございます。他を探して来ます。」そう言って彼女はドアを開けた。
もうあのイヤリングが彼女の元にたどり着くことはないだろう、と思うと少しおかしく思った。
満月の裏側の私は、暗闇の中で彷徨っていた。
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