退屈令嬢のフィクサーな日々

ユウキ

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アイザックルート失敗①

 すっかり肩を落としたクレアは、ムクれた様に口を突き出した。

 それでもそのままローランドが婚約者といる食堂で食事する気になれず、サンドイッチなどの持ち出せるメニューを注文して中庭のベンチに腰掛けた。



(ローランドは二番目の推しだったのにぃ……どこを間違えたのかしら…選択肢はあっていたはずだけど、あれかな
 ○わかったわ! ○もちろん ○しょうがないな
 これが1つ目じゃなくて2つ目の選択肢だった?
 いや……そんなはずは…てかどれほど違うって言うのよ!繊細かっ!てか繊細キャラだったわっっローランド!)


 1人イライラとしながら、やけ食いのようにサンドイッチをがっついていると、栗毛のカールした髪を長めに整えた、垂れ目が優し気な印象を与えるチャラ男風の商会の息子、アイザックがヒョコッと覗き込んできた。


「やぁ、クレア嬢1週間ぶりくらいだね。今日は1人なんだ、珍しいね?」
「アイザック!びっくりさせないでよー。うん、ちょっとみんな色々忙しいみたいで…」
「そうなんだ?科も違うし、頻繁には行けないよね。忙しいんじゃ仕方ないんじゃない?」


 クレアはそうじゃないと思ったが、曖昧に微笑んでおいた。


「そっか。あ、じゃぁ俺この後、授業の準備があるからこれで。また何かあったら声かけてよ。じゃーねー」


 バイバーイと軽く手を振るアイザックに、パッと手を離されたような寂しさを感じたが、科の違うクレアには引き留める理由もない。
 口をひき結んで手を振り返して、軽やかに去る背を見送る事しかできなかったのだった。
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