【完】悪役令嬢の復讐(改)全6話

325号室の住人

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  第3段階

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ガタリッ

僕達が来たのとは別側の扉から、開閉音がする。

既に香も焚きしめ、照明も落として薄暗くなっている。

金髪碧眼の、まぁ美形かなという王子は瞳をギラつかせ、全裸でモノをおっ勃てているというのに自然な歩き方をして、あっという間にベッドに近付いてきた。

「そうか。今日はある意味初夜だものな。ムードを重んじたという訳か。
お前も夜着など着て…私はついいつもと同じように、来てしまったと言うのに。」

「………………」

僕は言葉で答えることはしない。

けれど、いよいよこの時が来たという緊張感から僕は少し発汗し、準備のため左肩に塗った香油が匂いを発し、室内に焚きしめた香と相まって甘ったるい香りとなった。

王子はベッドの上を四つん這いになって進んでくる。


けれど…あれ? 王族なのに欲に溺れても瞳が光らない。


やはりこの王子は………………



そしてあっという間に僕を組み敷いた。

「ひゃんっ」

思わず声が漏れてしまい、僕は両手で口元を覆った。

「ん?どうした? 今日は随分大人しいじゃないか。
脱がしてやろう。」

王子が僕の夜着の胸の前に結ばれた3つのリボンを解き始め、逆の手は僕の足をゆっくりと這う。

王子の鼻息が荒くて、恐怖を覚える。



しかし侍女服の方々は、王子がこちらへ近付くのと同時に間合いを詰めていた。

1人はエプロンから取り出した注射器を王子の尻の頂に突き立てた。

「あぅっ」

王子は背を反らせ、僕の上から右へ転がった。



僕は協力者によって左から腕を引かれ、ベッドから下ろされる。



王子は口の中へ紫色の液体を流し込まれ、尻からはペン程の長さのカプセルを挿入される。

「うっ」

腹の上には魔植物の触手が放たれる。

「あぁっ」

魔植物は見る間に分裂を始め、あっという間に王子の腹は魔植物の深緑に染まる。

数百、数千、数万に分裂した魔植物は、いよいよ活動を始める。

ヌチャヌチャとした粘液を漏らしながら移動するソレは、王子の全身へと広がって行く。

「うっ…ぁあっ………いやだ……私は…………わたっ………ぁあんっ……ぃやんっ……ぁあっ…………」



僕は、慣れ親しんだ同僚の大きな手に支えられるようにして、窓辺へ移動させられる。
新鮮な空気で胸の中を洗うように何度か深呼吸をした。



「ァあああああーーーーーっ……」

いよいよ、魔植物が王子の胎内に侵入したようだ。






魔植物の侵入から暫くして……王子は静かになった。

騒ぎ過ぎて喉を壊したのだ。

王子は後孔から高い音のする鈴を3つ突き出しているのを、自分の膝を抱えるようにして眺めている。

王子の膝の間から見えている腹は、内側からの動きに合わせて蠢いている。

王子は喉がダメになっても、スカスカした囁き声で訴え続ける。
それでも、周りが静かなのでよく聞こえる。


「はあっ……ぁあっ……出ろ……出て行け…………私から…………ぁあああああっ…………」

王子は背を反らせ、そのまま半回転して膝を抱えたままで俯せになった。


そして、王子は腰を振り始める。

リリリ………リリンッ

後孔から鈴の音がする。

「ぃやだ。私は………ぁあっ………私は………雌にはなりたくない…………いやだぁああっ」

首を仰け反らせた直後、パタリと王子は意識を手放した。






「フフフフフ………出来上がったようだね。」

ふと、僕達の居る窓の外から声がした。

入って来た男は金髪碧眼の美しい男だった。



男はスタスタとベッドへ向かう。

向かいながら服を脱ぎ捨てれば、美しい肉体にそそり勃たせるモノさえ、王者を感じさせる。

そして男はベッドへ上がり、意識のない王子の顎を掴むと、濃厚なキスをしている。

唇が離れた瞬間、男がこちらを見る。

碧眼の中に金が煌めく。
そう。この方は王太子。真の王者だ。



「素晴らしいプレゼントをありがとう♪ フィッテ。」

ものすごい笑顔の王者からその言葉を受け取ったのは、僕の隣にいる、僕をあのベッドから助け出してくれた大きな手を持つ最愛の人だった。

見上げれば、彼…フィッテは僕を愛しそうに見詰め返した。


     
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