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美人な妹と私
フレディとの対面
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妹とフレディを会わせたのもすぐの事で、図書室で本を読み漁る私の元で、妹は自身の勉強をしていた時の事だった。
「やぁアマンダ嬢。そちらが噂の妹君?」
妹に質問されて、肩を寄せ合って教えていたところ中断して顔を上げれば、すっかり気心の知れた1学年上の先輩は、爽やかな微笑みを携えて立っていた。
念のためと立ち上がり、釣られて立った妹の横に立つと、声を抑えながらも紹介をした。
「あぁ、フレディ先輩。そうです。
こちらが私の自慢の妹、アデラインです。
どうです、心の美しさが滲み出るような可愛さでしょ?フレディ先輩も少しは浄化されたんじゃないですか?」
「浄化って……初めまして。フレディ・シューコットです。お姉さんとは図書室での勉強仲間だよ。事あるごとに自慢された、妹さんに会えて光栄です」
握手を求めてサッと手を出されると、妹はその手を見つめて、私に目を向けてくる。
その仕草に目を細めながらも、視線だけで頷けば、恐る恐る握手を交わしたのだった。
こうやって初対面を過ぎれば、何かと図書室に入り浸る3人も直ぐに仲良くなっていった。
ある日フレディは、仲良く肩を寄せ合う姉妹の向かいに座りながら聞いた。
「アデライン嬢は、もうどなたか決まったお相手がいるの?」
「?いいえ?」
「そうなの?家は君が継ぐと聞いたので、もう決まっているかと」
視線を彷徨わせた妹の背を優しく撫でてると、私は徐に口を開いた。
「妹には夢が有りまして。家を継ぐことは……なんとも言えない状況ですね」
「……養子を?」
「それをどうするかは、父の判断に任せます」
「そうか、不躾なことを聞いてすまなかった」
気まずい空気を払拭するように、明るい調子でフレディが謝る。それからはいつも通りに時間を過ごして夕暮れ前にはそれぞれの帰路についた。
「やぁアマンダ嬢。そちらが噂の妹君?」
妹に質問されて、肩を寄せ合って教えていたところ中断して顔を上げれば、すっかり気心の知れた1学年上の先輩は、爽やかな微笑みを携えて立っていた。
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「あぁ、フレディ先輩。そうです。
こちらが私の自慢の妹、アデラインです。
どうです、心の美しさが滲み出るような可愛さでしょ?フレディ先輩も少しは浄化されたんじゃないですか?」
「浄化って……初めまして。フレディ・シューコットです。お姉さんとは図書室での勉強仲間だよ。事あるごとに自慢された、妹さんに会えて光栄です」
握手を求めてサッと手を出されると、妹はその手を見つめて、私に目を向けてくる。
その仕草に目を細めながらも、視線だけで頷けば、恐る恐る握手を交わしたのだった。
こうやって初対面を過ぎれば、何かと図書室に入り浸る3人も直ぐに仲良くなっていった。
ある日フレディは、仲良く肩を寄せ合う姉妹の向かいに座りながら聞いた。
「アデライン嬢は、もうどなたか決まったお相手がいるの?」
「?いいえ?」
「そうなの?家は君が継ぐと聞いたので、もう決まっているかと」
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「妹には夢が有りまして。家を継ぐことは……なんとも言えない状況ですね」
「……養子を?」
「それをどうするかは、父の判断に任せます」
「そうか、不躾なことを聞いてすまなかった」
気まずい空気を払拭するように、明るい調子でフレディが謝る。それからはいつも通りに時間を過ごして夕暮れ前にはそれぞれの帰路についた。
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