1 / 2
いつもの通学路
しおりを挟む
高校2年になって約3ヶ月。すっかり街の中の木々の緑は深くなり、縁石の脇から紫陽花の花が咲いている。
そんな中、僕はいつものように学校からの帰り道を歩いていた。
まだ梅雨明けまでには数週間かかりそうで、今日は幸い朝から天気予報は雨ではなかったが、空は曇り空で今にも雨が降り出しそうな色だった。
今日は傘持ってきてないな…
もし雨降ったらどうしようかな…
雲の隙間から晴れないかなとか考えながらゆっくりと歩き、ぼんやりと空を見上げていたので、僕は足元にいた存在に声が聞こえるまで気づかなかった。
声がした方へ目を向けると灰色のコンクリートの歩道の上に、コンクリートの色よりももっと濃い色の黒猫が、僕より1、2歩離れたところから僕を見上げていた。
僕は目の前に現れた存在に驚き、まるで自分自身が猫になったかのように、その黒猫を見つめたまま咄嗟に数歩後退りその場にしゃがみ込んだ。
その間もその黒猫は僕から目を離すことはなかった。
そして、しばらく目があったまま静かな無言の微妙な間があった。
その微妙な沈黙がもどかしくて、僕が一歩だけ前に足を踏み出そうと、足を動かした瞬間、黒猫は勢い良く走り出して近くの民家の塀を飛び越えて見えなくなってしまった。
何だったんだろうと思いながらも、特に深く考える事も無くその日は眠りに着いた。
だがしかし、僕はその日から何度も同じ猫を見ることになるのであった。
そんな中、僕はいつものように学校からの帰り道を歩いていた。
まだ梅雨明けまでには数週間かかりそうで、今日は幸い朝から天気予報は雨ではなかったが、空は曇り空で今にも雨が降り出しそうな色だった。
今日は傘持ってきてないな…
もし雨降ったらどうしようかな…
雲の隙間から晴れないかなとか考えながらゆっくりと歩き、ぼんやりと空を見上げていたので、僕は足元にいた存在に声が聞こえるまで気づかなかった。
声がした方へ目を向けると灰色のコンクリートの歩道の上に、コンクリートの色よりももっと濃い色の黒猫が、僕より1、2歩離れたところから僕を見上げていた。
僕は目の前に現れた存在に驚き、まるで自分自身が猫になったかのように、その黒猫を見つめたまま咄嗟に数歩後退りその場にしゃがみ込んだ。
その間もその黒猫は僕から目を離すことはなかった。
そして、しばらく目があったまま静かな無言の微妙な間があった。
その微妙な沈黙がもどかしくて、僕が一歩だけ前に足を踏み出そうと、足を動かした瞬間、黒猫は勢い良く走り出して近くの民家の塀を飛び越えて見えなくなってしまった。
何だったんだろうと思いながらも、特に深く考える事も無くその日は眠りに着いた。
だがしかし、僕はその日から何度も同じ猫を見ることになるのであった。
0
あなたにおすすめの小説
蝋燭
悠十
恋愛
教会の鐘が鳴る。
それは、祝福の鐘だ。
今日、世界を救った勇者と、この国の姫が結婚したのだ。
カレンは幸せそうな二人を見て、悲し気に目を伏せた。
彼女は勇者の恋人だった。
あの日、勇者が記憶を失うまでは……
【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
姉の引き立て役の私は
ぴぴみ
恋愛
アリアには完璧な姉がいる。姉は美人で頭も良くてみんなに好かれてる。
「どうしたら、お姉様のようになれるの?」
「ならなくていいのよ。あなたは、そのままでいいの」
姉は優しい。でもあるとき気づいて─
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる