婚約破棄されてイラッときたから、目についた男に婚約申し込んだら、幼馴染だった件

ユウキ

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好きな人作戦ですわっ

そもそも今まで受けてきた淑女教育を始めとする教育って、不快さを与えず万人から好かれるためのものであって、嫌われるためのものではない。

つまり嫌われ方がわからない。


え?詰んでない?私。


経緯はどうあれ私から申し込んだもので、お父様が承諾してしまって覆しようがない。


「わ、私、王都以外はちょっと……辺境の水が合わないかと」

「今や第二の王都と名高い辺境領なのだが……もっと発展させてほしいと言うことか?」

「いえいえいえ、それ以上は」


既に移住者が多くて、陛下も気にされているはず。
あまりやりすぎると、独立を目論んでいるとか変に思われて敵視されかねないからね?!


「水……。清廉な水を運ばせれば」

「結構ですわ。というかそういう事じゃ」

「俺が辺境伯を継がずに、王都に腰を据えれば」

「ちっっっがーーーう!なんで辺境伯家から後継をなくしちゃうのよー!!空気読みなさいよー!!分かるでしょ?!!オーウェン様に嫁ぎたくないって言ってるのーーーー!!」



あまりの話の通じなさに、思わず立ち上がって本音をぶちまけてしまった。ハッと口を押さえた時には既に遅く、目の前に座る男は、愕然とした面持ちで立ち上がった私を見つめていた。


ど……どうしよう。でもそれは紛れもない本心で。


オロオロしていると、ややあってオーウェンが口を開いた。



「お………………俺に嫁ぎたく…………ない。そ、それじゃ誰に………………まさか他に好きなやつが………………?」




カクカクとした変な動きで、そう言ったオーウェンの言葉尻に乗ろうかと、目を伏せて眉を下げ、申し訳なさそうな顔を作ってモジモジしてみると、息を飲んだ音がした。


「……誰、なんだ」


ここへ来てやっと狼狽えた姿を見せたオーウェンに、内心ニヤリとほくそ笑む。



「それは───」



って、誰の名を出せば良いかしら?
仲のいい男性………………?居ないわよね。私。
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