真面目に生きたいのにジョブ遊び人って…ホンマもんの遊び人やん!

3匹の子猫

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第75話 おかえり、アラン

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今度は俺が、これまでの経緯を説明することになった。


『アーガイア鉱山へ着いたら、相部屋の監獄へ入れられました。そこにいたのは、とんでもなく凄い少年でした。

彼は、ちょうど1ヶ月ほどで脱獄をする計画を立てていましたので、それに乗らせてもらうことになりました。

1ヶ月後に実際に行った、彼の脱獄の計画は完璧だったため、無事に脱獄に成功し、外に出ることが出来ました。』


『待て!アーガイア鉱山といえば、脱出不可能…一度入れられれば抜けることは絶対に不可能と言われている場所だぞ!?

それをそんな簡単に一言で。。』


今まで黙ったままだったレオナルドが待ったをかける。それだけ凄い場所だったのだろう…


『俺だけだったら、かなり苦労してたかもしれないですね…本当に彼が凄かったんです!』

『そうか…』
全く納得出来てはいなさそうな様子だが、納得出来る話を聞くのは諦めたらしい…


『無事に脱獄したのはいいけど、ボロボロの服以外の持ち物は何もない状況だったので、

俺は、少し鉱山から離れた森の中で逃亡のためのお金を稼いでました。


すると、近くで女性の悲鳴が聞こえたので向かうと、強姦の男4人に襲われている村娘の姿でした。勿論助けたのですが、実はその女性はヘレンさんといい、勇者ジョブを持った高レベルの方だったのです。』


『待て!何故高レベルの勇者ジョブの持ち主が、強姦ごときに悲鳴を上げる?』

再びレオナルドが突っ込むが、事実だからどうしようもない。


『突然だったので、つい声を出しちゃったみたいです。

で、本来は自力で当然どうにでもなったのですが、助けようとしたお礼に夕食をご馳走になるのと、一晩泊めて貰うことになったんです。』


『出会ったその日にそんなことふしだらですわ…!』
マリアが勘違い発言をしたことでその場が騒然となる。

『あなたがそれを言う?マリア王女も出会って2日目だったじゃない?』

『アクティー!それは皆に言っては駄目な話ですわ…』

『もう今さらよ?マリア王女と私がアランと関係があるのは皆知ってるわ!』


『何!?それは本当の話か!?
アラン…お前怖いもの知らず過ぎだろ!!』

『アラン…あなたは何てことを…
あろうことか王女様相手に何てことを。。』

父と母が、マリア王女に俺が手を出してることを知り、驚き、狼狽えている。


『あっ!お父様もお母様もいるのを忘れてたわ…
アラン、ごめんなさい!!』


『アクティー…爆弾発言し過ぎだ!どうすんだよこれ?』


未だに父と母は、震えながら何かぶつぶつ言っては、ごめんなさいごめんなさいと何かに謝り続けている。


『本当にごめんなさい!うかつだったわ…

でも、お父様とお母様には、私が後でゆっくり説明をして納得してもらうから安心して。アラン、話を続けていいわよ。』


『どんな説明をするか、不安しかないんだが…

まあ、言っててもしょうがないし、話を続けるよ。』


父と母は、全く回復の気配が見られないが、話が進まないので放置するしかない。


『勿論ヘレンさんと俺はそんなことしてない!

ヘレンさんの家には、捨て子だったヘレンさんを拾い育ててくれた母親であるアルマさんがいました。


このことで、俺は王都でクーデターが起こったことを知り、ラトルにクーデターを逃れた王族がいると知ったんです。

それで、急ぎこちらへ向かいたいが、乗り合い馬車も王都方面は危険ということで出てませんでした。

そこでヘレンさんが教えてくれた王都方面への近道がアレフザック街道でした。』


『アレフザック街道だと!?あそこは、適正レベル40以上のパーティーで挑む場所だぞ!!

アランもそれなりに戦えるのは知ってるが、あそこを1人で抜けるのは実力不足ではないか?』

またまたレオナルドの突っ込みが飛んでくる。あそこのことを知っていれば当然の疑問だ。


『それは、俺には頼もしい仲間がいるんです。ほら、ましろ!レオナルドさんたちに挨拶しなさい。』

『私はましろにゃ!よろしく頼むにゃ。』
ましろが服から顔だけ出して挨拶をする。


『ネズミが喋っただと!?』

『はい!こう見えて、500年以上生きてる凄い子なんです。強さも、アレフザック街道のモンスターを一撃で瞬殺出来るレベルです。』

『それも俄に信じられないが、現にここに生きて抜けてきた事実がある。一応信じよう。』


『それに、俺は1人ではありませんでした。

先ほど話したアルマさんは、魔石病と呼ばれる病気にかかっており、ヘレンさんは、その治療薬になるアレフザック街道の側の岩山に住むエリクサラマンダーの尻尾を求めて、そちらに向かうということで、途中まで一緒に来てくれることになったんです。』


『魔石病…アルマ…まさか、「大魔導師アルマ」のことか?』

『それは俺も知りません。でも、冒険者ギルドマスターのジークハルトさんと昔パーティーを組んでたようです。』

『やはりそうか!懐かしいな。』


『レオナルドさん、突っ込みが多すぎて話が進まないです。もう少し抑えて下さい!』

マリンがとうとう諌めた。

『そうか…あまりに話の中に流せない話が多いものでついな…すまなかった。』


『それで、ヘレンさんと一緒に街道を進んだんですけど、2日目の昼過ぎにその岩山の側まで到着したんです。


そこで、俺はヘレンさんを手伝いエリクサラマンダーの尻尾をとることにしたんです。俺のジョブのスキルなら可能かと思いまして…

結果、エリクサラマンダーの尻尾は手に入ったんですが、逃走に失敗して、何度も死にかけたんですが、ギリギリのところで生き残り、

その結果その尻尾を頂いたエリクサラマンダーの稀少種の子をテイムして、仲間にしました。』


『待て待て!これはさすがに突っ込んでいいよな?

エリクサラマンダーといえば、「神の使い」と言われるほど神聖な生き物なんだぞ?その稀少種なんて、どんだけとんでもない存在だと思ってるんだ?

それをテイムした?冗談でも笑えないぞ?』


『冗談ではないですよ!実際に見てもらった方が早そうそうですね?

エリー!俺のところまで来てくれ!!』

大声で呼ぶと、エリーはあっという間に部屋に入ってくる。


『この子が、新しい仲間のエリーです!』

『私は主に仕えることになったエリーです。主の仲間の皆様お見知りおきを。』

部屋の全員が、エリーの醸し出す女王の雰囲気に飲まれて、声すら出せなくなっていた。


しばらく沈黙が続いたが、丁寧な言葉と大人しいエリーの様子に、ようやく場の緊張が溶け始める。


『アランは、相変わらず変わらないな!?

チューケイブで崖から落とされた絶望的な状況から自力で戻ってきたと思ったら、ましろ殿というとんでもない存在を仲間に加えており、

今回もアーガイア鉱山に入れられたのに自力で戻るだけでなく、エリー殿のようなとんでもない存在を味方に付けて戻ってくる。

出会ったときからそうだが、戦闘の強さとは少し違う強さを持った凄い男だ!

今回もよく無事で帰って来てくれた!!』

『エリスさん…ありがとうございます。無事戻って来れました。』


『ホントにたいした野郎だ!お前を部下にするように嬢さんに推した俺の目も間違いじゃなかったようだ!!よく帰って来たな!おかえり!!』

『イアンさん!ありがとうございます。帰ってきました!』


『アラン!私はあなたの凄さは知ってたわ。必ず無事で帰ってくると信じていたわ!!でも、さすがね?私の予想を遥かに越えた形で帰ってくるんだもの!おかえりなさい!!愛してるわ!』

そう言い、そのままキスをしてくる…

『アクティーも相変わらずだね!?いきなり過ぎていつも驚かされっぱなしだよ。ただいま!』


『私は、悔しいですけどアランの力をまだまだ理解しきれてなかったようですわ。驚かされてばかりですわ…
でも、さすが私が愛した殿方ですわ!益々愛しいですわ…』

マリアも、キスをしてくる。

『マリア王女も相変わらずですね?でもお互いに無事で良かった!ただいま戻りました。』


『相変わらずアランがいると、騒がしくなるわね?ここに来てからほとんどみんな笑顔なんてなかったんだから…おかえりなさいアラン。』

『ナディアさん。ただいま戻りました。』


『おかえり、アラン!みんないっぱい心配したんだからね!!』

『マリンさん、ご心配お掛けしました。何とか戻れました。』


『本当に君は何者なんだ!?いつも予想出来る範囲の遥か先の結果を出してくる。

正直に話す。俺は、アランの国家転覆罪の話を聞いたとき、最初の頃に懸念していたことが、現実になったのかと考えてしまった。

俺は君の過去のことを可能な限り調べた。その上で、君は白だと判断し、信用していたつもりだったのだが、すまなかった。


今度のこと、君は何も罪はない。遥か昔の王国の闇の歴史の罪を君に押し付けているだけだ!』

『レオナルドさん…ありがとうございます。分かってくれてる人がいてくれるだけで俺は幸せです。』


『アラン!急に連れていかれて本当にビックリしたんだからな…

会いたかった!
会いたかった…戻ってくれて良かったよー!
うぇーん…』

ハリーが、泣きながら甘え抱きついてくる。

『ハリー心配かけてすまなかった。俺は戻ってきたぞ!』

泣いているハリーの頭を撫でていると、ハリーがニッコリ笑い言ってくる。

『アラン、また落ち着いたらいっぱい勉強教えてよ!』


『ハリー。。そうしてやりたかったが、それは無理だ。

俺はこの国では、存在するだけで犯罪者。さらに、今は脱獄囚まで追加されてしまっている。

俺は王都に忍び込みビアンカを助け出したら、一緒にこの国を出ていくつもりだ。』


『そんなの嫌だよ!
一緒にいて、みんなを助けてよ!!』

ハリーがお願いしてくるが、
俺の力ではどうしようもないのだ…

『すまない…ハリー。』


『それを実現するのは、今は難しい状況だが、決して不可能ではないかもしれない!』

エリスが語る。

『そもそも、アランを罪とした法律など、誰の記憶に既に残ってもいない遥かに昔のものなのだ。

それを、たまたま教皇ロメロが引っ張り出してきただけだ。その法律を行使した父は既にユリウス王子に殺された。

つまりは、教皇を黙らせ、次の王になるものがその法律の存在を気づかなければよいのだ。うまくユリウス王子を倒せば、自動的にこの3人の誰かが王になる。

例えば、私が王になったならば、そんな法律の存在に気づくはずもない。例え毎日耳元で語られようと、生涯知ることのない知識だ。

きっとハリー王子も、マリア王女も同じではないのかな?』

『もちろんだ!』
『当然ですわ!』

『つまり、ユリウス王子を何とか出来さえすれば、ビアンカも戻ってくるだろうし、アランも以前のように皆と一緒に過ごせるはずだ!!』


『ちょっと待って下さい!俺はビアンカを救うことをそんな他人任せにするつもりはないですよ!』

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